「昨今」とは?意味・類語・英語【使い方や例文】
「昨今」とは、「きのうきょう・今日この頃・近頃」や「現在に近い過去から現在までを含めた漠然とした期間」です。
「昨今」の「意味・読み方・英語と解釈・使い方・例文と解釈・類語や類義表現」などについて、詳しく説明していきます。
目次
- 「昨今」の意味とは?
- 「昨今」の読み方
- 「昨今」の英語(解釈)
- 「昨今」の使い方
- 「昨今」を使った例文・短文(解釈)
- 「昨今」の類語や類義の表現
「昨今」の意味とは?
「昨今」の意味は、「きのうきょう・今日この頃・近頃」や「現在に近い過去から現在までを含めた漠然とした期間」になります。
「昨今」という言葉は、「少し前の過去の時間から現在の時間に至るまでのうちの一定の幅がある期間」を意味しています。
「昨今」という言葉は、基本的に文章(書き言葉)で用いられる「文語」なので、「口語(話し言葉)」ではあまり使われず、使う場合でも政治経済・歴史などの硬めの話題が多くなります。
「昨今」と似た「現在に近い過去から現在までの間の時間軸」を意味する言葉として「最近・近頃・この頃」がありますが、この中でもっとも長い時間の幅があるのは「最近」です。
「最近」の次に「昨今」が、指し示す時間の幅が長くなっていて、かなり広範囲の期間について表現することができます。
「この頃」は、「少し前から最近までの間」で一番時間の幅が短くなっています。
「昨今」の読み方
「昨今」の読み方は、「さっこん」になります。
「昨今」の英語(解釈)
「昨今」の英語とその意味の解釈は、以下のようになります。
“recent”(「最近・この頃・近年」の意味から、「昨今」を意味しています。)
“in recent years”(「ここ数年」といったスパンで、「昨今」を表現することができます。)
“I'm interested in recent market trends. ”(私は、昨今の市場動向に興味があります。)
“nowadays”(「最近・この頃・今日」の意味から、「昨今」を意味します。)
“No one has smartphone or mobile phone nowadays. ”(昨今、スマートフォンや携帯電話を持っていない人はいません。)
“yesterday”(「きのうきょう」というほんの少し前の意味では、“yesterday”でも「昨今」を表現することができます。)
“She is an acquaintance of yesterday. ”(彼女は、昨今の新しい知り合いです。)
「昨今」の使い方
「昨今」の使い方は、「現在に近い過去から現在までを含めた漠然とした期間を指し示す場合」に使うという使い方になります。
「昨今」が指し示す時間の幅は「数年前から数日前(きのうきょうくらい)までの広い範囲」になりますが、「昨今」という言葉は硬い語感のある文語(書き言葉)なので、日常的な雑談の話し言葉ではほとんど使いません。
また、「最近、彼女と別れました」とは言えますが、「昨今(この頃)、彼女と別れました」とは言えず、「昨今(この頃)」の言葉では「過去の特定の時点(特定時点の一回だけの出来事)」だけをピンポイントで指示することはできないのです。
例えば、「昨今の景気情勢を考えれば増税は難しい」とは言えますが、「消費税が増税されたのは昨今です」と特定の時点を指すような使い方はできません。
「昨今」を使った例文・短文(解釈)
「昨今」を使った例文・短文を紹介して、その意味を解釈していきます。
- 例文1
- 例文2
- 例文3
例文1
昨今の政治情勢や少子化を振り返れば、一般庶民に優しい税制改革・社会保障改革を期待することは極めて難しいでしょう。
この「昨今」を使った例文は、「最近・この頃の政治情勢や少子化問題を振り返ってみると、一般庶民の負担が軽くなるような税制改革や給付が多くなるような社会保障改革は期待できないということ」を意味しています。
例文2
昨今の研究成果の積み重ねによって、病気・怪我で失った臓器をiPS細胞で復元する再生医療の実現が近づいています。
この「昨今」を使った例文は、「少し前の過去から現在までの研究成果の積み重ねで、iPS細胞を活用した再生医療の実現の時が近づいていること」を意味しています。
この例文における昨今は、「きのうきょう」というよりは、「過去数年以上の間(数年間のスパンを想定した過去から現在までの間)」を意味しています。
例文3
昨今、若者たちは恋愛からも結婚からも遠ざかっていると言われていますが、その根本的な原因として非正規雇用の増加や所得水準の低下が考えられます。
この「昨今」を使った例文は、「ここ数年の間、若者たちの間で恋愛離れや未婚化が進んでいるが、その主な原因として非正規雇用の増加や所得の低下が考えられること」を意味しています。
「昨今」の類語や類義の表現
「昨今」の類語や類義の表現には、どのようなものがあるのでしょうか?「昨今」の類語・類義表現について、分かりやすく解説していきます。
- 「最近・この前から(この間から)」
- 「近頃・今日この頃・ここのところ」
- 「当今・当節・今節」
「最近・この前から(この間から)」
「昨今」の類語・類義表現として、「最近・この前から(この間から)」があります。
「最近」の言葉の意味は、「現在より少し前のある時点」や「少し前の過去から現在までの間」になります。
「この前から(この間から)」というのは、「少し前の過去から現在に至るまでの間」という意味合いがあります。
近い過去から現在までを含めた「昨今」の類語として、「最近・この前から(この間から)」が上げられます。
「近頃・今日この頃・ここのところ」
「昨今」の類語・類義表現として、「近頃・今日この頃・ここのところ」があります。
「近頃」というのは、「最近・少し前から現在までの間」を意味しています。
「今日この頃」の言葉の意味は、「数週間前・数日前までなどの少し前の過去から今日までの間」になります。
「ここのところ」は、「ここ最近・少し前から今日までの間」になります。
きのうきょうの最近のことを意味する「昨今」の類義表現として、「近頃・今日この頃・ここのところ」を指摘することができます。
「当今・当節・今節」
「昨今」の類語・類義表現として、「当今(とうこん)・当節(とうせつ)・今節(こんせつ)」があります。
「当今」の言葉の意味は、「この頃・当節・いまどき」になります。
「当節」というのも、「この頃・この時期・この時節・当今」を意味しています。
「今節」もまた、「この頃・最近・当節」や「いくつかに区切られた短い期間の中で、現在の期間」を意味しています。
少し前の過去から現在までの間を示す「昨今」の類語として、「当今・当節・今節」を上げることができます。
「昨今」という言葉について徹底的に解説しましたが、昨今には「きのうきょう・今日この頃・近頃」や「現在に近い過去から現在までを含めた漠然とした期間」などの意味があります。
昨今の類語・類義表現としては、「最近・この前から(この間から)」「近頃・今日この頃・ここのところ」「当今・当節・今節」などがあります。
「昨今」という言葉について詳しく調べたい時は、この記事を参考にしてみて下さい。