「鑑賞」とは?意味・類語・「鑑賞」と観賞の違い・英語【使い方や例文】
「鑑賞」とは、「芸術作品の良さを味わい、その本質を理解して楽しむこと」です。
「鑑賞」の「意味・読み方・鑑賞と観賞の違い・英語と解釈・使い方・例文と解釈・類語や類義表現」などについて、詳しく説明していきます。
目次
- 「鑑賞」の意味とは?
- 「鑑賞」と「観賞」の違い
- 「鑑賞」の英語(解釈)
- 「鑑賞」の使い方
- 「鑑賞」を使った例文・短文(解釈)
- 「鑑賞」の類語や類義の表現
「鑑賞」の意味とは?
「鑑賞」の意味は「芸術作品(美的対象)の良さ・魅力を味わい、その本質を理解して楽しむこと」や「芸術作品を見たり聴いたり読んだりして、その良さ・本質を深く味わうこと」になります。
「鑑賞」という言葉は、簡単に言えば「芸術作品・芸術的価値があるものを見たり聴いたりして、その良さを理解して味わうこと」になります。
「鑑賞」の言葉の意味は、「芸術作品・美的対象を実際に経験・体験すること」と「芸術作品の意味・主題(テーマ)を理解すること」と「理解した上で芸術作品の良さ・魅力を味わうこと」を組み合わせた意味になります。
「芸術を鑑賞する・絵画(彫刻・音楽)を鑑賞する」などの一般的な言い回しがありますが、「鑑賞」はただ芸術的な美しいものを見たり聴いたりするだけではなく、その意味・主題を理解して深く味わうことなのです。
- 「鑑賞」の読み方
「鑑賞」の読み方
「鑑賞」の読み方は、「かんしょう」になります。
「鑑賞」と「観賞」の違い
「鑑賞」と「観賞」の大きな違いは、「観賞」は見たり聴いたりする対象が、別に芸術的価値のある対象(芸術作品)でなくても構わないということにあります。
「観賞」の場合は、何らかの美しさ・興味深さを感じる対象であれば、見るものが動物や植物、景色、生活雑貨などであっても良いのです。
「観賞魚・植物観賞」などで使う「観賞」の言葉の意味は、「美しいもの・興味のあるものを目で見て楽しむこと」や「美的対象の視覚刺激や感情喚起を楽しむこと」になります。
目で見て楽しむ「観賞」の場合、「鑑賞」と比べて「芸術作品の意味・主題の理解をして楽しむ」というほどの深い意味合いはありません。
「鑑賞」の言葉の意味は、「芸術作品(美的対象)の意味・価値・テーマを知的にも理解した上で、その作品の良さを味わうこと」なのです。
「鑑賞」の英語(解釈)
「鑑賞」の英語とその意味の解釈は、以下のようになります。
“appreciation”(「真価・理解・感謝・評価・評論」などの意味から、「鑑賞」も意味しています。)
“appreciation of music”(音楽鑑賞。)
“I have a deep appreciation of contemporary art. ”(私は現代アートを深く鑑賞する資質を持っています。)
“appreciate”(「対象の良さを味わって鑑賞する」の動詞は、“appreciate”になります。)
“I can appreciate poetry. ”(私は詩を鑑賞することができます。)
“read literature、listen to music、watch a movie”(「鑑賞する」は難しい単語を使わなくても、普通に“read”(読む)・“listen”(聴く)・“watch”(観る)で表現することができます。)
“I like watching classic movies. ”(私は古典的な映画の鑑賞が好きです。)
「鑑賞」の使い方
「鑑賞」の使い方は、「芸術作品・美的対象の良さを味わって楽しむ時」に使うというものです。
「鑑賞」の言葉の使い方は、「観賞」と比較して「芸術作品(美的対象)の意味・価値・テーマを深く理解しながら、その良さ(魅力)を味わう場合に使う」という特徴があります。
例えば、「彼女は1980年代前後の映画の俳優・内容・トレンドに詳しく、映画鑑賞が趣味です」や「芸術の鑑賞を楽しむためには、美術史に関する一定の予備知識が必要になります」といった文章において、「鑑賞」の言葉を正しく使えます。
「鑑賞」の使い方は、「芸術作品を見たり読んだり聴いたりして、その良さを深く味わう場合」に使うということになりますが、実際はもっと気楽に「芸術鑑賞・絵画鑑賞・音楽鑑賞」などの言葉が使われています。
「鑑賞」を使った例文・短文(解釈)
「鑑賞」を使った例文・短文を紹介して、その意味を解釈していきます。
- 例文1
- 例文2
- 例文3
例文1
映画鑑賞が趣味だという二人は、あっという間に意気投合して仲の良い恋人になりました。
この「鑑賞」を使った例文は、「映画の内容・意味やテーマを味わって楽しむ映画鑑賞が趣味の二人が出会い、その後、すぐに気持ちが一致して恋人になったこと」を意味しています。
例文2
バッハやショパン、ベートーベンといったクラシックの名曲を鑑賞していると、自然に情動が刺激されて喜びや悲しみ、爽快感を感じてしまう事も多いのです。
この「鑑賞」を使った例文は、「クラシックの名曲の主題を理解してメロディーを味わっていると、自然に喜怒哀楽の感情まで誘発されること」を意味しています。
例文3
ラスコーの壁画までいかなくても、古代ギリシア以前の時代まで遡れる芸術の歴史を考えると、芸術作品の深い鑑賞は一朝一夕にできるものではありません。
この「鑑賞」を使った例文は、「古代ギリシア以前から存在する芸術作品の意味・価値を理解し堪能することは、短期間の学習経験ではできないこと」を意味しています。
「鑑賞」の類語や類義の表現
「鑑賞」の類語や類義の表現には、どのようなものがあるのでしょうか?「鑑賞」の類語・類義表現について紹介していきます。
- 「観賞・吟味・味わう」
- 「玩味・賞玩」
- 「把握・把捉・眼福」
「観賞・吟味・味わう」
「鑑賞」の類語・類義表現として、「観賞・吟味・味わう」があります。
「観賞」とは「鑑賞」よりも低いレベルで、「美的対象を目で見て楽しむこと」を意味します。
「吟味」の意味は、「詩歌・芸術作品の趣きを味わうこと」です。
芸術作品を体験して味わう「鑑賞」の類語として、「観賞・吟味・味わう」が上げられます。
「玩味・賞玩」
「鑑賞」の類語・類義表現として、「玩味(がんみ)・賞玩(しょうがん)」があります。
「玩味」とは、「言葉・作品の表している意味をしっかりと理解して味わうこと」を意味します。
「賞玩」の意味は、「対象の良さを深く味わうこと」になります。
芸術作品の意味を理解して味わう「鑑賞」の類語として、「玩味・賞玩」が上げられます。
「把握・把捉・眼福」
「鑑賞」の類語・類義表現として、「把握(はあく)・把捉(はそく)・眼福(がんぷく)」があります。
「把握」の意味は「物事の意味・本質を掴み取ること」であり、「把捉」の意味も「対象の本質的な価値・意味をしっかりと捕まえること」になります。
「眼福」というのは、「美的対象を目で見て癒されること、楽しむこと」や「目の保養になること」です。
芸術作品を味わう「観賞」の類語として、「把握・把捉・眼福」を指摘できます。
「鑑賞」という言葉について徹底的に解説しましたが、鑑賞には「芸術作品の良さを味わい、その本質を理解して楽しむこと」や「芸術作品を見たり聞いたり読んだりして、その良さ・本質を深く味わうこと」などの意味があります。
鑑賞の類語・類義表現としては、「観賞・吟味・味わう」「玩味・賞玩」「把握・把捉・眼福」などがあります。
「鑑賞」という言葉について詳しく調べたい時は、この記事を参考にしてみて下さい。