「青二才」の意味・読み方・類語【使い方や例文】
4月になると、新しいパリパリの新着スーツを着て初々しい姿の新社会人が世の中に溢れ返っています。
そんな姿を見ている先輩の人達は、懐かしくもあり、暖かい目で彼らを見守っていることでしょう。
こんな時に頭の中にふと浮かんでくる言葉がありますが、それは「青二才」という慣用句。
今では、20代の人達ではあまり知られていない言葉かもしれませんが、彼らのような人と接すると、この「青二才」という言葉がよく当てはまるのではないかと思います。
今回は、この「青二才」について、説明していこうと思います。
目次
- 「青二才」の意味とは?
- 「青二才」の読み方
- 「青二才」の語源
- 「青二才」の使い方
- 「青二才」を使った例文や短文・解釈
- 「青二才」の英語と解釈
- 「青二才」の類語や類義表現
- 「青二才」の対義語
「青二才」の意味とは?
「二才」という文字が使われていることから、何となく子供のことを連想しがちですが、決してそうではありません。
「青二才」とは、「経験が浅くて未熟である」という意味がある言葉です。
「青二才」を「青」と「二才」に分解してみると、その意味が理解しやすくなります。
まずは、「青」ですが、この「青」というのは、「未熟である」という意味を持っていますので、ちょうど「大人と子供の中間の時代に、心は大人以上に夢や希望にあふれて目が爛々としている一方で、精神的には、まだまだ未熟な時代のこと」を指しています。
「二才」は、年齢的な「二歳」ではなく、「経験が浅い」ということを意味しています。
経験的に浅いという意味合いを持つ2つの言葉がセットになることで、「未熟者」というニュアンスが強調されていくわけです。
「青二才」の読み方
「青二才」は、「あおにさい」と読みますので、決して難しい読み方ではありません。
「青二才」の語源
「青二才」の語源はいくつかの説があるようですが、その中でも代表的な解釈は、日本の古に語句に遡ります。
「背」という文字がありますが、この文字は、現代の用法のような「物の後ろ側(背面、背景など)」や「背く(そむく)、(背任、背信など)」とは異なる解釈で使われていました。
夫婦の「夫」のことを「背(せ)」という意味で使われていたようなのですが、さらに、若い男性、つまり青年のことを「新背(にいせ)」と読んでいたのです。
これが、次第になまってきて、ニイセ→ニサイ(二才)になったということが由来と言われています。
その結果、若い青年のことを「青二才」と言うようになったわけです。
「青二才」の使い方
「青二才」を使う場面としては、「未熟な人」や「経験がない人」を指して使うことが多いです。
「青二才」を使った例文や短文・解釈
では、ここから「青二才」を使った例文を見ていくで、具体的な活用シーンをイメージしてもらえばと思います。
- 「青二才」の例文1
- 「青二才」の例文2
- 「青二才」の例文3
「青二才」の例文1
「青二才にしては、なかなか根性がある奴だな将来が楽しみだ」
入社したばかりの新入社員は、まず一定期間、研修を受けることになりますが、その中で指導役の先輩社員から、このようなコメントが出てくることがあります。
まだこれからの人ではあるものの、将来、かなりの成長が期待できる若手のホープかもしれません。
「青二才」の例文2
「青二才の君に、この仕事は任せるわけにはいかない。もう少し経験を積むべきだ」
若い社員は何時も希望に胸を膨らませているはずです。
しかし、仕事の内容によっては、まだまだ経験不足を若さでカバーできない場合も多々あります。
今はじっくりと経験を積んでノウハウを蓄積することが大切なのでしょう。
「青二才」の例文3
「まだまだ青二才ですので、ご指導の程よろしくお願いいたします」
若手社員が先輩社員に挨拶する時の常套文句ですね。
いい先輩に厳しく指導されて立派な社員になってもらいたいものです。
「青二才」の英語と解釈
「青二才」を英語で表現すると、“an immature”や“a green”、“a callow] youth”、“a greenhorn”と訳すことができます。
特に“a greenhorn”は、「未熟者」や「初心者」の他に、「騙まされやすい人」という意味もあります。
「青二才」の類語や類義表現
「青二才」は他に次のような類義語で言い換えることもできます。
- 「鼻たれ小僧」
- 「部屋住み」
- 「幼稚」
「鼻たれ小僧」
「鼻たれ小僧」とは、ストレートに解釈すると、「鼻汁をたらしている子供」となりますが、ここから転じて「経験の浅い若者」という意味で相手をあざけて言う言葉になっています。
「部屋住み」
「部屋住み」とは、「まだ家督を相続していない者」のことを指している言葉で、「次男以下で家督を相続できない人やまだ分家・独立せず親や兄の家に留まっている状態の人」のことを言うこともあります。
これも「経験の浅い、ない人」という解釈ができます。
「幼稚」
「幼稚」とは「年が少なくまだ子供であることから幼い」という意味がありますが、
「やり方などが大人らしく成長してはいないこと」や「子供っぽい」、「未熟」という意味でも使われます。
「青二才」の対義語
「青二才」の対義語としては、「老いぼれ」が挙げられます。
「年老いた人」となるのですが、相手を侮辱したような意味もあるので、あまり使うことは避けるべきです。
「青二才」というと、「経験が浅くて未熟である」ことになりますが、その年齢はどこまでのことかと思うことがあります。
特に営業マンを長年している人は、若い人を見て、そんなふうに思うようです。
でも、経験を積んでいつの間にか、「青二才」を卒業すればいいことで、むしろ「青二才」の頃の初心を何時までも忘れない姿勢が大切だと思うのです。