「風雲児」とは？意味・読み方・類語・英語【使い方や例文】

「風雲児」の意味とは?

「風雲児」の意味は、「社会環境の変動や時代の流行などに乗じて華々しく活躍する英雄的人物」や「時代の競争環境・大衆心理(社会変動)に上手く適応して活躍する目立つ人物」になります。

「風雲児」というのは、旧来の常識・前提が通用しにくくなった社会の変化に適応して才覚を現してくる英雄的・カリスマ的な人物のことであり、「現代の社会・環境・流行に適応して目立った成果を上げて活躍する」という特徴を持っています。

「風雲児」は、社会が変化して競争が激しくなった環境において自らの資質・才能を縦横無尽に発揮するのです。

• 「風雲児」の読み方

「風雲児」の読み方

「風雲児」の読み方は、「ふううんじ」になります。

「風雲児」の語源や由来

「風雲児」の語源・由来は、「風雲」と「児」に分けて考えることができます。

「風雲児」の「風雲(ふううん)」とは、天に昇る勢いを示す龍(竜)の周囲を取り巻く風と雲のことであり、風と雲が沸き立つと昇天する龍が勢いを強めるとされています。

そのことから、「風雲」とは社会変動・時代状況に合わせて活躍することができる英雄・豪傑が頭角を現すチャンスが訪れていることを意味しているのです。

風雲児の「児(じ)」というのは「子供」のことですが、社会変動(世の中の乱れ)に対応できる「若々しい感性と柔軟なアイデアに溢れた人物の比喩的表現」にもなっています。

「風雲児」の使い方

「風雲児」の使い方は、「社会の変動・時代の流行に乗じて華々しい成果を上げて活躍する人物」や「時代の寵児・時代の申し子のように現在の時代状況に合わせて活躍できる人物」のことを指して使うということになります。

例えば、「前例を打ち破って新しいビジネスモデルで成功した彼は、時代の風雲児である」や「業界の風雲児として活躍する彼女は、先見の明を発揮して次々と華々しい成功を手にしてきた」などの文章において「風雲児」という言葉を使用することができます。

「風雲児」を使った例文・短文(解釈)

「風雲児」を使った例文・短文を紹介して、その意味を解釈していきます。

• 例文1
• 例文2
• 例文3

例文1

IT業界に数々のイノベーションとiPhoneをはじめとする画期的製品をもたらしたアップル社のスティーブ・ジョブズ氏は、正に時代の風雲児でした。

この例文の「風雲児」は、アップル社の故スティーブ・ジョブズ氏のように、過去の固定観念を覆して新しい商品やコンセプトを生み出す時代の変化・競争に適応した英雄的人物のことを意味しています。

例文2

既存の常識が壊れて、世の中が乱れているような時代にこそ、風雲児と呼ばれるような人物が出てきやすくなります。

この例文の「風雲児」は、「今までの常識や前提が通用しなくなった混乱の時代に頭角を現してくる人物・社会の変動に乗じることのできる人物」のことを意味しています。

例文3

彼のようなカリスマ的な魅力と行動力を持つ風雲児が出てきたことで、我が社も旧弊を廃して強力な内部改革を進めていくことができるだろう。

この例文の「風雲児」は、「旧態依然とした会社の内部状況を強いリーダーシップで改革することができる人物・時代の流行や社会構造の変化に合わせて改革を推進できるカリスマ的人物」のことを意味しています。

「風雲児」の英語と解釈

「風雲児」の英語とその意味の解釈は、以下のようになります。

“hero,hero of the times”(風雲児は時代の英雄的人物であることから、英語ではシンプルに“hero”と表現します。)

“He is a hero(favourite) of the times. ”(彼は時代の風雲児です。)

“a favourite of the times”(時代に好かれている人物の意味から、風雲児を意味します。)

“a child of fortune”(運命に恵まれた子供の意味から、時代の寵児、風雲児を意味します。)

“soldier of fortune,lucky adventurer”(時代の幸運を得た傭兵・冒険家という言葉は、ビジネス分野の風雲児を意味することがあります。)

「風雲児」の類語や類義の言い回し

「風雲児」の類語や類義の言い回しには、どのようなものがあるのでしょうか?「風雲児」の類語・類義の言い回しについて、分かりやすく解説していきます。

• 「革命児・英雄」
• 「時代の寵児・時代の申し子」
• 「カリスマ・教祖的存在」

「革命児・英雄」

「風雲児」の類語・類義の言い回しとして、「革命児・英雄」があります。

「革命児」というのは、「旧来的な常識を塗り替えて、その時代の先端的な流行を生み出すような画期的なアイデア・行動力を持つ人物」を意味しています。

「英雄」の言葉の意味は、「戦争や特定分野の活動によって非常に大きな功績を上げて、みんなから賞賛・評価される人物」のことになります。

「風雲児」には「社会の流行・変化に乗じて華々しく活躍する人物」の意味があるので、類語として「革命児・英雄」が上げられます。

「時代の寵児・時代の申し子」

「風雲児」の類語・類義の言い回しとして、「時代の寵児・時代の申し子」があります。

「時代の寵児」というのは、「時代の変化や社会の流行に見事に適応して活躍する目立つ人物」のことです。

「時代の申し子」の意味は、「その時代に生まれてくるのが当然と思われる、時代の流行や感覚にぴったり適応した活躍する人物」になります。

社会の変動に適応して見事に活躍する「風雲児」の類義語として、「時代の寵児・時代の申し子」が上げられます。

「カリスマ・教祖的存在」

「風雲児」の類語・類義の言い回しとして、「カリスマ・教祖的存在」があります。

「カリスマ」の言葉の意味は、「人々の心を引きつけるような強い魅力・能力」や「特別に優れた魅力・能力を持っていて華々しく活躍している人物」になります。

カリスマは「教祖的存在・指導者的存在」として、人々に高く評価されることが多くなります。

時代の環境・流行に適応して華々しく活躍する「風雲児」に似た類語として、「カリスマ・教祖的存在」を指摘できます。