「主客転倒」の意味とは!類語や例文など詳しく解釈
小説やビジネス書などを読んでいて「主客転倒」という言葉を見掛けることがあります。
一体どの様な意味なのか、類語や例文なども併せて詳しく紹介します。
目次
- 「主客転倒」とは?
- 「主客転倒」の表現の使い方
- 「主客転倒」を使った例文と意味を解釈
- 「主客転倒」の類語や類義語
「主客転倒」とは?
「主客転倒」の概要について紹介します。
- 「主客転倒」の読み方
- 「主人と客の立場が逆転すること」の意味
- 「ものごとの優先度や本筋と伏線とを取り違えてしまうこと」の意味
- 「主客転倒」を分解して解釈
- 「主客転倒」と「本末転倒」との違い
「主客転倒」の読み方
「主客転倒」は「しゅかくてんとう」又は「しゅきゃくてんとう」と読みます。
発音しにくいこともあり「しゅかくてんとう」と読むことが多くなります。
「主人と客の立場が逆転すること」の意味
その家の持ち主であるべき主人よりも、よそから来た客のほうがわがもの顔で振る舞っていることを言います。
本来客は主人の言うがままにしなければならないのですが、図々しく振る舞い、まるで自分が相手を招いた様な態度を取ることを表します。
「ものごとの優先度や本筋と伏線とを取り違えてしまうこと」の意味
ものごとの優先順位が違っていたり、メインであることとそれに付随してくることとを取り違えてしまうことを言います。
本来下の方にあるべきものが上の扱いを受けたり、自らその様な行動を取っていることを表します。
「主客転倒」を分解して解釈
「主客転倒」は「主客」と「転倒」で成り立っている四字熟語です。
「主客」は「主人と客」「主なものとそれに付随するもの」という意味です。
「転倒」は「倒れること」の他に「逆になること」「動転すること」という意味があります。
これらの言葉が組み合さり「主なものと付随するものが逆になること」という意味でつかわれています。
「主客転倒」と「本末転倒」との違い
「主客転倒」と似た言葉に「本末転倒」があります。
「主客転倒」は、「主たるべきもの」と「従たるべきもの」が入れ違うことを言います。
「本末転倒」は、「重要なこと」と「つまらないこと」を取り違えることを言います。
「主客転倒」のほうが「格」や「位」など人に関係することに対して限定的に使える言葉と言えます。
「主客転倒」の表現の使い方
「主客転倒」は名詞で、文章にする時には「主客転倒している」になります。
「主客転倒する」にならないのは、「主客転倒」が状況を表す言葉で「動作」には当たらないからです。
また、形容動詞として「主客転倒だ・である」と使われることもあります。
「主客転倒」を使った例文と意味を解釈
「主客転倒」を使った例文と解釈を紹介します。
- 「主客転倒」を使った例文1
- 「主客転倒」を使った例文2
「主客転倒」を使った例文1
「あのショップの店員はなれなれしくて主客転倒だと思う」
ショップの店員がタメ口を聞いてきたり、無理矢理商品を買わそうとして不愉快なことを表しています。
「主客転倒」を使った例文2
「主客転倒でもいいから自分の意見をきちんと言おう」
職場で、上司が部下に対して「もっと自分の意見を述べた方がいい」と指導しています。
「主客転倒」の類語や類義語
「主客転倒」の類語を紹介します。
- 「前提を覆す」【ぜんていをくつがえす】
- 「下剋上」【げこくじょう】
「前提を覆す」【ぜんていをくつがえす】
「今まで正しいとされてきた考え方や絶対に必要な条件などが根本から変わること」という意味です。
「下剋上」【げこくじょう】
「下の立場の者が上の立場の者に打ち勝って権力を手に入れること」という意味です。
「主客転倒」は「主人と客の立場が逆転すること」「ものごとの優先度や本筋と伏線とを取り違えてしまうこと」という意味があります。
会議などのビジネスシーンで使える様になりましょう。