「快刀乱麻」とは?意味・読み方【使い方や例文】
本人確認済四文字熟語のひとつ、「快刀乱麻」という言葉の意味や語源を紹介します。
さらに「快刀乱麻」の使い方や、「快刀乱麻」を使った例文を紹介します。
目次
- 「快刀乱麻」の意味とは?
- 「快刀乱麻」の漢字を分解して解釈
- 「快刀乱麻」の語源
- 「快刀乱麻」を使った例文
- 「快刀乱麻」の間違った使い方
「快刀乱麻」の意味とは?
「快刀乱麻」という言葉を聞いた事があるでしょうか。
ある程度の世代の方なら、「快刀乱麻」という言葉を聞いた事があるかもしれません。
また「快刀乱麻」という言葉は、たびたび漫画やゲームなどで取り上げられる機会がありますので、そのような趣味がある人なら、聞いた事や目にした事があるかもしれません。
一方で、今回初めて「快刀乱麻」という言葉を目にする人もいるでしょう。
そこで四文字熟語「快刀乱麻」の読み方と意味を紹介します。
- 「快刀乱麻」の読み方
- 「快刀乱麻」の意味
「快刀乱麻」の読み方
「快刀乱麻」は「かいとうらんま」と読み、「快刀」は「かいとう」、「乱麻」は「らんま」と読みます。
それぞれに意味がある言葉ですが、目にする機会が少ない言葉です。
そのため、読み方がわからない人も多いと思います。
そこで、「快刀乱麻」は「かいとうらんま」と読む事を覚えておきましょう。
また「快刀乱麻」の「かいとう」を、「怪盗」という間違った漢字を当てはめてしまうケースがあります。
「怪盗乱麻」では、まるで違う意味の言葉になってしまいますので、人前では「快刀乱麻」と正しい表現をするように気を付けましょう。
「快刀乱麻」の意味
「快刀乱麻」には、どのような意味があるでしょうか。
「快刀乱麻」には、「複雑な問題や、ごたごたした事態を鮮やかに解決する事」という意味があります。
例えば職場にいる誰かは、社内の人間関係のもつれを、上手に解決する事ができるかもしれません。
また、喧嘩ばかりしている子供たちを、すぐに手なずけて仲良くさせる事ができる大人がいるかもしれません。
このような人たちの手さばきを「快刀乱麻」と言います。
「快刀乱麻」の漢字を分解して解釈
次に「快刀乱麻」の漢字を分解して解釈してみましょう。
「快刀乱麻」は、「快刀」と「乱麻」の二つの言葉に分ける事ができます。
それぞれの意味を理解する事で、「快刀乱麻」の意味を鮮明にしましょう。
- 「快刀」
- 「乱麻」
「快刀」
「快刀」には、「切れ味の鋭い刀」という意味があります。
どのようなものでも、一刀両断できるような、きちんと手入れがされている性能の良い刀をイメージしてみましょう。
「乱麻」
「乱麻」という言葉には、「もつれた麻糸」という意味があります。
「乱麻」の「麻」は「麻糸」から来ているというわけです。
そのため「快刀乱麻」は、そもそももつれた麻糸を、きれいに断ち切る事という意味があります。
「快刀乱麻」の語源
「快刀乱麻」という言葉は、そもそも中国に由来があり、「北斉書」という本に記載されていた言葉です。
南北朝時代の中国の王に、高歓という人がいました。
高歓は子供の能力を見極めるために、もつれた糸のかたまりを渡します。
もつれた糸をほぐそうと、悪戦苦闘する子供たちの中で、高洋という子供だけがほぐそうとせず、糸のかたまりを刀で切ったと言われています。
その判断力を称賛した高歓は、高洋を跡継ぎに任命します。
そして、この話が「快刀乱麻」の語源になったとされています。
まるで「とんち話」のような語源ですが、この話を聞いて納得できる人とできない人がいるかもしれません。
現代の日本と、当時の中国では、物事に対する考え方が少し違っているのかもしれません。
「快刀乱麻」を使った例文
「快刀乱麻」という四文字熟語を使った例文を紹介します。
様々な場面における「快刀乱麻」を使った文章を見る事で、この言葉の使い方のコツを覚えましょう。
- 例文1
例文1
ビジネスシーンにおける、「快刀乱麻」を使った例文を紹介します。
「営業部の部下の一人が大変なミスをしてしまった。
取引先は怒り、誰が謝りに行っても許してもらえなかった。
問題は長引き、両者の契約は水の泡に帰するのかと思われた時、○○支店のA課長が登場し、『快刀乱麻』のごとく問題を解決した」
この例文のように、ビジネスシーンでは、大きなミスが契約解除につながるような危機を招く事があります。
このような場面でさっそうと登場して、大きな問題を解決してくれる人材がいる事は、会社にとって大きな利益をもたらすでしょう。
まさに「快刀乱麻」という言葉を使いたくなるような、解決能力がある人は、きっとどの職場でも重宝されるはずです。
例文2
日常的な場面における、「快刀乱麻」を使った例文を紹介します。
「ラーメン屋の店内で、客同士が口論を始めた。店主や従業員が、間に入って諌めようとしたが無理だった。そこにラーメン店の奥さんが登場し、二言三言声を掛けると、喧嘩はすぐに終わった。彼女の裁きは『快刀乱麻』と言えるだろう」
喧嘩の仲裁はとても難しいもので、失敗したら自分も巻き込まれてしまいます。
しかし、中には上手にけんかの仲裁ができる人がいます。
特に女性に、そのタイプの人が多いかもしれません。
例文のように飲食店で働く女性は、「快刀乱麻」の裁きができる人が多い印象があります。
「快刀乱麻」の間違った使い方
「快刀乱麻」という言葉には、「刀」という言葉が使われています。
また「快刀」という言葉には、良く切れる刀という意味があります。
そのため、刀使いが上手な人に対して、「快刀乱麻」という言葉を使ってしまう人がいます。
しかし、これは誤った使い方です。
「快刀乱麻」は、もつれた問題や、複雑な状況を解決するという意味があります。
そのため刀で何かを切るという意味で、「快刀乱麻」という言葉を使う事はありません。
剣豪の刀裁きに対して「快刀乱麻」という言葉を使ったり、同じ刃物の包丁使いが上手な人に、「快刀乱麻」という言葉を使うのは誤りです。
「快刀乱麻」という言葉の意味や使い方を見てきました。
「快刀乱麻」という言葉を使いたくなるくらい、人間関係のほつれや、難しい問題を上手に処理できる人が、思い浮かんだかもしれません。
あるいは、自分が「快刀乱麻」の活躍ができるタイプの人だと気付いたかもしれません。
そのような場合は、自分に隠された新しい価値を、「快刀乱麻」という言葉を知る事で、気付けたのかもしれません。