「逢瀬」の意味とは?類語、英語や使い方、例文を紹介!
秘めやかなムードを放つ「逢瀬」という言葉ですが、どのようなときに使われる言葉かご存知でしょうか。
中には聞いたことがない、読み方は知らない、という方もいらっしゃるでしょう。
ここでは、「逢瀬」という言葉についてご紹介していますので、ぜひ一読ください。
目次
- 「逢瀬」の意味とは?
- 「逢瀬」の読み方
- 「逢瀬」の英語
- 「逢瀬」の使い方
- 「逢瀬」を使った例文・短文
- 「逢瀬」を使った言葉
- 「逢瀬」の類語や類義表現
「逢瀬」の意味とは?
「逢瀬」とは、会うこと、面会することを意味する言葉ですが、とくに男女が密会するときに使われています。
愛し合う男女でありながら密かに会わねばならないのですから、あまり表立っていえない仲である場合にも使われる言葉になります。
わたしもあの時、「逢瀬」を経験した、という方もおられるかもしれません。
まだ恋人になる前の異性と会うことや、非公認の恋人と外で会う時、また、愛人など、特定のパートナーとは別の異性と会う場合にも「逢瀬」という言葉は使われます。
「逢瀬」の読み方
「逢瀬」は「おうせ」と読みます。
「逢」とはここでは会うこと、出会うこと、出迎えること、という意味で使われており、ほかに「ホウ」「あ-う」「むか-える」「おお-きい」といった読みを持ちます。
「瀬」とは一般的には「浅瀬」「早瀬」などの意味でとられていますが、ここでは立場、場所、機会といった意味で使われ、ほかに「ライ」といった読みを持っています。
「逢瀬」という漢字からも、会う機会、という意味が見えてきます。
「逢瀬」の英語
「逢瀬」を英語にする場合には、秘密の、や愛のといった言葉を、会う、という言葉の頭につけるなどして表すことができます。
たとえば、“lover's meeting”といえば、愛する人と会うこと、という意味になりますし、“secret date”といえば、秘密のデート、つまり「逢瀬」を意味する英語になります。
また、英語で逢い引きという意味を表すtrystという単語も覚えておくといいでしょう。
ほかにフランス語の “rendezvous”(ランデブー)なども、男女が会う約束、といった意味で使われています。
「逢瀬」の使い方
何回目の「逢瀬」や「逢瀬」を重ねる、などのように会う機会を強調していう場合や、密やかな「逢瀬」などとように、どんな会い方をするかを強調していう場合など、さまざまです。
現代ではSNSなどが発達し、どこでだれが見ているかわからない情報社会なので、「逢瀬」といってもなかなか隠し通すということが難しいこともありそうです。
「逢瀬」を使った例文・短文
では具体的に「逢瀬」がどのように使われているのか、例文の中で見ていきましょう。
「逢瀬」の意味がまだよくわからない、という方は、「逢瀬」という言葉を単に「会う」などと頭の中で変換して考えてみると意味が通りやすくなります。
- 「逢瀬」の例文1
- 「逢瀬」の例文2
- 「逢瀬」の例文3
「逢瀬」の例文1
「本当は彼ともっと会いたいが、社内で噂が立つのを恐れ、週末だけの逢瀬を続けている」
頻度はすくないながらも会い続けていることを表す例文です。
恋は困難を前にするとさらに燃えあがる、ということが多々あり、この場合でも「なかなか会えない」という困難が二人の「逢瀬」を情熱的なものにしていることが分かります。
「逢瀬」の例文2
「両親が離婚して以来、十数年ぶりに父との逢瀬を楽しむ」
父親が恋人であるとか、愛人であるという意味でなく、しかし愛する人との面会、という意味で、「逢瀬」という言葉が使われています。
親同士の仲違いなどが原因で離婚したものの、子どもにとってはどちらも大切な親です。
会えない時間が長いほど、恋い焦がれる時間も長いでしょう。
そして、会うことを禁じられるなど、わけあって会えない家族との密会は、「逢瀬」と呼ぶにふさわしいものです。
「逢瀬」の例文3
「妻子ある人だと分かったが、むしろそれからの方が濃密な時を味わい尽くす逢瀬となっている」
ここでは禁断の恋の様子が書かれています。
相手のある人との浮気、不倫とはいつの時代も後ろ指をさされるものですが、かといってまったくなくなる、ということがありません。
背徳の恋や有限の恋とは刺激的で、後に引けなくなる魔力を持っているのかもしれません。
そのような男女が会うことを「逢瀬」と言います。
「逢瀬」を使った言葉
ではつぎに、「逢瀬」を使った言葉をすこし見ておきましょう。
よく使われるフレーズになりますので、フレーズごと覚えてしまうといいですよ。
- 「逢瀬を重ねる」
「逢瀬を重ねる」
デートとは毎回、場所も違えば会話も違い、二人の関係性も、回を重ねるごとに変わっていきます。
そのように「逢瀬」とは一度ずつがぶつ切りのものでなく、繋がっているもの、という考え方があります。
「逢瀬」を「重ねる」ことで二人の関係は徐々に親密なものになり、心の深い部分で繋がりあっていくこともあるでしょう。
「逢瀬を重ねるうち、彼女の心のうちにまだ、秘めている過去があることに気づき始めた」
「仲間うちの飲み会で知り合った女性と、逢瀬を重ねている」
「逢瀬」の類語や類義表現
最後に「逢瀬」の類語表現について見ておきましょう。
「逢瀬」という言葉には古めかしい印象がありますので、日常には使いにくい、という方はとくに、類語表現をおさえておくといいでしょう。
- 「情事」【じょうじ】
- 「逢い引き」【あいびき】
「情事」【じょうじ】
「じょうじ」と読み、夫婦ではない男女間における色恋、とくに肉体関係を伴うものを意味する言葉です。
「逢瀬」では、かならずしも肉体関係を伴うことはなく、面会する、会う、というだけでも使われることがありますが、「情事」ではかなり踏み込んだ仲を意味する、ということになります。
「逢い引き」【あいびき】
「あ(い)び(き)」と読み、男女が隠れて会うこと、隠れてデートすることを意味します。
「逢い引き」の意味でもある「密会」も、男女間にかぎっていえば、「逢瀬」の類語といえます。
「逢い引き」は江戸時代後期から使われ始めたという言葉で、やはり現代には使い勝手が悪い、古臭いと感じられそうですが、「不倫」「浮気」「非公認」などという言葉を使わずに表現する場合にはぴったりあう場面もあるでしょう。
「逢瀬」とは主に男女間について、隠れて会うといった意味を持つ言葉でした。
できれば堂々と正面切って交際したいものですが、芸能人なども含めさまざまな事情によって公言できない、ということもあるでしょう。
そのようなときには、つかの間の「逢瀬」を重ねることで二人の親密度をあげる、ということもありえるかもしれません。