「天に召される」の意味・読み方・類語・英語【使い方や例文】
「天に召される」とは、「亡くなること・死ぬこと」です。
「天に召される」の「意味・読み方・分解した解釈・使い方・例文と解釈・英語・類語や言い換え」などについて、詳しく説明していきます。
目次
- 「天に召される」の意味とは?
- 「天に召される」を分解して解釈
- 「天に召される」の使い方
- 「天に召される」を使った例文・短文(解釈)
- 「天に召される」の英語・解釈
- 「天に召される」の類語や言い換え・似た言葉
「天に召される」の意味とは?
「天に召される」の意味は、「亡くなること・死ぬこと・昇天(召天)すること」や「キリスト教的な死生観を前提に、死後に天国・神の国へ行くことができること」などになります。
「天に召される」という言葉は、キリスト教的(一神教的)な「死後に天国に行くという世界観・死生観」を前提にしているので、純粋な仏教徒や神道の信者の人は使わないこともありますが、「死ぬこと・死んで召天(昇天)すること」を意味しています。
「天に召される」の「召す・召される」には「招かれる・呼び出される」の意味合いがあるので、厳密に解釈すると「死後に天国(天界)へと招かれる、呼び出される」という意味になります。
「天に召される」は、一般的に「死ぬこと(死んで天国のような良い場所に行けること)を意味する言葉」としての共通理解が成立している言葉なのです。
- 「天に召される」の読み方
「天に召される」の読み方
「天に召される」の読み方は、「てんにめされる」になります。
「天に召される」を分解して解釈
「天に召される」を「天に」と「召される」に分解して、それぞれの意味を分かりやすく解釈していきます。
- 「天に」
- 「召される」
「天に」
「天に(てんに)」という言葉は、「死んだ後に天(空よりも上にある世界)に」を意味しています。
空よりも上にあるとされる世界が「天」ですが、「天」とは率直に言えば「天国・天界・霊界」と呼ばれるような現世(今の世界)よりも素晴らしい世界のことを意味しています。
特に、キリスト教的な死生観では、死んだ人間は「最後の審判」を受けた後に、再び肉体を与えられて天国・天界に召されると考えられているのです。
「召される」
「召される(めされる)」という言葉は、「召す(めす)=呼び出す・招くの受動態」であり、「呼び出されること+招かれること」を意味しています。
「召される」というのは、「神様などによって死後に天国に招かれること」を意味しているのです。
「天に召される」の使い方
「天に召される」の使い方は、「人が死んだ時・亡くなった時」に使うということになります。
「天に召される」は「極楽往生する・成仏する・昇天する」などと同じように、「人が死ぬ現象を美化したり婉曲的に表現したりする言葉」なので、身近な人や知人の大切な人が亡くなった時にも礼儀正しい印象で使うことができる言葉です。
「天に召される」を使った例文・短文(解釈)
「天に召される」を使った例文・短文を紹介して、その意味を分かりやすく解釈していきます。
- 例文1
- 例文2
- 例文3
例文1
キリスト教では、死後の人は神の御意志に基づき、天に召されることになる。
この例文の「天に召される」は、「キリスト教の世界観・死生観では、人間は死後に全知全能の神の計らいによって天国に招かれること」を意味しています。
例文2
天に召された故人の悪口を言うことは控えておこうと思います。
この例文の「天に召される」は、「悪口・批判を言いたくなる部分もあった人がすでに亡くなったこと」を意味しています。
亡くなった故人の悪口を言わないのは、大切な礼儀・マナーの一つです。
例文3
祖母が天に召された時の表情はとても穏やかなものでした。
この例文の「天に召される」は、「祖母がとても穏やか・安らかな顔つきをして亡くなったこと」を意味しています。
「天に召される」の英語・解釈
「天に召される」の英語とその意味の解釈は、以下のようになります。
“die”(天に召されるの直訳は死ぬことのdieになります。)
“be called to heaven”(天に招かれること。天国に呼び出されること。)
“My granma was called to heaven In 2005, at the age of ninety. ”(私の祖母は2005年に、齢(よわい)90歳で天に召されました。)
“ascend to heaven”(昇天すること。天国・天界へと昇ること。)
“I prayed that someone will can ascend to heaven. ”(私は誰もが昇天できることを祈りました。)
「天に召される」の類語や言い換え・似た言葉
「天に召される」の類語や言い換え・似た言葉には、どのようなものがあるのでしょうか?「天に召される」の類語・言い換え・似た言葉について、分かりやすく解説していきます。
- 「天国に招かれる・亡くなる」
- 「極楽往生する・お星様になる」
- 「昇天する・成仏する」
「天国に招かれる・亡くなる」
「天に召される」の類語・言い換えとして、「天国に招かれる・亡くなる」があります。
「天に召される」というのは直接的に言えば、「死ぬこと・亡くなること」や「死んで天国に行くこと」になりますが、「召される」には「招かれる・呼び出される」の意味合いがあります。
そのことから、「天に召される」は「(神様・天使などによって)天国に招かれる」と解釈することができます。
「天に召される」という言葉は、「天国に招かれる・亡くなる」という言葉で言い換えることができるのです。
「極楽往生する・お星様になる」
「天に召される」の類語・似た言葉として、「極楽往生する」があります。
「天に召される」という言葉は、キリスト教的な世界観・死生観を前提にした「死ぬこと・死後に天国に行くこと」を意味する言葉になっています。
「天に召される」という言葉を、仏教(特に浄土宗・浄土真宗)の世界観・死生観を前提にして言い換えると「(阿弥陀如来の導きによって)極楽往生する」ということになります。
仏教の「極楽往生する」は、キリスト教における「天に召される・昇天する」とほぼ同じ意味を持つ言葉なのです。
宗教宗派を問わない一般的な「死ぬことを美化した言葉」として、「お星様になる」もあり、子供などに近親者の死を言い聞かせる時に使います。
「昇天する・成仏する」
「天に召される」の類語・言い換えとして、「昇天する・成仏する」があります。
「昇天する」というのは、キリスト教的な死生観を前提にした言葉で、「死んだ後に天(天国・天界)に昇ること」を意味しています。
「成仏する」というのは、大乗仏教の教義を前提にした言葉で、「人は死ぬと煩悩を消し去って、みんな仏陀(悟った人)になれるということ」を意味しています。
「天に召される」という「死んで天国に招かれる」の意味を持つ言葉は、「昇天する・成仏する」で言い換えることが可能です。
「天に召される」という言葉について徹底的に解説しましたが、天に召されるには「亡くなること・死ぬこと・昇天(召天)すること」や「キリスト教的な死生観を前提に、死後に天国・神の国へ行くことができること」の意味があります。
天に召されるの類語・言い換え・似た言葉としては、「天国に招かれる・亡くなる」「極楽往生する」「昇天する・成仏する」などがあります。
「天に召される」という言葉について詳しく調べたい時は、この記事を参考にしてみて下さい。