「沈思黙考」の意味・読み方【使い方や例文】
「沈思黙考」の読み方や意味を紹介します。
さらに「沈思黙考」の使い方や「沈思黙考」を使った例文を紹介します。
目次
- 「沈思黙考」の意味とは?
- 「沈思黙考」を分解して解釈(語源)
- 「沈思黙考」の言葉の使い方
- 「沈思黙考」を使った例文
- 「沈思黙考」と「瞑想」
「沈思黙考」の意味とは?
「沈思黙考」という四文字熟語を知っているでしょうか。
四文字熟語の中では、比較的有名なものなので、知っているという人も多いでしょう。
また、日頃から「沈思黙考」という言葉を大切にして、毎日を過ごしている人もいるかもしれません。
一方で、「沈思黙考」という言葉の読み方を知らないという人も多いと思います。
活字に親しむ習慣が無い人は、なかなか四文字熟語を知る機会はないでしょう。
そこで「沈思黙考」の読み方と意味を紹介します。
- 「沈思黙考」の読み方
- 「沈思黙考」の意味
「沈思黙考」の読み方
「沈思黙考」は「ちんしもっこう」と読みます。
「沈思」は「ちんし」「黙考」は「もっこう」と読みます。
それぞれ読めそうで読めない、微妙な難しさがある言葉ですので、これを機会に、「沈思黙考」は「ちんしもっこう」と読む事を覚えておきましょう。
「沈思黙考」の意味
「沈思黙考」という言葉には、どのような意味があるでしょうか。
「沈思黙考」には、「黙って深く物事を考える」という意味があります。
考え事をする時は、人によってスタイルが違います。
「沈思黙考」という時は、両手を組んで目を閉じたり、どこか宙を見たりしながら、口を閉じてじっくりと考え事をするスタイルになります。
話し合いをしながら考え事をしていく人もいますが、「沈思黙考」は、考え事をする時の基本の姿勢と言えるでしょう。
このように「沈思黙考」には、「黙って深く物事を考える」という意味があります。
「沈思黙考」を分解して解釈(語源)
続いて「沈思黙考」を分解して解釈してみましょう。
「沈思黙考」は「沈思」と「黙考」に分ける事ができます。
それぞれの意味を知る事で、「沈思黙考」の意味がより深く理解できるようになるでしょう。
- 「沈思」
- 「黙考」
「沈思」
「沈思」は、「深く考え込む事」という意味があります。
深く思いに沈むという文章を短くしたのが「沈思」です。
みなさんも何かについて深く考える事があるでしょう。
学生なら論文を書く時、社会人なら企画書を書く時などに、深く考え込む事がありそうです。
主婦の方なら、子供の教育方針などを深く考え込む機会があるかもしれません。
また、夕食のメニューを考える時に、深く考える人もいるでしょう。
このように真剣に思いを巡らす時の様子を「沈思」と言います。
「黙考」
「黙考」には、「黙って考える事」という意味があります。
考え事をしようと思いながら、誰かに話しかけて無駄話をしてしまったり、他のものに興味が移って、考えが中断してしまうような事が良くあります。
時には、口を閉じて、さらに目を閉じて深く考える事が必要な時があると思います。
まるで座禅をしているような状態で、考え事をする時の様子が、「黙考」です。
このように「沈思」と「黙考」は、とても似た言葉で、同じような意味があります。
「沈思黙考」の言葉の使い方
「沈思黙考」という言葉を、どのような場面で、どのように使えばいいでしょうか。
「沈思黙考」には、「沈黙して深く物事を考える」という意味があります。
そこで、誰かがそのような態度を取っている時や、自分がそうしたい時などに、「沈思黙考」という言葉を使ってみましょう。
例えば同じ職場の誰かが、デスクの前で腕を組み、黙って考え事をしている姿を見かけたら「沈思黙考」という言葉を使ってみましょう。
また、自分で将来の事を考えたり、仕事の進め方を考える時に、黙って考え事をする時に、「沈思黙考」という言葉を使ってみましょう。
「沈思黙考」を使った例文
「沈思黙考」を使った例文を紹介します。
様々な場面における「沈思黙考」を使った文章を見て、この言葉の使い方のコツを覚えて行きましょう。
- 例文1
- 例文2
例文1
ビジネスシーンにおける、「沈思黙考」を使った例文を紹介します。
「会議の途中で、A課長が腕組みを始めた。そして会話に加わらなくなり、『沈思黙考』を始めた。しばらくして目を開くと、素晴らしいアイデアを口に出した」
この例文に登場するA課長のように、会議中などに「沈思黙考」を始める人がいます。
黙って目を閉じていると寝ているように見えますが、その後、目が覚めるような意見を言う事で、周囲の人から一目置かれます。
「沈思黙考」風のポーズをして、ただ眠っている人もいますが、その後の発言により、「沈思黙考」だったかどうかを見分ける事ができます。
例文2
日常的な場面における、「沈思黙考」を使った例文を紹介します。
「中華料理店に入り、メニューを見た。魅力的過ぎて、どのメニューを注文するか迷った。そこで『沈思黙考』を始め、5分かけて、最高のメニューを注文した」
初めて入る飲食店などで、何を注文していいか分からない事があります。
このような時に慌てて注文してしまい、後で後悔する事があります。
「沈思黙考」をして、納得いくまで考えてメニュー選びをする事が、満足いく食事につながるかもしれません。
「沈思黙考」と「瞑想」
「沈思黙考」をする時の様子と、とても似ているのが「瞑想」です。
「瞑想」をする時は、姿勢よく座り目を閉じて、一言も言葉を発する事がありません。
「沈思黙考」と「瞑想」の大きな違いは、「考え事」に対するアプローチです。
「沈思黙考」をする時は、積極的に「考え事」をするように心に働きかけます。
一方で「瞑想」をする時は、「考え事」を心の中から遠ざけるようなアプローチをします。
呼吸などに集中し、考え事が浮かんで来たら、それを無視するようにして、再び呼吸などに集中するようにします。
「瞑想」により、「考え」を頭の中から消す事で、スッキリした気持ちになる事ができます。
「沈思黙考」をしている人と、「瞑想」をしている人が、隣に並んで座っていたら、ほとんど見分けがつかないほど似ていますが、頭の中は180度近く違っています。
「沈思黙考」という四文字熟語の意味や使い方を見てきました。
「沈思黙考」という言葉を知る事で、黙って考え事をする事の価値に気が付けるかもしれません。
次に何かを考える機会がある時は、「沈思黙考」してみてはいかがでしょうか。