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「身も蓋もない」の意味・類語【使い方や例文】

「身も蓋もない」という言葉を見たり聞いたりしたことのある人は多いのではないでしょうか。

又、日頃からよく使っているという人もいるでしょう。

しかし、そんな使い慣れた言葉であっても、何の身と蓋がないのか、と聞かれたら、答えに困ってしまうでしょう。

ここでは、そんな「身も蓋もない」という言葉について、様々な角度から、詳しく説明していきます。

身も蓋もない

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「身も蓋もない」の意味・類語【使い方や例文】>


目次

  • 「身も蓋もない」の意味とは?
  • 「身も蓋もない」の語源や由来
  • 「身も蓋もない」の言葉の使い方
  • 「身も蓋もない」を使った例文・短文(解釈)
  • 「身も蓋もない」の英語と解釈
  • 「身も蓋もない」の類語や類義表現の言い換え


「身も蓋もない」の意味とは?

「身も蓋もない」の意味とは?

よく使われる「身も蓋もない」という言葉ですが、改めて意味を見てみましょう。

この言葉は、表現に含みがなく、露骨過ぎて情緒も風情もない。

という意味を持つ言葉です。

表現が率直過ぎて、「返す言葉がない」というような発言に対して、「身も蓋もないことを言う」のように使われます。

話し下手な人は、相手が心地よく会話を楽しめるように気を配ることが苦手です。

相手の事を考えずに、自分の考えを率直に述べてしまうので、「身も蓋もない」コメントをして、会話が続かなくなってしまうのです。

  • 「身も蓋もない」の読み方

「身も蓋もない」の読み方

「身も蓋もない」は、「みもふたもない」と読みます。

読み間違えやすい言葉ではありませんので、読み方については、特に問題はないでしょう。



「身も蓋もない」の語源や由来

「身も蓋もない」の語源や由来

「身も蓋もない」は、物を入れる容器に由来した言葉です。

ここで使われている「身」は、中身のことではなく、容器の本体を指しています。

容器の中身のことではありませんので、注意しましょう。

そして、「蓋」は、容器の蓋のことで、容器の本体も蓋もない状態、つまり、結局のところ何もない、何も始まらない状態のことを意味するようになったのです。

「身も蓋もない」の言葉の使い方

「身も蓋もない」の言葉の使い方

表現に含みがなく、露骨過ぎて情緒も風情もないという意味の「身も蓋もない」という言葉は、「それを言われたら返す言葉がない」という時に使います。

例えば、店頭で口紅を選んでいる時に、「いつもすっぴんで口紅なんかほとんど付けないのだから、いらないでしょ」

と言われたら、使うかどうかは別として、口紅選びを楽しんでいるのに、なんて情緒がない事を言うのだろうと興ざめしてしまうでしょう。

そんな時には、「身も蓋もない」という言葉が使われます。



「身も蓋もない」を使った例文・短文(解釈)

「身も蓋もない」を使った例文・短文(解釈)

「身も蓋もない」の意味、由来、使い方が分かったところで、今度は、この言葉を使った例文を紹介します。

  • 例文1
  • 例文2
  • 例文3

例文1

「キャンピングカーで旅をする想像をして皆で盛り上がっている時に、友人の1人から‘まず運転免許を取りなさい。と言われてしまいましたが、そのように言われたら身も蓋もありません」

この文章は、友人から、まず運転免許を取りなさい。

と言われたことで、盛り上がっていた会話に水が差され、返す言葉もなくなりました。

という意味になります。

例文2

「その場の空気を読まずに、すぐに身も蓋もないことを言うのが、あなたの悪い癖です」

この文章は、その場の空気を読まずに、すぐに情緒の感じられない率直過ぎることを言うのが、あなたの悪い癖です。

という意味になります。

例文3

「身も蓋もないと呆れられてしまいそうですが、私は、絵柄がプリントされたトイレットペーパーを見ると、余計なことをするなと、無性に腹が立ちます」

この文章は、遊び心がないと呆れられてしまいそうですが、私は、絵柄がプリントされたトイレットペーパーを見ると、絵柄など必要ないのにと、無性に腹が立ちます。

という意味になります。

「身も蓋もない」の英語と解釈

「身も蓋もない」の英語と解釈

露骨過ぎて情緒も風情もないという意味の「身も蓋もない」を英訳する時には、「率直な、あけすけな」といった意味を持つ「point blank」や、「率直過ぎる、ぶっきらぼうな」という意味の「blunt」を用いて表現することができます。

「身も蓋もない」の類語や類義表現の言い換え

「身も蓋もない」の類語や類義表現の言い換え

「身も蓋もない」を別の言葉で言い換える場合は、どのような言葉を用いるのが適当でしょうか。

「にべもない」「率直すぎる」「素っ気ない」といった表現が適しているでしょう。

この項では、それらの類語について、解説していきます。

  • 「にべもない」
  • 「率直すぎる」
  • 「素っ気ない」

「にべもない」

この言葉は、不愛想な、素っ気ない、冷たい、といった意味をもつ言葉です。

「にべ」というのは、海水魚の名前で、その浮袋は、接着剤の原料として使用されてきました。

そのことから、「にべ」という言葉は、人と人の密接な関係を意味するようになったとされています。

「好意を寄せている人がいますが、その人からはいつも、にべもない態度ばかり取られてしまいます。

脈がないということなのでしょう」
「周りの人からは、にべもない人だと言われてしまうことが多く、悩んでいます」

というように使います。

「率直すぎる」

「率直」という言葉は、正直なこと、素直なこと、つくろったりせずにありのままであること、といった意味を持ち、プラスの意味で使われています。

しかし、その度が過ぎると、正直過ぎる、ストレート過ぎる、ぶっきらぼうな、無遠慮な、というようにマイナスの意味となってしまいますので、何事も節度が大切ということでしょう。

「彼の率直過ぎるコメントには、いつも温厚なあの人ですら、激怒してしまいました」「初対面の人との会話でそのようなことを言うのは、さすがに率直すぎて失礼です」

というような使い方をします。

「素っ気ない」

「素っ気」には、思いやり、好意、愛想、面白み、という意味がありますが、「素っ気ない」という言葉になると、思いやりが感じられない、好意がない、愛想がないといった意味になります。

「あのレストランには素っ気ない対応をする店員がいて気に入らないのですが、料理がおいしいので、何度でも足を運んでしまいます」「好きな人に対して、つい素っ気ない態度を取ってしまう彼は、子供のようで微笑ましい」

のように使います。

icon まとめ

「身も蓋もない」という言葉について解説してきましたが、いかがだったでしょうか。

この言葉は、会話をしている相手に対する思いやりに欠ける人に対して使われることが多いようです。

日頃から「身も蓋もない」コメントをしないように心がけたいものです。