「茶番劇」の意味・類語【使い方や例文】
「茶番劇」の意味や類語を紹介します。
さらに「茶番劇」の使い方や、「茶番劇」を使った例文を紹介します。
目次
- 「茶番劇」の意味とは?
- 「茶番劇」の語源や由来
- 「茶番劇」の言葉の使い方
- 「茶番劇」を使った例文
- 「茶番劇」の類語
「茶番劇」の意味とは?
「茶番劇」という言葉を目にした経験はあるでしょうか。
「茶番劇」という言葉を、まるで知らない、今回初めて目にしたという人も多いのではないでしょうか。
一方で、「茶番劇」という言葉を、何度も口にした経験がある人もいるでしょう。
冷静で、雰囲気に乗らず、本質を見極めて行動したいと思うタイプの人にとって、「茶番劇」という言葉は嫌悪感がある言葉かもしれません。
またユーモア精神が強い人は、「茶番劇」という言葉に、親しみを持っているかもしれません。
そんな好き嫌いが分かれそうな言葉、「茶番劇」の読み方と意味を紹介します。
- 「茶番劇」の読み方
- 「茶番劇」の意味
- 「茶番劇」の一般的な意味
「茶番劇」の読み方
「茶番劇」は「ちゃばんげき」と読みます。
「茶番」は「ちゃばん」、「劇」は「げき」と読みます。
難しい漢字は使われていませんが、「茶番」を「茶道」などの「茶」の読み方と混同して、「さばん」などと読み間違えてしまう可能性があります。
これを機会に「茶番劇」は「ちゃばんげき」と読む事を覚えておきましょう。
「茶番劇」の意味
「茶番劇」には、どのような意味があるでしょうか。
「茶番劇」には、「座興的でこっけいな演芸」という意味があります。
会社の忘年会などで、新入社員やオモシロ担当の社員が出し物をする事があります。
その場で思いついたような楽しい演芸は、「茶番劇」と呼ばれます。
「茶番劇」の一般的な意味
先述したように、そもそも「茶番劇」には、「座興的でこっけいな演芸」という意味がありますが、最近はあまり、そのような意味では使われていません。
「茶番劇」には、「ばかばかしい物事」「そこが見え透いた行為や物事」という意味もあります。
そして、ほとんどの場合、「茶番劇」という言葉は、こちらの意味で使われています。
例えば会社の人事で、明らかに学閥を優先した人事なのに、経営者側が公正を期して選んだ人事のような態度を取る時、「これは『茶番劇』だ」と言われます。
このように底の浅い、見え透いた芝居のような行為や物事という意味が、「茶番劇」という言葉にはあります。
「茶番劇」の語源や由来
「茶番劇」には、どのような語源や由来があるでしょうか。
「茶番劇」とは江戸時代に歌舞伎から発信されて流行した、「茶番狂言」を略したものとされています。
そもそも「茶番」は、楽屋などで役者のためにお茶を提供する役回りの事で、それほど大した役が付かない大部屋役者が担当していました。
彼らが余興などで寸劇をし、茶菓子を劇中に登場させたりした事から、彼らの芝居は「茶番劇」と呼ばれるようになりました。
このように立派な役者ではなく、素人同然の役者の芝居、さらに余興などの要素が加わり、現在の「茶番劇」の言葉を生んでいます。
「茶番劇」の言葉の使い方
「茶番劇」という言葉を、どのような場面で使えばいいでしょうか。
「茶番劇」には、「ばかばかしい物事」「そこが見え透いた行為や物事」という意味があります。
そこで、素人が芝居をしているような下手な演技を見た時、あるいは見え透いた行為を目の当たりにした時に、「茶番劇」という言葉を使ってみましょう。
例えば期待して見に行った映画に出演していた役者の演技がひどい場合は、「茶番劇」と言いたくなると思います。
また、職場の仲間が「ゴホンゴホン」と咳をする真似をして早退し、好きな歌手のライブに行ったと知った時も「茶番劇」という言葉を使いたくなるかもしれません。
このように、すぐに本当の事が分かるのに、下手な芝居を打つ人を見た時などに、「茶番劇」という言葉を使ってみましょう。
「茶番劇」を使った例文
続いて「茶番劇」を使った例文を紹介します。
様々な場面における、「茶番劇」を使った文章を見て、この言葉の使い方のコツを覚えて行きましょう。
- 例文1
- 例文2
例文1
ビジネスシーンにおける、「茶番劇」を使った例文を紹介します。
「新しい社長が、現会長の息子に決まった。
『際立った実績をもとに、公正な判断で選んだ結果』と会長は言うが、明らかな『茶番劇』だと社員は言っている」
この例文に登場する会社のように、会社の人事に、「茶番劇」はつきものかもしれません。
なんだかんだ言っても、自分の一族に会社を引き継がせたいという気持ちが湧いてしまうからです。
社員も、それをわかった上で、「茶番劇」に付き合わなければならない大変さがありそうです。
例文2
恋愛の場面における、「茶番劇」を使った例文を紹介します。
「Aさんに告白したが、『ずっと友達でいたいから、好きだけど付き合わない』と言われた。これはとんだ『茶番劇』だ。フラれた相手と友達でいられるはずがないだろう」
この例文のような告白を巡る「茶番劇」にも、かなりの頻度で遭遇すると思います。
もちろん振る側にも、「相手を傷つかせたくない」という気持ちがあるのでしょうが、気合を入れて告白した側からすると、切ないものがあるでしょう。
いっそ綺麗に振ってくれた方が、気持ちの切り替えが利いていいと思う人の方が多数派かもしれません。
「茶番劇」の類語
最後に「茶番劇」の類語や似た意味の言葉を紹介します。
「茶番劇」と言い換えられるような、似た意味の言葉にはどのような言葉があるでしょうか。
- 「村芝居」【むらしばい】
- 「猿芝居」【さるしばい】
「村芝居」【むらしばい】
「村芝居」という言葉があり、「茶番劇」と似た意味があります。
「村芝居」には、村の人たちが演じる芝居という意味があり、「田舎芝居」という意味も含まれています。
第一線の役者が活躍する舞台に比べると、話の構成や役者の演技力などが落ちるため、「村芝居」と揶揄する意味が含まれています。
「猿芝居」【さるしばい】
「猿芝居」という言葉には、「サルを使って芝居を真似する見世物小屋」という意味があります。
さらに「下手な演劇」という意味もあります。
また「考えの浅い、愚かな計略」などに対しても、「猿芝居」と言う事があります。
このように「まるで猿のように、演技がヘタで、頭も悪い」という意味で、「猿芝居」という言葉が使われる事があります。
「茶番劇」という言葉の意味や使い方を見てきました。
この言葉の意味を知った事で、周囲に「茶番劇」があふれている事に気付いた人もいるでしょう。
また、自分が「茶番劇」をしていないかどうか、気になる人もいるかもしれません。
楽しい芝居ならいいですが、見え透いた嘘などは避けた方が良さそうです。