「多寡」とは?意味・読み方・類語・英語【使い方や例文】
「多寡」とは、「量・数が多いことと少ないこと」を示しています。
「多寡」の「意味・読み方・使い方・例文と解釈・英語と解釈・多寡を使った言葉・類語や類義表現」などについて、詳しく説明していきます。
目次
- 「多寡」の意味とは?
- 「多寡」の読み方
- 「多寡」の言葉の使い方
- 「多寡」を使った例文・短文(解釈)
- 「多寡」の英語と解釈
- 「多寡」を使った言葉と意味を解釈
- 「多寡」の類語や類義表現
「多寡」の意味とは?
「多寡」の意味は、「量・数が多いことと少ないこと」や「量・金額が多いか少ないかの違い」になります。
「多寡」という言葉は「物の数・量・金額が多いことと少ないこと」を意味していて、「数量・分量・金額の幅」を示唆しているのです。
「多寡」という言葉の慣用的な表現として、「金額の多寡は問わない」や「参加者の多寡によって(対応が変わる)」などの言い方がありますが、これらはそれぞれ「金額が多いか少ないかは問題ではない」や「参加者の人数が多いか少ないかによって(対応が変わる)」という意味を示していることになります。
数量や金額の大小に一定の幅があるような時に、「多寡」や「多少(大小)」という言葉を使うことがあるのです。
「多寡」の読み方
「多寡」の読み方は、「たか」になります。
「多寡」の言葉の使い方
「多寡」の言葉の使い方は、「物の数・量が多いか少ないかを問題(話題)にする時」や「金額・料金(代金)が高いか安いかを問題(話題)にする時」に使うということになります。
「多寡」という言葉は「物の数・量が多いか少ないかの一定の幅」がある時に使われる言葉であり、「仕入れられる商品数の多寡を問わず、仕入れられるものがあればすべて仕入れるようにという指示を出しました」というような使い方をすることができます。
「多寡」という言葉は「物の数・量が多いか少ないか」だけではなくて、「金額が高いか安いか」という意味合いでも使うことができ、「その金額の多寡によっては、契約しないという判断をすることもあります」といった使い方を想定することができるのです。
「多寡」を使った例文・短文(解釈)
「多寡」を使った例文・短文を紹介して、その意味を分かりやすく解釈していきます。
- 例文1
- 例文2
- 例文3
例文1
店頭に並べる品物・商品数の多寡によって、売上と利益は大きく変わってきますが、売れ筋でない商品を並べすぎても過剰在庫を抱えてしまうリスクがあるのです。
この例文の「多寡」は、お店の店頭に並べて販売する品物の数・商品数が多いのか少ないのかということを意味しています。
店頭に並べる商品数が増えたほうが、お客さんの欲しい商品(アイテム)が増えて売上も利益も上がりやすいのですが、「売れ筋ではない商品+顧客の需要が小さい品物」をいくら並べても、過剰在庫を抱えて赤字になるだけなのです。
例文2
対応に当たることのできる人員の多寡を問わず、みんなで協力して現在直面している当社の経営危機を乗り越えていく必要があります。
この例文の「多寡」は、会社が直面している問題状況に対応することができる人員の数が多いか少ないかということを意味しています。
会社が経営危機に直面していて、多くの人員の精力的な仕事が必要とされていますが、今は「人員の数(働いてくれる人の数)が多いか少ないか」にこだわるのではなく、みんなで協力して経営危機の局面を乗り越えていくことがとにかく優先されているのです。
例文3
自然災害(台風・大雨)の被害規模について多寡(高)を括っていた私だったが、今朝の災害ニュース速報を見て、今まで見たことがない被害規模の大きさにショックを受けて唖然とするしかなかった。
この例文の「多寡」は、台風・大雨の自然災害の被害規模が大きいのか小さいのかということを意味しています。
また「多寡を括る(正確な漢字表記は高を括る)」という慣用表現によって、「安易な考えで結果を予測すること+大したことないと侮ること」の意味を表しているのです。
「多寡」の英語と解釈
「多寡」の英語とその意味の解釈は、以下のようになります。
“more or less”(多いことと少ないことから、多寡を意味しています。)
“amount”(物の量から、文脈によって多寡を意味します。)
“the more or less of the amount(quantity) of something”(ある物が多いのか少ないのかということから、ある物の多寡を意味しています。)
“number”(物の数から、文章の流れにおいて多寡を意味します。)
「多寡を括る・高を括る」という慣用表現は、以下の英文で表現できます。
“I make(think) nothing of it. I made light of that problem. ”(私はその問題について、多寡を括っていました。)
“minimize”(過小評価する)や“underrate”(低く評価する)の英単語でも、「多寡を括る・高を括る」のニュアンスを表現することができます。
「多寡」を使った言葉と意味を解釈
「多寡」を使った言葉とその意味を分かりやすく解釈していきます。
- 「多寡を括って・高を括って」
- 「多寡を問わず」
- 「多寡による」
「多寡を括って・高を括って」
「多寡を括って」は国語辞典では「高を括って」と漢字表記されることが多いのですが、「多寡を括って」の表記も文学作品などでの使用例は多く間違いとは言えません。
「多寡を括って」の意味は、「安易に結果を予測すること」や「相手・状況について甘く見たり侮ったりすること」になります。
「多寡を括って」の「多寡(高)」というのは、「金額・数量を見積もった時の合計額」を意味していて、「この程度だろうと簡単にまとめてしまうこと、結論づけてしまうこと」が原義になっています。
「多寡を問わず」
「多寡を問わず」という言葉は、「物の数・量が多いのか少ないのかということを問わないこと、問題にしないこと」を意味しています。
「多寡を問わず」というのは、「事物の数量や金額などを問題にしない前提」のことを意味しているのです。
例えば、「金額の多寡を問わず、その商品が手に入るのであれば買いたいと思います」や「メダルの多寡を問わず、オリンピックで選手たちには全力を尽くしてもらいたい」などの文章において「多寡を問わず」を使うことができます。
「多寡による」
「多寡による」という言葉は、「物の数・量が多いのか少ないのかという条件によって変わる」という意味合いになります。
「事物の数量・金額がいくらなのかによって、その後の対応や返答が変わってくるような時」に、「多寡による」という言葉を使います。
例えば、「イベントの参加者の多寡によって、会場は変わる」などの使い方ができます。
「多寡」の類語や類義表現
「多寡」の類語や類義表現には、どのようなものがあるのでしょうか?「多寡」の類語・類義表現について、分かりやすく解説していきます。
- 「多少」
- 「多いか少ないか」
- 「数量の違い・金額の大小」
「多少」
「多寡」の類語・類義表現として、「多少」があります。
「多寡」の言葉の意味は、「多いことと少ないことという数量的な幅」であり、それとほぼ同じ意味合いを持つ言葉として「多少」があります。
「多少」には「数量が多いことと少ないこと」の意味だけではなく、「数量や程度があまり大きくないさま」の意味もあります。
「多寡」の意味と重なる直接的な類語として、「多少」を上げることができます。
「多いか少ないか」
「多寡」の類語・類義表現として、「多いか少ないか」があります。
「多寡」という言葉の意味は「物事の量・数が多いことと少ないことの量的な幅」を示しているので、その類義表現として「多いか少ないか」を上げることができるのです。
「販売数の多寡によって」という言い方は、「販売数が多いか少ないかによって」という類義表現で言い換えることができるのです。
「数量の違い・金額の大小」
「多寡」の類語・類義表現として、「数量の違い・金額の大小」があります。
「多寡」の言葉の意味は、「数量が多いことと少ないこと」や「分量や金額の大小の違い」になります。
「多寡」の言葉の意味を別の言葉で言い換えると、「数量の違い」や「金額の大小」という言葉で言い換えることが可能です。
「多寡」とほぼ同じような意味を持っている類義表現として、「数量の違い・金額の大小」を指摘することができるのです。
「多寡」という言葉について徹底的に解説しましたが、多寡には「量・数が多いことと少ないこと」や「量・金額が多いか少ないかの違い」などの意味があります。
多寡の類語・類義表現としては、「多少」「多いか少ないか」「数量の違い・金額の大小」などがあります。
「多寡」という言葉について詳しく調べたい時は、この記事を参考にしてみて下さい。