「興味津々」の意味・類語【使い方や例文】
「興味津々」という四字熟語は、日頃から会話で何気なく使われている言葉ですが、読み間違えやすい言葉、又は、書き間違えやすい言葉としても知られています。
そして、馴染みのある言葉ではありますが、「興味津々」を詳しく説明できる人は少ないのではないでしょうか。
ここでは、日常会話でもよく使われるこの「興味津々」について、意味や使い方、類語などを詳しく解説していきます。
目次
- 「興味津々」の意味とは?
- 「興味津々」を分解して解釈
- 「興味津々」の言い換え
- 「興味津々」を使った例文・短文(解釈)
- 「興味津々」の英語と解釈
- 「興味津々」の類語や類義語
「興味津々」の意味とは?
「興味津々」は、興味が湧いてしかたない、興味が尽きることがない、どんどん興味が湧いてくる、といった意味を持つ四字熟語です。
なんとなく興味がある、という軽い興味ではなく、後から後からとめどなく湧き続けるような強い興味を表す時に使われます。
街で見かけて一目ぼれをした相手のことが頭から離れず、「どんな人なんだろう」「何をしている人なんだろう」「どこに住んでいるんだろう」と、次から次に興味が湧いてて尽きることがない、という状態が、まさに「興味津々」なのです。
「興味津津」と書き間違えることが多いといわれていますが、この四字熟語の意味を考えると、このように間違われるのが多いことも頷けます。
- 「興味津々」の読み方
「興味津々」の読み方
「興味津々」は、「きょうみしんしん」と読みます。
漢字で書けなくても、話し言葉としては、たいへん馴染みのある言葉ではないでしょうか。
「津」は、「つ」と読まれることが多い漢字ですので、「興味津々」という文字を見ると、「きょうみつつ」と読みたくなりますが、この場合の「津々」は、「しんしん」と読みますので注意しましょう。
「興味津々」を分解して解釈
「興味津々」という四字熟語の意味と読み方を解説してきましたが、ここではこの言葉を更に掘り下げて、「興味」と「津々」に分けて説明します。
- 「興味」
- 「津々」
「興味」
「興味」は、「きょうみ」と読みます。
ある物事への特別な関心、ある物事に心惹かれておもむきや面白みを感じること、といった意味があり、「興味を持つ」、「興味がある」、「興味を引く」、「興味が湧く」のように使われます。
「津々」
「津々」は、「しんしん」と読みます。
溢れ出て尽きない様子、とめどなく溢れ出る様子、を表す言葉です。
「津」には、船が出入りする所や人が集まる場所という意味があることはよく知られていますが、それ以外に、水が湧き出る所、という意味もあります。
それを2度繰り返すことで、意味を強調しているのです。
「興味津々」の言い換え
「興味津々」の言い換えについて説明しましょう。
例えば、「イタリアンレストランでシェフとして腕を振るっている彼は、旅先で始めて目にしたその食材に興味津々な様子でした」という文章は、「その食材に興味が尽きない様子でした」、「その食材に強い興味を示していました」、「その食材に興味が湧いて仕方ない様子でした」のように言い換えることができます。
「興味津々」を使った例文・短文(解釈)
「興味津々」の意味や言い換えについて説明してきましたが、ここでは例文を使って、「興味津々」の使い方を見ていきましょう。
- 例文1
- 例文2
- 例文3
例文1
「毎週楽しみにしていたテレビドラマが終わってしまって落胆していましたが、続編の放送が決まったと聞いて、その内容に興味津々です」
この文章は、テレビドラマの続編の内容に興味が湧いて仕方ないという様子を表しています。
例文2
「うちの子供は、公園で初めて見たカタツムリに興味津々で、ゆっくり動くカタツムリをじっと見つめていました」
この文章は、子供が公園で初めてみたカタツムリに興味が尽きない様子で、いつまでもじっと見続けていたということを表現しています。
例文3
「陶芸作家の個展で、独特の色彩が美しい器の数々に心惹かれた友人は、その作家の話を興味津々で聞き入っていました」
この文章は、たまたま目にした陶芸の作品に心惹かれた友人が、その作家に強い興味を持ち、作家の話に聞き入っていたということを表現しています。
「興味津々」の英語と解釈
「興味津々」という四字熟語を英訳する時には、「関心」、「興味」といった意味を持つ「interest」という単語を使い、「very interesting」、「have a keen interest」、「of immense interest」などと表現します。
「興味津々」の類語や類義語
最後に、「興味津々」と似た意味を持つ言葉をいくつか紹介します。
類義語を知っていると、文章や会話の表現がバリエーション豊かになります。
- 「好奇心に満ちた」【こうきしんにみちた】
- 「好奇心旺盛な」【こうきしんおうせいな】
- 「強い関心を示す」【つよいかんしんをしめす】
「好奇心に満ちた」【こうきしんにみちた】
「好奇心」とは、珍しい物事や、自分が知らない物事に対して興味を持つ心、物事を探求しようとする心のことをいいます。
そういった感情で心が満たされた状態を、「好奇心に満ちた」と表現し、「初めて訪れる街は知らないことで溢れているので、彼は始終、好奇心に満ちた表情を浮かべていました」、「十年以上も丹精込めて育て続けてきた植物が、この春に初めて花を咲かせました。その花の可愛らしさと珍しさに、私は好奇心に満ちた眼差しを向け続けていました」のように使います。
「好奇心旺盛な」【こうきしんおうせいな】
「好奇心旺盛な」という言葉は、珍しい物事や、自分が知らない物事に対して興味を持つ心、物事を探求しようとする心が、盛んであることを表しています。
「年をとっても、好奇心旺盛な人でありたいと思います」、「店先に並んでいた万華鏡を手に取ると、好奇心旺盛な様子でのぞき込んでいました」、「彼女は好奇心旺盛な性格をしているので、趣味が多く、色々なことにチャレンジしています」のように使います。
「強い関心を示す」【つよいかんしんをしめす】
「強い関心を示す」の「関心」には、何かに興味を持つこと、何かを気に掛けること、何かに注意を払うこと、という意味があります。
「〜に関心を持つ」、「〜に関心を寄せる」、「〜には関心がない」のような使い方をします。
「取引先から紹介された企業の担当者は、当社で開発した部品に対して、とても強い関心を示していました」、「何を話しても反応が薄い彼でしたが、アニメの話になると、突然人が変わったように強い関心を示してきました」のように使われます。
「興味津々」という四字熟語は「興味津津」と書き間違えやすい言葉として知られていますが、この言葉は、興味がとめどなく湧き出るという意味を持つ言葉で、更に、「津」には水が湧き出る所という意味があることを知っていれば、もう書き間違えることはないでしょう。