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「無味乾燥」の意味・類語【使い方や例文】

「無味乾燥」という四字熟語には見覚えのある人も多いのではないでしょうか。

ちょっとした日常会話でも使われることのある言葉ですが、食べ物以外の事柄に対して、なぜ「無味」「乾燥」という言葉を合わせて使われているのかなど、この四字熟語について詳しく知っている人は少ないでしょう。

ここでは、そんな「無味乾燥」について解説していきます。

無味乾燥

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「無味乾燥」の意味・類語【使い方や例文】>


目次

  • 「無味乾燥」の意味とは?
  • 「無味乾燥」を分解して解釈
  • 「無味乾燥」の使い方
  • 「無味乾燥」を使った例文・短文(解釈)
  • 「無味乾燥」の英語と解釈
  • 「無味乾燥」の類語や類義語


「無味乾燥」の意味とは?

「無味乾燥」という四字熟語は、なんの味わいも風情も面白みもないこと、つまらないこと、という意味で使われます。

なんの面白みもない人のことは、「無味乾燥な人」、味わいが全く感じられず素っ気ない態度のことは、「無味乾燥な態度」、なんの風情もない作品のことは、「無味乾燥な作品」のように表します。

「味わい深い」という言葉の対極にある言葉といえるでしょう。

  • 「無味乾燥」の読み方

「無味乾燥」の読み方

「無味乾燥」は、「むみかんそう」と読みます。

難しい読み方をする言葉ではありませんので、読み間違えることはない四字熟語でしょう。



「無味乾燥」を分解して解釈

「無味乾燥」という四字熟語の意味と読み方が分かったところで、今度は、「無味乾燥」「無味」「乾燥」に分解して、それぞれの言葉を解説していきます。

  • 「無味」
  • 「乾燥」

「無味」

「無味」は味のない事を指す言葉で、読んで字のごとく、食べ物や飲み物に味がないという状態を示しています。

それが転じて、物事に面白みがない、味わいがない、風情がない、つまらないといった様子を表す時にも使われている言葉です。

何の味もしない食べ物や飲み物は、味を楽しむこともできず、美味しさを感じることもないので、何の魅力もなく、つまらないものです。

「乾燥」

「乾」「燥」も、「かわく」ということを表す漢字で、「乾燥」は、カラカラに乾くこと、湿気や水分が失われた状態になること、という意味の言葉です。

乾いた土地のことは「乾燥地」、干して水分を抜いた椎茸のことは「乾燥椎茸」、水分が失われやすい肌のことは「乾燥肌」、洗った食器を乾かすための家電は「食器乾燥機」などと呼ばれます。

「無味乾燥」の使い方

「無味乾燥」という言葉は、「彼は無味乾燥な人です」「彼女は無味乾燥な返答しかしません」「あの店の女将の挨拶は無味乾燥ですね」「あの作品は無味乾燥なストーリーでした」など、様々な「つまらない物事」に対して使うことができます。



「無味乾燥」を使った例文・短文(解釈)

前項では「無味乾燥」の使い方を説明しましたが、ここでは、例文を使って具体的に説明をしていきます。

  • 例文1
  • 例文2
  • 例文3

例文1

「彼女は話好きな人で、いつまででも話し続けるのですが、無味乾燥な話しかしないので、周囲にいる人々は、彼女とはあまり関わりたがりません」

この文章では、おしゃべり好きな彼女のつまらない話に延々と付き合わされるのを避けたくて、周囲の人は、彼女とは関りたがらないのです。

ということを表しています。

例文2

「恩師の還暦を祝うパーティーで挨拶をした友人のスピーチが無味乾燥で、お世話になった恩師に対する友人の気持ちを疑ってしまいました」

この文章では、友人のスピーチの内容には全く心がこもっていなかったので、友人はお世話になった恩師に対して感謝していないのだろうか?と、疑ってしまいました。

ということを表しています。

例文3

「話題になっていた映画を見に行きましたが、ストーリーがあまりに無味乾燥で、途中で映画館を出てきてしまいました」

この文章では、見に行った映画が、あまりにつまらなかったので、最後まで見る気になれず、途中で映画館を出てきてしまいました。

ということを表しています。

「無味乾燥」の英語と解釈

「無味乾燥」を英訳する時に使われる代表的な単語には、「退屈な、面白くない」という意味を持つ「dull」や、「そっけない、つまらない」という意味を持つ「dry」「退屈な、つまらない」という意味を持つ「juiceless」などがあります。

「dry」には乾燥したという意味があり、「juiceless」には、汁気がないという意味があります。

日本語の「無味乾燥」と同様に、それらの意味が転じて、つまらないといった意味でも使われています。

「無味乾燥」の類語や類義語

「無味乾燥」という四字熟語には、似た意味を持つ言葉がいくつかあります。

その中から、代表的な「乾燥無味」「味も素っ気もない」という言葉について詳しく解説していきます。

  • 「乾燥無味」【かんそうむみ】
  • 「味も素っ気もない」【あじもそっけもない】
  • 「味気ない」【あじけない】

「乾燥無味」【かんそうむみ】

「乾燥無味」は、「かんそうむみ」と読みます。

「無味乾燥」と同様に、面白くない、風情がない、味わいがない、つまらない、といった意味を持っています。

「家の庭に手を入れてイングリッシュガーデン風の庭を目指したのですが、私にはセンスがなかったのか、乾燥無味なものになってしまいました」「これまで私は乾燥無味な人生を送ってきてしまったので、これからは色々なことにチャレンジして、充実した味わいのある人生を送りたいと思っています」のように使われます。

「味も素っ気もない」【あじもそっけもない】

「味も素っ気もない」は、「あじもそっけもない」と読み、つまらない、面白みがない、といった意味があります。

「素っ気」とは、味わい、愛想、面白み、という意味を持つ言葉で、「素っ気ない」とは、味わいがない、愛想がない、面白みがないことを指します。

「彼はいい人なのですが、味も素っ気もない態度を取ってしまうことが多く、誤解されやすいのが残念です」のように使われます。

「味気ない」【あじけない】

「味気ない」は、「あじけない」と読みます。

面白みがない、風情がない、つまらない、という意味を持つ言葉で、「あじきない」とも読まれます。

「知人に薦められた小説を読んでみたのですが、私には味気ない作品に思えて仕方がありません」「彼女にメールをしても、彼女からはいつも味気ない返事しか来ません」のように使われます。

icon まとめ

「無味乾燥」という四字熟語について、その意味、読み方、英語、類語などを詳しく解説してきましたがいかがだったでしょうか。

この言葉は、否定的に使われるのが一般的ですので、使い方には注意が必要です。

毎日が「無味乾燥」だと感じている人は、なにか新しい事に目を向けて、面白い事を見つけてみましょう。