「概念」の意味・類語・対義語【使い方や例文】
仕事をしていると、色々な言葉な言葉を使う場面が多々ありますが、新社会人としては、学生時代の頃には使うことがなかった言葉が出てくるので、とても勉強になるのでがないかと思います。
しかし、言葉のボキャブラリーを増やすことは、上司や同僚、ひいては取引先、顧客とのコミュニケーションでも役立ってきますので、勉強を続けていくことが大切です。
ビジネスの様々なシーンで使われている言葉の1つに「概念」といキーワードがありますが、この言葉の正確な意味をご存知でしょうか?
普段からあまり意識せずに使っている人も結構いるのではないかと思いますが、今回は、この「概念」について考えていきたいと思います。
目次
- 「概念」の意味とは?
- 「概念」と「観念」の違い
- 「概念」の言葉の使い方
- 「概念」を使った例文・短文(解釈)
- 「概念」の英語と解釈
- 「概念」の類語や類義語
「概念」の意味とは?
「概念」とは、「同類のものに対して抱く意味や内容」、あるいは「同類の項目のそれぞれについての事象から共通部分を抜き出して得られらた内容」という定義があります。
かなり難しい定義ですが、元来は哲学用語の1つで、ある種の共通した性質がある物事が幾つも存在する場合に、その中から共通点によってそれらを同じ種類のものとして捉えて形成される考え方」ということになります。
身近な表現では、社会の中で多くの人々が同じ概念を共有している場合にその共通する部分のことを「共通概念」と呼んでいますが、この言葉もビジネスの中ではよく使われています。
- 「概念」の読み方
「概念」の読み方
「概念」の読み方は「がいねん」となります。
「概念」と「観念」の違い
「概念」と似たような言葉で「観念」というものがありますが、2つの言葉には違いがあります。
「観念」は「対象となる物に対して心の働きが加わったもの」で「認識されたもの」という解釈ができます。
一方の「概念」は「外的・共通的なもの」であり、「観念」は「内的・個人的なもの」を対象にしていますので、物自体に関したものを指す「概念」は「心の働き」は含まれないことになります。
「概念」の言葉の使い方
「概念」の言葉の使い方は、非常に難しいような感じがあるのですが、ビジネスに世界においては、事業のあり方やプランニングなどの施策などについて使うことがあります。
そのような意味からすると、プライベートな会話の中ではあまり使われることは少ないかもしれません。
「概念」を使った例文・短文(解釈)
ここで「概念」を使った例文を見て、どのような場面で用いることができるか、イメージできればと思います。
- 「概念」の例文1
- 「概念」の例文2
- 「概念」の例文3
「概念」の例文1
「これからの時代は20世紀の古い既成概念に捕らわれてしまっていては、今後、起きようとしている国際情勢の変化を見誤り、取り残されていきます」
現代のビジネス社会の流れは、グローバル規模で動いていますので、その動きを理解して大きな視点の物事を考えていないと、その流れから取り残されてしまいます。
今でももう遅いと言われる程に、世界のビジネス情勢は速く進んでいます。
「概念」の例文2
「スマートフォンと電子版の普及で、新聞の概念は随分変わりました」
インターネットが普及拡大することで、スマホの利用者も増えてきました。
このネット利用によって、紙媒体のメディアは衰退が非常に加速しており、スマホ対応の電子版により、新聞もスピーディーな情報提供を求められるようになっています。
その結果、従来の紙版の新聞では、広告もあり方も変わっていることから、これから起業では広告の利用価値を再検討する必要が出てきています。
「概念」の例文3
「歴史の長い企業であればあるほど、継続的な発展を実現するために、既成概念を打ち破る画期的な商品開発が求められています」
企業の寿命は30年と言われていますが、現代のビジネス業界では、その寿命がますます短くなっているのではないでしょうか?
その一方で、100年以上の歴史を持つ老舗と呼ばれる企業も、これからも決して安泰とは言えません。
これからも永続的に発展していくためには、今までの成功体験に引きずられてのではなく、全く新しい考えで事業を見つめ直すことが必要です。
「概念」の英語と解釈
「概念」の英語で表現すると、“conception”や“begriff”で訳すことができます。
「概念」の類語や類義語
「概念」の類義語を考えてみると、次のような言葉が出てきます。
- 「コンセプト」
- 「理念」
- 「論旨」
「コンセプト」
「コンセプト」というキーワードもビジネスの世界では、頻繁に使われる言葉ですが、この言葉の意味は、まさに「概念」のことを指しており、企画、広告などの分野では、「全体を貫く基本的な観点・考え方」ということができるでしょう。
「コンセプト」は、カタカナ語としてよく使われる言葉ではありますが、本来は英語の「concept」が語源ですので、ベースになる意味は、「考え方」です。
広告を扱う部門や、新製品開発など行う企画部門では、その商品をどのような「考え」に基づいて立案したのかを説明する時に「コンセプト」という言葉が使われます。
例えば、「このお店のコンセプトは中世ヨーロッパです」という表現では、カフェの内装、メニュー、外装や店名なども含めて、中世ヨーロッパの雰囲気を醸し出しているという意味になってきます。
この言葉は、「新企画や新製品のコンセプトを考える」という形で使われていることが多いので、「企画、製品の基本的な方向性を考えて確立する」といったようなニュアンスがあります。
「理念」
「概念」に近い意味のある言葉の1つに「理念」もありますが、この言葉は「ものの原型として考えられる不変の完全な存在」という意味があります。
簡単に言うと、理念は「こうあるべきという根本の考えのこと」と言い換えることもできます。
ビジネスで出てくる「企業理念」は、企業が「こうあるべきだという根本の考えのこと」を言っており、その企業で勤める社員は、「企業理念」や「経営理念」をしっかりと理解しておくことが必要でしょう。
「論旨」
「論旨」という言葉もありますが、「議論の趣旨」、「議論の筋道」という意味がある言葉です。
「論旨」をまとめることで重要なことは、相手の意図・意思を読み手に伝達することを明確にすることす。
特にビジネス文書では、相手に伝えたい内容でなければ、文章はその目的を達成することはできません。
そのために、「論旨」をまとめる時は、十分に内容を考えて整理することが重要です。
「概念」という言葉を理解することをかなり難しいと感じる人も結構いるのではないかと思います。
しかし、この言葉の意味を理解するには、どのような場面で使われるのか、ポイントを絞り理解するだけでも、この言葉の活用法が見えてくると思います。