「いたぶる」の意味・類語【使い方や例文】
人には色々なタイプの人間がいますが、その中でも自分より立場の弱い人や、力のない人、後輩や目下の人間に対して、ぞんざいな態度で接する人がいます。
偉そうにするならだけなら、まだ許せるのですが、相手をとことんまで追い詰めるような人もいます。
そんな時に出てくる言葉が「いたぶる」という言葉ではないかと思います。
ここでは、この「いたぶる」について見ていくことにしたいと思います。
目次
- 「いたぶる」の意味とは?
- 「いたぶる」と「いじめる」に違いはある?
- 「いたぶる」の言葉の使い方
- 「いたぶる」を使った例文・短文(解釈)
- 「いたぶる」の英語と解釈
- 「いたぶる」の類語や類義語
「いたぶる」の意味とは?
「いたぶる」とは、一般的に「人を脅どして金品をせびり取ること」や「ゆする」という意味がある他に、「相手が困惑しているのを楽しみながら苦しみを与える」という意味もあります。
言葉や態度だけでなく、暴力によって苦痛を与えることも含まれており、いい意味で使われることはありません。
- 「いたぶる」の漢字
「いたぶる」の漢字
「いたぶる」を漢字で書くと、「甚振る」となりますが、今ではこの漢字を用いることはほとんどないでしょう。
むしろひらがなで「いたぶる」と表記する方が多いと思われます。
「いたぶる」と「いじめる」に違いはある?
「いたぶる」と似ている言葉に「いじめる」という言葉がありますが、意味は似ているものの、対象となる相手の立場が違います。
「いたぶる」は弱い立場と判断した相手が対象となり、「いじめる」は無抵抗な相手が対象です。
「いたぶる」は、「痛め付けたり嫌がらせをする」や「生意気な相手をいじめる」という意味がありますが、「いじめる」は、「弱いものを苦しめ、痛めつける」や「弱いものにつらく当たる」という解釈になります。
「いたぶる」の言葉の使い方
「いたぶる」は、「面白半分に相手をバカカにする」ようなニュアンスがあり、自分より下の立場にいる相手に嫌がらせをするような場合に使われることがあります。
「いたぶる」を使った例文・短文(解釈)
「いたぶる」を使った例文を見ていくことにしましょう。
- 「いたぶる」の例文1
- 「いたぶる」の例文2
- 「いたぶる」の例文3
「いたぶる」の例文1
「新入りをいたぶるという空気は、どんな会社にも存在しているものです」
あまりに認めたくないものですが、新入社員をいたぶるような雰囲気がある会社は、未だに存在しているのです。
セクハラ、パワハラで訴えられる時代ではあるものの、泣かされている社員もいるはずです。
「いたぶる」の例文2
「いたぶるように店員を叱っているお客さんを見て、とても気持ち悪く思った」
こんな場面に出くわしたことがないでしょうか?
ファミレスなどで、店員さんのちょっとしたミスをつっつくように、いたぶっている人が時々いるのですが、人間性を疑ってしまいます。
よくあるのは、日頃、仕事でいたぶられている人間が自分より弱い立場の人を見ると、こんな態度に出てしまうことですが、絶対にやってはならないことです。
「いたぶる」の例文3
「この映画では犯人が主人公をいたぶる場面があって、とても不快になってしまった」
映画のワンシーンで、このような場面は、を見てしまうことがありますが、感情移入してしまい、嫌な気持ちになってしまうことがあるでしょう。
それだけ人がいたぶられることは、いい気にはならないものです。
「いたぶる」の英語と解釈
「いたぶる」を英語で言うと、“torment”や“harass”、“tease”などの言葉があります。
特に“harass”は、「ハラスメント」出くわした日本でもよく使われている言葉です。
「いたぶる」の類語や類義語
では、「いたぶる」を他の言葉で置き換えるとどのような言葉になるでしょうか?
ここでは、「いたぶる」の類義語を見ていくことにします。
- 「小突きまわす」
- 「いびる」
- 「蹂躙」
「小突きまわす」
「小突きまわす」とは、「あざけるか、ふざけてからかう」という意味のある言葉です。
「あいつはいつも、後輩を小突きまわしている」このような言い方がありますが、常に弱い者いじめをしているタイプの人間が人間を避難する時に使います。
「いびる」
「いびる」とは、「しいたげ苦しめる」、あるいは「いじめて困らせる」という意味があります。
「後輩に無理難題を言っていびる嫌な先輩社員」という言い方になるでしょう。
これもあまりに使いたくない言葉ではありますが、世の中には近内タイプの人間がまだまだ残っていますね。
「蹂躙」
「じゅうりん」という読み方になる言葉ですが、「相手を踏みにじること」、「踏みつけること」という伊美のある言葉です。
「弱小者を蹂躙する」という活用がありますが、「人権蹂躙」という用語でも見ることのある言葉です。
今では人の権利が今までよりも尊重される時代なので、かなり使われる場面が少なくなっているような感じもします。
「いたぶる」という行為は、人として最低の振る舞いだと思います。
最近では、どの企業でも、「パラパラ」、「セクハラ」のような「ハラスメント」に対して、厳しい目を向けられることが増えています。
弱い立場の社員を「いたぶる」ことで、「パワハラ」として訴えられる時代です。
それによって、社会的信用を失うことになるので、企業の多くは社内に監査委員を設けるようにしていますが、本来、そのようなことをしなくても、「いたぶる」行為がない明るくグリーンな企業であり、社員であることが本当の姿だと思うのです。