「ガンをつける」の意味・読み方・類語【使い方や例文】
街中を歩いていると、時々視線を逸らしたくなるような人間がいますが、いわゆる怖いお兄さん、おじさんの団体やヤンキー達です。
ちょっとでも絡みそうになると、面倒臭くなるのですが、こんな時に「ガンをつける」という言葉が出来てきます。
「ガンをつけられた」と言われた経験を持つ人もいるかもしれませんが、この言葉にはどんな意味があるのでしょうか?
目次
- 「ガンをつける」の意味とは?
- 「ガンをつける」と「ガンを飛ばす」は同じ意味?
- 「ガンをつける」の語源や由来
- 「ガンをつける」の使い方・例文や短文・解釈
- 「ガンをつける」の英語と意味を解釈
- 「ガンをつける」の類語や類義表現
「ガンをつける」の意味とは?
「ガンをつける」とは、「悪意をもって相手の顔や目をじっと見つめる」ということを言っており、不良仲間で言いがかりをつける時に用いる言葉です。
一言で言うと、「睨みつけること」ということになります。
「ガンをつける」と「ガンを飛ばす」は同じ意味?
「ガンをつける」と同じように「ガンを飛ばす」という言葉を耳にすることがあるかと思いますが、この言葉も意は同じで、「相手をじっと睨みつける」という意味になります。
「ガンをつける」の語源や由来
「ガンをつける」の語源を見てみると、「ガン」とは、「眼」から来ており、「眼を付ける(ガンをつける)」となります。
「眼(がん)」は、「眼(め)」の漢語の読み方で、ここから発生したスラングとなります。
「ガンをつける」の使い方・例文や短文・解釈
「ガンをつける」の使い方ですが、不良から睨まられた時や、こちらから喧嘩を仕掛ける時に使われることになるでしょう。
ここでは、「ガンをつける」が使われるシーンを例文形式で見ていくことにしましょう。
- 「ガンをつける」の例文1
- 「ガンをつける」の例文2
「ガンをつける」の例文1
「あいつ、さっきから俺たちにガンをつけてるぞ。少し痛い目にあわせよう」
このように「ガンをつけているあいつ」は、彼らに喧嘩を売るために意識的に睨んでいるでしょうか?
余程、喧嘩に自信があるのかそれとも視力が悪いのか分かりませんが、何れにしても嵐の前の静けさでしょう。
「ガンをつける」の例文2
「俺たちにガンをつけるなんていい度胸してんじゃん。何か文句あんのか」
こんな会話は歌舞伎町当たりを歩いていると、日常茶飯事の会話かもしれませんね。
でも、ガンをつけたがる人間は、喧嘩好きなのか短気な性格なのでしょうか?
「ガンをつける」の英語と意味を解釈
「ガンをつける」を英語で言うなら、“glare”という単語を使うことになります。
「そんな目でにらむな」という文章なら、“Don’t glare at me like that”、「父はは私を睨みつけた」では、“My father glared at me”といったような使い方になります。
「ガンをつける」の類語や類義表現
では「ガンをつける」を似たような意味の言葉で言い換えるなら、どんな類語があるでしょうか?
- 「上から目線」
- 「因縁をつける」
- 「睨みを利かす」
「上から目線」
「ガンをつける」の類語として「上から目線」があります。
「上から目線」とは、「相手を見下す態度や姿勢」という意味で、「お上手ですね」と相手を褒めた場合、相手はその言葉を素直に受け止めるのではなく「俺を誰だと思っているんだ」というような怒りの気持ちが出てきたりします。
その時の「褒め言葉を言った人の態度」のことになりますが、相手との上下関係に繊細な人にとっては、「上から目線」は不合理な気持ちになったり、「上目線で指示しやがる」といったように見下された感じがしてイラッとしてしまうものです。
「因縁をつける」
「因縁(いんねん)をつける」の「因縁」は、元々、仏教用語で「原因」、「由来」という意味の言葉です。
仏教では、全てのことに「因縁」があり、世界はすべて「因縁の法則」によって生滅変化を続けるとされています。
しかし、「因縁をつける」場合は、怖いお兄さんやヤンキーが「ふざけた顔で見つめていが、文句あるか」といいながら、殴ってくる場合に使われます。
「因縁をつける」は、「筋の通らない理由で相手を脅す行為」ですが仏教用語の「因縁」も、「この世で馬や牛になって人間にこきつかわれているのは、前世で悪行を犯した報いである」と理由づけにかなり無理があるようにも思われます。
「睨みを利かす」
「睨みを利かす」という言葉もありますが、「非友好的な感情で相手の方を鋭く見ること」という意味になり、相手をきつく睨むことでけん制する場合もあります。
「ガンをつける」という言葉は普通の人の間では、あまり使われることがありませんが、若い時に自分を悪ぶって見せようとしたい人もいます。
そんな人は、「ガンをつける」を使いたくなるものですが、使い慣れていないせいか、言葉にあまり迫力がありません。
でも、できることなら、こんな言葉はあまり使いたくないものです。