「今際の際」とは?意味・読み方・類語・英語【使い方や例文】
「今際の際」とは、「死にぎわ・臨終の時・死が目前に迫っている時」です。
「今際の際」の「意味・読み方・語源と由来・使い方・例文と解釈・英語・類語や類義の言い回し」などについて、詳しく説明していきます。
目次
- 「今際の際」の意味とは?
- 「今際の際」の語源や由来
- 「今際の際」の使い方
- 「今際の際」を使った例文・短文(解釈)
- 「今際の際」の英語・解釈
- 「今際の際」の類語や類義の言い回し
「今際の際」の意味とは?
「今際の際」の意味は、「死にぎわ・臨終の時・死が目前に迫っている時」になります。
「今際の際」という言葉は、「人間が正に死にかかっている状態+その人の人生が終わろうとしている状態」や「人間の臨終(りんじゅう)・最期(さいご)の時が近づいている状況」を意味しているのです。
「今際の際」の「今際(いまわ)」は、「今生(こんじょう)はもうこれ限り」ということを意味していて、「今生きているこの人生がもうすぐ終わろうとしていること=臨終のその時が目前に迫っていること」を示しています。
例えば、人が死にかかっている極限状況を指示して、「彼はすでに今際の際にあって、もう親族の声も耳に届かないだろう」といった使い方をすることができます。
- 「今際の際」の読み方
「今際の際」の読み方
「今際の際」の読み方は、「いまわのきわ」になります。
「今際の際」の語源や由来
「今際の際」の語源・由来は、「今際の際」を「今際(いまわ・いまは)」と「際(きわ)」に分解して考えることで理解することができます。
「今際」という言葉の意味は、「今は限り」という昔の言い回しを省略したものです。
「今は限り(=今際)」という言葉は、「今はもうこれ限りとなります」や「今生はもうこれ限りで終わり(お別れ)となります」といった意味合いを持っています。
「今際」に続く「際」という言葉の意味は、「あと少しで別の状態(もの)になろうとするギリギリのところ」や「物事がそうなろうとする正にその時」、「時・場合・機会」になります。
「今際+際=今際の際」は重複あるいは強調の言葉であり、「今はこれ限りで終わろうとしていること」の意味から「臨終の時・最期の時・死に際」を意味しているのです。
「今際の際」の使い方
「今際の際」の使い方は、人が正に生きている状態から死んでいる状態に変わろうとしている「死に際・臨終(最期)の時」に使うというものです。
高齢(老化)や病気、怪我などの理由によって、人が今死にかかっているような状態(息絶えようとしている状態)を指して、「今際の際」という言葉を使うことができます。
例えば、「高齢の祖父が今際の際に、私に遺言を言い残してくれました」や「今際の際になる前に、人生でやり残したことがないようにしたい」などの使い方をすることができます。
「今際の際」を使った例文・短文(解釈)
「今際の際」を使った例文・短文を紹介して、その意味を分かりやすく解釈していきます。
- 例文1
- 例文2
- 例文3
例文1
末期がんに冒されて苦しい闘病生活を頑張っていた母でしたが、今際の際に安らかな笑顔を見せてくれたことが遺族にとっては何よりの救いでした。
この例文の「今際の際」は、「末期がんの状態にあった母が亡くなりかけている状態」を意味しています。
末期がんの闘病に苦しんでいた母が、最期の時に笑顔を見せてくれたことが家族の救いになったのです。
例文2
私が病院に駆けつけた時には、大事故に巻き込まれた瀕死の友人は今際の際をさまよっているような厳しい状況でした。
この例文の「今際の際」は、「大事故に巻き込まれてしまった友人がすでに死にかかっている状態」を意味しています。
私が急いで病院に駆けつけた時にはすでに、友人は意識を喪失して生死の境をさまよっている状態だったのです。
例文3
父親が今際の際に言い残したことは、財産の半分は指定したNPO団体と自治体に寄付をして欲しいが、残りの財産はきょうだいで仲良く分けなさいということでした。
この例文の「今際の際」は、「資産家の父親が臨終の時を迎えようとしていること」を意味しています。
財産の使途・相続について、父親は子供達(きょうだい)が仲違いしないように気遣いしているのです。
「今際の際」の英語・解釈
「今際の際」の英語とその意味の解釈は、以下のようになります。
“dying moments”(死の瞬間ということから、今際の際を意味しています。ただdyingやdeathだけでも今際の際のニュアンスはあります。)
“one's deathbed”(臨終の時ということから、今際の際を意味します。)
“verge of death”(死の寸前・直前ということから、今際の際・臨終を意味しています。)
“My father was on the verge of death. ”(私の父は、今際の際にいました。)
“I was present at my friend's death. ”(私は友人が今際の際にいる時に一緒にいました。)
「今際の際」の類語や類義の言い回し
「今際の際」の類語や類義の言い回しには、どのようなものがあるのでしょうか?「今際の際」の類語・類義の言い回しについて、分かりやすく解説していきます。
- 「臨終・最期」
- 「今際の刻み・今際の時」
- 「死ぬ直前・死に際(死ぬ間際)」
「臨終・最期」
「今際の際」の類語として、「臨終(りんじゅう)・最期(さいご)」があります。
「臨終」とは「死を迎える直前の時期・死に際」を意味しています。
「最期」の言葉の意味は、「人生(生命)が終わる時・死を間近にしている状態」を意味しています。
それらの死が近づいているという意味から、「今際の際」の類語として「臨終・最期」を上げることができるのです。
「今際の刻み・今際の時」
「今際の際」の類義の言い回しとして、「今際の刻み(いまわのきざみ)・今際の時(いまわのとき)」があります。
「今際の刻み」という言葉の意味は、「死の瞬間が刻々と近づいていること・臨終の時が近づいていること」になります。
「今際の時」というのも「死の時・瞬間が直前まで近づいていること」を意味しています。
そのことから、「今際の刻み・今際の時」が「今際の際」の類義の言い回しになっているのです。
「死ぬ直前・死に際(死ぬ間際)」
「今際の際」の類義の言い回しとして、「死ぬ直前・死に際(死ぬ間際)」があります。
「死ぬ直前」というのは、「間もなく死ぬ時が訪れること」や「死ぬまでにほとんど時間がないこと」を意味しています。
「死に際(死ぬ間際)」の言葉の意味は、「生きている状態から死ぬ状態に移行する直前」や「間もなく臨終の時を迎えること」を意味しています。
それらの意味から、「今際の際」の類義の言い回しとして、「死ぬ直前・死に際(死ぬ間際)」を指摘することができるのです。
「今際の際」という言葉について徹底的に解説しましたが、今際の際には「死にぎわ・臨終の時・死が目前に迫っている時」などの意味があります。
今際の際の類語・言い換え・似た言葉としては、「臨終・最期」「今際の刻み」「死ぬ直前・死に際(死ぬ間際)」などがあります。
「今際の際」という言葉について詳しく調べたい時は、この記事を参考にしてみて下さい。