「破竹の勢い」の意味・読み方・類語【使い方や例文】
ビジネスの世界は常に競争の世界で、ライバルとの戦いに負けないように、勝つための戦略・戦術を検討して万全な体制を整えることが求められています。
負けることは、企業の命運を左右しかねないことにもなるので、経営者のみならず全社員がそのような姿勢を保ち続けていかなければなりません。
その中で群を抜いて勝ち続けている所もありますが、このような企業を見ると、「破竹の勢い」という言葉が浮かんできます。
目次
- 「破竹の勢い」の意味とは?
- 「破竹の勢い」の読み方
- 「破竹の勢い」の語源や由来
- 「破竹の勢い」の使い方・例文や短文・解釈
- 「破竹の勢い」の英語と解釈
- 「破竹の勢い」の類語
「破竹の勢い」の意味とは?
ビジネスの世界でもよく出てくる「破竹の勢い」とは、どのような意味があるのでしょうか?
「破竹の勢い」とは、「勢いが激しくて留めることができないこと」、あるいは「猛烈な勢いで進んでいくこと」という意味になり、常に業界のトップランナー的な企業は「破竹の勢いでかちすすんでいる」というような表現で例えられます。
「破竹の勢い」の読み方
「破竹の勢い」は、「はちくのいきおい」という読み方になります。
「破竹の勢い」の語源や由来
ことわざは中国の歴史や思想を語源とすることが多いのですが、この「破竹の勢い」もその1つです。
この言葉は三国志の「呉平定」のエピソードの中で登場してくるのですが、魏・呉・蜀三国のうち、蜀が晋に代わってからの時代で、晋の将軍の杜預が、呉を攻めることを主張し、
「我らの勢いは、竹を裂くようなもので、刀を二三節入れれば、あとは手で割れる」
竹の節と季節の単位である節を掛けて、「これまでの勢いのまま進軍すべし」と主張したことが由来とされています。
「破竹の勢い」の使い方・例文や短文・解釈
では、ここから「破竹の勢い」の例文を見ていくとにしましょう。
- 「破竹の勢い」の例文1
- 「破竹の勢い」の例文2
- 「破竹の勢い」の例文3
「破竹の勢い」の例文1
「李将軍は、破竹の勢いで自国の領土を広げていった」
何時の時代でも、勢いに乗っている国は勝ち続けていきます。
しかし、戦い続けることだけでなく、国を正しく治めることにも注力しないと何れは足元から崩れ去ることがあることも歴史が物語っていますね。
「破竹の勢い」の例文2
「アマゾンは、インターネットビジネスで破竹の勢いで急成長している」
今やインターネットビジネスの業界では、押しも押されぬ存在となっているアマゾン。
この会社の勢いは留まることを知らないのではないでしょうか?
「破竹の勢い」の例文3
「彼のチームは破竹の勢いで勝ち上がっていったため、多くの人が優勝を確信したのです」
常勝軍団と言われるチームと戦うことは、誰でも避けたいと思うはずです。
しかし、どんなチームにも弱点はあるもの。
その弱点を1点突破することが必勝法なのかもしれません。
「破竹の勢い」の英語と解釈
「破竹の勢い」を英語で例えると、いくつかの言葉で表現することができます。
“Irresistible force”という表現だと「抗えない”(あらがえない)力」という意味になりますし、“with great force”は「すさまじい力」、“with great vigour”は「すごい勢い」という解釈になりますが、何れも「破竹の勢い」のニュアンスを持つ英語表現です。
「破竹の勢い」の類語
では、「破竹の勢い」と似たような意味を持つ類語を挙げてみることにします。
- 「飛ぶ鳥を落とす勢い」
- 「草木も靡く(くさきもなびく)」
- 6-3「向かう所敵なし」
「飛ぶ鳥を落とす勢い」
この言葉の意味は、「空を飛ぶ鳥でさえも地に落ちてしまうほどの勢い」ということで、「権力や威勢が盛んで大きい状態」や、現代においては、著名人の「人気」のレベルを表す時にも使割れています。
「彼は飛ぶ鳥を落とす勢いで出世している」「あそこのカフェは、今や飛ぶ鳥を落とす勢いで、店舗数を増やしている」
このような使い方があります。
「草木も靡く(くさきもなびく)」
「草木も靡く」とは、「盛んな威勢に全てのものがなびき従う」という意味があり、「彼は草木も靡く勢いで販売実績を伸ばしているな」というような場合に使います。
6-3「向かう所敵なし」
「向かう所敵なし」も「破竹の勢い」の類義語として挙げることができますが、「強さや勢いにおいて、他のどれよりも上回っているさま」という意味になります。
「これまでの戦歴を見ると、相手チームは、まさに向かう所敵なしといったところだ」
スポーツの世界でも常に勝ち続けているチームがこのような例え方をされていますね。
このように強いチームに勝つことができるチームが本当に少ない時によく耳にすることがあると思います。
「破竹の勢い」の状態にある企業やチームの勢いを止めて勝利することは並大抵のことではないでしょう。
かなり相手のことを調べ尽くした上で戦いに臨まないと大きな痛手を被ることになります。
しかし、その一方で勝ち続けている側も全てのライバルをなぎ払うということばかりではよくありません。
敗者にも生き延びる権利があるからです。
最近のビジネス業界では、「協業」というスタイルが流行っています。
これは弱い者同士が協力し合うこともるのですが、各々の強みを活かして相互を補完することで、強い体制を作り上げることが目的です。
「破竹の勢い」に乗っているところでも、油断することなく、時には「協業」という戦略を視野に入れることも必要かもしれません。