「不興を買う」の意味・読み方・類語【使い方や例文】
「不興を買う」という言葉の意味や類語を紹介します。
さらに「不興を買う」の使い方や、「不興を買う」を使った例文を紹介します。
目次
- 「不興を買う」の意味とは?
- 「不興を買う」を分解して解釈
- 「不興を買う」の言葉の使い方
- 「不興を買う」を使った例文
- 「不興を買う」の類語
「不興を買う」の意味とは?
「不興を買う」という言葉を耳にした事があるでしょうか。
それほど頻繁に使う言葉ではありませんので、聞いた事が無いという人も多いと思います。
特に若い世代の人や、学生の方は「不興を買う」という言葉とは縁遠いかもしれません。
一方で、社会人として活躍されている人の中には、「不興を買う」という経験をした事があり、ほろ苦い記憶として残っているかもしれません。
そこで、「不興を買う」という言葉の読み方と意味を紹介します。
これから社会に出る前に知っておきたい、「不興を買う」という言葉にはどのような意味があるでしょうか。
- 「不興を買う」の読み方
- 「不興を買う」の意味
「不興を買う」の読み方
「不興を買う」は「ふきょうをかう」と読みます。
「不興」は「ふきょう」、「買う」は「かう」と読みます。
「不興」は「ふこう」と読み間違えてしまいやすい言葉ですので、「ふきょう」と読む事を覚えておきます。
ここでは「不興を買う」は「ふきょうをかう」と読む事を知っておきましょう。
「不興を買う」の意味
「不興を買う」にはどのような意味があるでしょうか。
「不興を買う」という言葉には、「相手の機嫌を損ねる」という意味があります。
誰かが相手の興味を無くすような行動を取ってしまった時や、自分が相手を不機嫌にさせるような行動を取ってしまった時に、「不興を買う」という言葉を使います。
おかしな言動をして場を白けさせてしまった時も「不興を買う」という言葉を使う事ができます。
このように、自分が何かをして、相手の機嫌が悪くなった時、または自分の行動が影響して、誰かの興味が失せてしまった様子を「不興を買う」という言葉で表現する事ができます。
「不興を買う」を分解して解釈
「不興を買う」を分解して解釈してみましょう。
「不興を買う」は「不興」と「買う」に分ける事ができます。
それぞれの意味を知る事で、「不興を買う」という言葉の意味がより深く理解できるのではないでしょうか。
- 「不興」
- 「買う」
「不興」
「不興」には、「興味が冷める事」「面白くない事」という意味があります。
「興味」という言葉を打ち消す「不」という言葉が頭に付く事で、このような意味の言葉になっています。
例えば会社の忘年会になどで、参加メンバーが出し物をする事があります。
みんなが盛り上がり興味津々な状態で、誰かがつまらない出し物をしてしまうと、みんなの興味が冷めてしまいます。
このような状況を「不興」と呼びます。
「買う」
「買う」という言葉は、いつもみなさんが使っている言葉だと思います。
「代金を払い、自分の所有とする」という意味があり、買い物をする事を「買う」と言います。
さらに「買う」には、「自分のした事がもとになり、好ましくない事を身に負う」という意味があります。
「人の恨みを買う」「反感を買う」というフレーズがありますが、このような時の「買う」は後者の意味となります。
「不興を買う」も「自分のした事がもとになり、好ましくない事を身に負う」という意味があります。
「不興を買う」の言葉の使い方
「不興を買う」という言葉をどのような場面で、どのように使えばいいでしょうか。
「不興を買う」には、「相手の機嫌を損ねる」という意味があります。
誰かがした行動が、誰かの不機嫌を招いてしまった様子を見た時に、「不興を買う」という言葉を使ってみましょう。
例えば同じ職場の誰かが、目上の人にため口を使って、不機嫌にさせてしまったとしたら「不興を買う」という言葉で表現する事ができます。
学校の友達が、彼氏や彼女の自慢話ばかりして、友達を白けさせてしまった時も、「不興を買う」という表現を使う事ができます。
このように「不興を買う」という状況は、日常的に頻繁に起こります。
その中で、これはと思った時に、「不興を買う」という言葉を使ってみましょう。
「不興を買う」を使った例文
「不興を買う」という言葉を使った、例文を紹介します。
様々な場面における、「不興を買う」を使った文章を見る事で、この言葉の使い方のコツが理解できかもしれません。
- 例文1
- 例文2
例文1
ビジネスシーンにおける「不興を買う」を使った例文を紹介します。
「A課長は仕事ができる人だが、時に調子に乗ってしまう。先日はB専務の前で自慢話をしてしまい『不興を買って』しまった。後日、謝罪に行ったそうだが、専務は気難しい人なので、機嫌を直すのに時間がかかりそうだ」
この例文では、目上の人に自慢話をして、不機嫌にさせてしまった様子が描かれています。
またビジネスシーンでは、みんなが競争相手ですので、ピリピリしたムードがあります。
誰かに対する自慢話は「不興を買う」可能性が高いので、できるだけ避けた方がいいでしょう。
どうしても自慢したい時は、自分の同期社員など、気が許せる間柄の人に対してだけにしましょう。
さらに自慢する時間を短くし、相手の自慢話を引き出すなどして、バランスを取るようにしましょう。
例文2
日常的な場面における、「不興を買う」を使った例文を紹介します。
「彼女の両親と会う事になった。そこで自分らしいカジュアルなファッションで、食事会の席に出掛けた。しかしTシャツとジーンズというカジュアルすぎる格好に引かれてしまい、彼女の両親の『不興を買う』事になった。やはり顔合わせの席では、それらしい服装をするのがいちばんだ」
結婚前の顔合わせの席など、服装が難しいシーンがあります。
お見合いの席や、婚活パーティに出席する時なども、フォーマルな服装で行くか、カジュアルな服装で行くか迷う時があるでしょう。
このような場合は、基本的にフォーマルな服装で出かけた方が間違いなさそうです。
少なくとも相手に失礼だと思われる事が無いので、「不興を買う」という心配はなさそうです。
「不興を買う」の類語
最後に「不興を買う」とよく似た言葉、類語を紹介します。
どのような言葉と「不興を買う」という言葉が似ているのでしょうか。
- 「総すかん」【そうすかん】
- 「うんざりされる」【うんざりされる】
「総すかん」【そうすかん】
「総すかん」という言葉があります。
「総すかん」は、「全員から嫌われる事」という意味があります。
その場にいる全員から嫌われるという、かなり強烈な意味がある言葉です。
「不興を買う」という時も、その場にいる数人の人から嫌われている可能性がありますが、心が優しい誰かがフォローしてくれている可能性もあります。
しかし、そのような人も嫌な思いにさせるような言動をしてしまうと「総すかん」になってしまいます。
嫌われているかもしれないと感じた時は、早めに軌道修正をして、「総すかん」にならないように気を付けましょう。
「うんざりされる」【うんざりされる】
「うんざりされる」の「うんざり」には、「すっかり飽きて嫌になる様子」という意味があります。
例えば友達に自慢話をする時、短時間なら友達も興味を持って聞いてくれるでしょう。
しかし度を過ぎて自慢話を続けたら、しまいには「うんざりされる」のがオチです。
話し相手や見ている人が飽きないように工夫をして話をする事や、短時間で話を切り上げる事が大切になりそうです。
「不興を買う」という言葉の意味や、使い方を見てきました。
少し難しい表現の言葉ですが、意味を知ると使い勝手の良い便利な言葉だという事が分かるのではないでしょうか。
誰かが機嫌を損なうような言動をしているのを見た時に、「不興を買う」という言葉を使ってみましょう。