「矍鑠」とは?意味・読み方・類語【使い方や例文】
「矍鑠」という言葉の意味や類語を紹介します。
さらに「矍鑠」の使い方や、「矍鑠」を使った例文を紹介して行きます。
目次
- 「矍鑠」の意味とは?
- 「矍鑠」の語源
- 「矍鑠」の類語
- 「矍鑠」の使い方
- 「矍鑠」を使った例文
「矍鑠」の意味とは?
「矍鑠」という言葉を知っているでしょうか。
とても難しい漢字が使われている言葉ですので、読み方を知らない人がほとんどだと思います。
一方で、「矍鑠」という漢字を読む事ができる人は、この言葉の意味がすぐに理解できるかもしれません。
身近に「矍鑠」な人たちがいて、誰かの顔をイメージできる人も少なくないでしょう。
そんな難読漢字が使われている言葉、「矍鑠」の読み方と意味を紹介します。
- 「矍鑠」の読み方
- 「矍鑠」の意味
「矍鑠」の読み方
「矍鑠」という言葉は、どのような読み方をするでしょうか。
読めるだけで自慢になるような難読文字「矍鑠」は「かくしゃく」と読みます。
書くのも読むのも難しい言葉ですので、ひとまず「矍鑠」は「かくしゃく」と読む事を覚えておきましょう。
それだけでも友達に自慢できるような薀蓄になるはずです。
余裕がある人は、「矍鑠」という漢字も書けるようになってみましょう。
「矍鑠」の意味
「矍鑠」には、どのような意味があるでしょうか。
「矍鑠」には、「高齢になっても、体が丈夫で元気のいい様子」という意味があります。
「矍鑠たる老人」という場合、高齢になっても体丈夫で健康で、元気な様子の老人、という意味があります。
みなさんの身の回りに、体が丈夫で元気な高齢者がいるかもしれません。
このような人達は、「矍鑠」と表現する事ができる人たちです。
このように「矍鑠」という言葉には、丈夫で元気な高齢者の様子という意味があります。
「矍鑠」の語源
「矍鑠」という言葉は、中国の歴史書「後漢書」の中の物語が語源になっています。
高齢の馬援が、戦場に立とうとしたところ、時の王様、光武帝は体を気遣いそれを許しませんでした。
しかし、馬援はあきらめず、鎧を着て馬に乗って自分はまだ戦えるという所を見せたところ、光武帝は「矍鑠たるかな、この翁は」と感嘆したと言われています。
「矍鑠たる」には、反応よく元気な様子という意味があり、この伝説から「矍鑠」には高齢だけれど丈夫で元気な様子という意味がついています。
「矍鑠」の類語
「矍鑠」という言葉の類語や、似た意味の言葉を紹介します。
「矍鑠」という言葉と言い換えられるような、似た意味の言葉が登場します。
- 「頑健」【がんけん】
- 「頑丈」【がんじょう】
- 「不死身」【ふじみ】
「頑健」【がんけん】
「頑健」という言葉があります。
「頑健」には、「非常に丈夫な様子」という意味があります。
例えば「私はいたって、頑健です」という場合、私はとても上手で健康ですという意味になります。
近くにいる健康で元気な人、丈夫な様子の人を指して「頑健な人」と言う事もできます。
「頑丈」【がんじょう】
「頑丈」という言葉は、一般的に意味が浸透しているメジャーな言葉のひとつです。
「頑丈」には、「非常に丈夫で、たくましい様子」という意味があります。
ロボットもののアニメーションなどを見ていると、「頑丈なロボット」が登場します。
多少の攻撃を受けても、動きを止めないような丈夫なロボットです。
もちろん人間にも使う事ができ、「頑丈な男性」「頑丈な選手」などという言い回しをします。
ケガをせずに、活躍を続けるようなアスリートは「頑丈なアスリート」と呼ばれます。
「不死身」【ふじみ】
「矍鑠」がさらに進んだ場合、「不死身」と呼ばれるかもしれません。
「不死身」には、「滅多な事では倒れない強い体」という意味があります。
「矍鑠とした老人」は、場合によっては「不死身の老人」に見えるかもしれません。
「矍鑠」の使い方
「矍鑠」という言葉はどのような場面で、どのように使えばいいでしょうか。
「矍鑠」には、「年をとっても、元気で達者な様子」という意味がありますので、そのような高齢者を見た時に、「矍鑠」という言葉を使ってみましょう。
例えば同じ職場の定年を過ぎて、嘱託として働いている高齢の方がいるかもしれません。
中には若者よりも元気な人がいるかもしれません。
このような人に対して「矍鑠としていますね」などと、声を掛けてみましょう。
また、遠くに住んでいる知り合いなどに、両親や祖父母の様子を伝える時、元気で達者な場合は、「矍鑠」という言葉を使って伝えましょう。
「両親とも、矍鑠としています」などという文章を書いて手紙を送ると、相手も安心するでしょう。
「矍鑠」を使った例文
最後に「矍鑠」を使った例文を紹介します。
様々な場面における、「矍鑠」を使った文章を知る事で、この言葉の具体的な使い方が見えてくるかもしれません。
- 例文1
- 例文2
例文1
ビジネスシーンにおける「矍鑠」を使った例文を紹介します。
「この会社の創業者は、すでに90歳を超えている。しかしたまに会社に顔を見せると、社内中を歩き回り、大きな声でスタッフに挨拶をする。『矍鑠』とした元気な人だ」
この例文のように90歳を過ぎても、60歳のように元気な様子を見せる人がいます。
まさに「矍鑠」という言葉を具現化したような人です。
年齢は足腰に出やすいので、足取りを見ると、その人が「矍鑠」としているかどうかの見極めができるでしょう。
また、いつまでも元気でいたいと願う人は、若い頃から足腰の筋肉を鍛えておくと良いでしょう。
例文2
日常的な場面における「矍鑠」を使った例文を紹介します。
「近所のファミリーレストランのスタッフは、『矍鑠』とした高齢者が多い。接客も上手で、きびきちとした動きをするため、このレストランは居心地がいいと地元で人気になっている」
この例文のように、高齢だからといって、仕事ができないというわけではありません。
むしろ「矍鑠」とした老人は、人生経験が豊富なので、接客業などに向いています。
実際にみなさんが通っている接客の良いお店を思い浮かべると、このように「矍鑠」とした老人が働いているケースが多いのではないでしょうか。
「矍鑠」という言葉の意味や使い方を見てきました。
みなさんの身近な存在に、「矍鑠」と表現したくなるような高齢者がいるかもしれません。
誰でも年を取り、いつかは高齢者になっていきます。
そうなった時に、「矍鑠」と言われるような元気な高齢者になるように、若いうちから体を鍛えておくといいかもしれません。