「肝心」の意味・読み方・類語・英語【使い方や例文】
人は日々の生活をどのような思いで過ごしているてしょうか?
朝起きて、その日の1日の予定を考えて行動する人がいれば、流れに身を任せてただ何となく生活している人もいます。
その中には色々な思いが交錯している人もいるかもしれません。
しかし、何事に対しても、「何のために行動するのか?」、「誰のために生きているのか?」そんなことを常に意識して行動をすべきではないかと思うのです。
ただ、何事にも大事な「肝心」なことというものがあるはずです。
今回は、この「肝心」という言葉について考えていきたいと思います。
目次
- 「肝心」の意味とは?
- 「肝心」を分解して解釈
- 「肝心」の使い方
- 「肝心」を使った例文(言葉と意味を解釈)
- 「肝心」の英語と解釈
- 「肝心」の類語や類義表現
「肝心」の意味とは?
「この考え方が肝心なんだ」というように「肝心」という言葉は、日常生活やビジネスでもよく使われる言葉です。
この「肝心」という言葉は、「特に大切なこと」、あるいは「非常に重要なこと」、「肝要」という意味があります。
- 「肝心」の読み方
「肝心」の読み方
「肝心」は「かんじん」という読み方になります。
「肝心」を分解して解釈
では、ここで「肝心」を「肝」と「心」の2つ文字に分けて意味を見ていくことにします。
- 「肝」
- 「心」
「肝」
「肝」は訓読みで「きも」と読みますが、内臓の大事な部分の「肝臓」にも使われている言葉ですが、漢字です。
昔から魂の宿るところとされたことから、「心」、「真心(まごころ)」という意味で使われていました。
内臓の中でも肝蔵と腎臓は、人体にとってとても重要な部位であることから、この「肝」も大事な意味で使われるようになっています。
「心」
「心」は身体に対して、体内に宿るものとしての「知識、感情、意志などの精神的な働きのもとになるもの」とされています。
また、「そのような働き」という意味もあります。
言い換えると、「事物の内にこもっていて、それの価値のもとになるようなもの」と例えることもできます。
精神的に重要なことを意味する2つの文字が組合わさった「肝心」は、「非常に重要になってくるところ」という意味が強調されることになるわけです。
「肝心」の使い方
「何よりも基本的な考え方が肝心だ」、「肝心なことが抜けていた」というような言い方で使われる「肝心」ですが、重要なことを指し示す場合に、このような表現での使い方になってきます。
「肝心」を使った例文(言葉と意味を解釈)
では、ここから「肝心」を使った例文を見ていくことにしましょう。
- 「肝心」の例文1
- 「肝心」の例文2
- 「肝心」の例文3
「肝心」の例文1
「最初が肝心」
「この大会で優勝するためには最初が肝心だ。まず初戦を勝つことに専念すること」
始めに取った態度や方法が後々まで影響を及ぼすことが、言葉に込められています。
物事はよく準備してから取りかからなければならないという、ことでもあります。
セリフのように何かスポーツの試合や大会だけでなく仕事なども含めて、「何事も最初が肝心」ということが大切です。
ビジネスにおいても強い企業風土を作り上げるためには、最初にしっかりした土台を作ることが必要です。
できていると、どんどん良いものを生み出す基盤になると思います。
「肝心」の例文2
「諦めが肝心」
「今回、失敗したからと言って落ち込むな。諦めが肝心だ」
このセリフのなかには、「何事もプラスマイナスゼロということを認識しよう」という意味が込められています。
長い人生には、決していいことばかりがあるわけではありません。
時には、悪いこともありますので、良いこと、悪いことを全てを認めて受け入れるということです。
自分の望みが高くなれば、それだけリスクも高くなりますので、山あり谷ありがあることもそのまま認めることです。
逆に平坦な山で平坦な谷ばかりの人生は、リスクは低いものの、プラスも低いと言う意味のない人生になってしまいます。
アップダウンが激しい人生の方が、その時は大変ですが、後から振り返ってみると、とても大きな成長があるわけです。
「肝心」の例文3
「肝心なとこ」
「君は何時も肝心なとこが抜けている。それでは全く上達できないよ」
色々なことをやっていても、全体の中で極めて重要な位置や役割にあることが抜けていると、決して物事は上手く進みません。
「肝心なとこ」とは、重要なポイントのことであり、そのことを外してしまうと、何の意味もないのです。
「肝心」の英語と解釈
「肝心」を英語で表現すると、「主要な」という観点だと、“main”、“essential”という言葉になります。
また、「重大な」という観点で英訳するなら、“important”や“crucial”、“vital”が使えます。
「肝心」の類語や類義表現
では、ここからは「肝心」に似ている意味を持つ類義語を見ていくことにしましょう。
- 「要」
- 「重要」
- 「キーとなる」
「要」
「要(かなめ)」とは、「束ねた扇の骨の根もとを貫いてはめ」や「開閉をつかさどるもの」という意味がありますが、これから転じて「最も大切な部分」、「要点」という解釈になっています。
「ここが肝心要の所だ」というような使われ方をします。
「重要」
「重要」には、前項で説明した「要」が含まれていますが、「価値・必要性などが大きいこと」や「大切」という意味があります。
「このプロジェクトは会社のなかでも最も重要視しているこたなので、失敗は許されない」このような使い方になります。
「キーとなる」
「キーとなる」とは、「課題や問題を解くための重要な手掛かりとなる点」のことを指しています。
「キーポイントを押さえる」というような使い方があります。
最近では、ビジネスシーンでも、「キーマン」や「キーパーソン」という言葉が使われていますが、「キー(key)」=「鍵」を握る人として、「重要な役割を持っている人」のことを指しています。
大事なことの扉を開くためには、鍵が必要だということですね。
「肝心」なことは、世の中にはたくさんあります。
何事にも重要なポイントとなる「肝心な点」が必ずあります。
しかし、人はそのことに気付くことなく必死で成功させようと必死に頑張る人も少なくありません。
一生懸命になることはいいことなのですが、ピントがズレた努力は何の意味もありません。
ある意味、効率よく物事を進めていくためには、「肝心」な部分が何処にあるのかを見極めて、それに対して対して注力していくことが大切です。
限られた時間の中では、物事の本質を見極めることも「肝心」なことなのだと思うのです。