「公明正大」の意味・読み方・類語・英語【使い方や例文】公正明大は間違い?
「公明正大」とは、「私心を差し挟まず公平であり、良心に恥じるところがなくて正しいこと」や「私利私欲がなくて、正しく公平に物事が行われること」です。
「公明正大」の「意味・読み方・分解した解釈・使い方・例文と解釈・英語・類語や言い換え」などについて、詳しく説明していきます。
目次
- 「公明正大」の意味とは?
- 「公明正大」を分解して解釈
- 「公明正大」の言葉の使い方
- 「公明正大」を使った例文や短文(解釈)
- 「公明正大」の英語と解釈
- 「公明正大」の類語(類義語)・似た言葉
- 「公明正大」の対義語
「公明正大」の意味とは?
「公明正大」の意味は、「私心を差し挟まず公平であり、良心に恥じるところがなくて正しいこと」や「私利私欲がなくて、正しく公平に物事が行われること」になります。
「公明正大」というのは、個人的な欲求や好き嫌い(えこひいき)を関与させずに、物事や問題を公平に正しく取り扱うことを意味しているのです。
「公明正大」という言葉は、他者に対して公平・平等に対応していて、自分の良心に対して恥じるところがない様子を意味しています。
誰かを贔屓(ひいき)したり差別したりすることがないので、「公明正大」に正しく明らかに物事を執り行う時には、誰からも文句や不平不満が出ないのです。
- 「公明正大」の読み方
- 「公明明大」「公正明大」は間違い?
「公明正大」の読み方
「公明正大」の読み方は、「こうめいせいだい」になります。
「公明明大」「公正明大」は間違い?
「公明正大」のことを「公明明大」と表記する場合もありますが、これは漢字表記の間違いということになります。
「公明」は自民党と連立与党を形成している政党の「公明党」にも使われているように、「公平で不正がない」の意味の一般的な名詞として理解できますが、「明大」という言葉と結びつけて「公明明大」という四字熟語にすることはできません。
「明大」は一般的に、私立大学の「明治大学」のことを意味する略称になります。
「公正明大」という言葉も、「公明正大」の間違った表記として解釈できます。
「公正」には「公平で偏っていない様子」の意味がありますが、「明大」と一体化させた「公正明大」という四字熟語は存在しません。
「公明正大」を分解して解釈
「公明正大」の四字熟語を「公明」と「正大」に分解して、それぞれの意味を解釈していきます。
- 「公明」
- 「正大」
「公明」
「公明(こうめい)」という言葉の意味は、「公平であり不正・隠し事がないこと」になります。
「公明」という言葉は「公(おおやけ)において明らかにすること」の原義があります。
そのことから、「公明」の意味には「物事・他者に対して公平に接すること」や「不正・隠し事をせずに正しい行動を明らかにすること」のニュアンスが込められているのです。
「正大」
「正大(せいだい)」という言葉の意味は、「自分の行動・態度などが倫理や道理に適っていて正しいこと」を意味しています。
「正大」という言葉には、「言動が正しくて、態度が堂々としていて立派なさま」という意味もあります。
「公明+正大=公明正大」で、「私心・私欲を挟まず公平で、良心に恥じるところがなくて正しいこと」を意味しているのです。
「公明正大」の言葉の使い方
「公明正大」の言葉の使い方は、「物事・問題状況に対処するに当たって、私利私欲を持たずに公平かつ正しい行動(判断)を心がけている時」に使うということになります。
「公明正大」という言葉は、「私心を挟まずに不正・隠し事・ひいきなどをしていない場合」に使用することができるのです。
例えば、「公明正大なクラス運営によって担任教師は生徒からの信頼を勝ち取った」や「公明正大でなければ誰かからの恨み・不満を買う」というような使い方をすることができます。
「公明正大」を使った例文や短文(解釈)
「公明正大」を使った例文・短文を紹介して、その意味を解釈していきます。
- 例文1
- 例文2
- 例文3
例文1
自分に可能な限り、公明正大に生きてきたことが私の誇りです。
この例文の「公明正大」は、「自分の人生のポリシーとして、私利私欲を抑制して公平に正しく生きてきたこと」や「自分の良心に恥じることがないように、不正をせずに正しい行動・発言を心がけてきたこと」を意味しています。
例文2
企業の人事考課では、公明正大な処遇を心がけないと、社員の離職率が高まってしまう。
この例文の「公明正大」は、「企業の人事考課において公平で客観的な正しい評価を心がけること」や「企業人事で上司の好き嫌い・贔屓が影響しないように公平に正しく評価すること」を意味しています。
例文3
彼女は自分では公明正大な判断をしていると思っているが、実際には好きな人だけ贔屓している。
この例文の「公明正大」は、「複数の人の間で贔屓や差別待遇をしないこと」や「公平な態度・言動で他者と正しく向き合うこと」を意味しています。
「公明正大」の英語と解釈
「公明正大」を意味する英語・英単語と意味の解釈は、以下のようになります。
“square”(公平な、公明正大な、堂々とした)
“straight”(まっすぐな、正しい、不正のない)
“fair,fairness”(公平な、公正な)
“just,justice”(正しい、適切な、正義)
“He is a just man. ”(彼は公明正大な人です。)
“equitable”(公正な、公平な)
“upright”(正しい、正直な、まっすぐ立った)
“I want to be always fair and upright in my life. ”(私は自分の人生でいつも公明正大でありたい。)
“honest”(正直な、嘘偽りのない)
「公明正大」の類語(類義語)・似た言葉
「公明正大」の類語(類義語)・似た言葉には、どのようなものがあるのでしょうか?
- 「真面目・正しい」
- 「正直・実直」
- 「公平(公正)・フェア」
「真面目・正しい」
「公明正大」の類語(類義語)として、「真面目(まじめ)・正しい」があります。
「真面目」とは「嘘・不正がなくて真剣であること」です。
「正しい」というのは、「倫理的・法律的・心情的に間違ったことをしていないこと」を意味しています。
私欲を挟まず正しく行動する「公明正大」の類語として、「真面目・正しい」が上げられます。
「正直・実直」
「公明正大」の類語(類義語)として、「正直(しょうじき)・実直(じっちょく)」があります。
「正直」という言葉の意味は、「嘘偽りがなくて素直で正しいこと」になります。
「実直」というのは、「誠実でまっすぐなこと・嘘や不正がなくて正しいさま」を意味しています。
自分の良心に恥じることなく公平に正しい振る舞いをする「公明正大」の類語として、「正直・実直」を上げることができるのです。
「公平(公正)・フェア」
「公明正大」に似た言葉として、「公平(公正)・フェア」があります。
「公平」という言葉の意味は、「すべてのものを平等に同じように扱うこと」や「判断・評価が私心で偏っていないこと」になります。
「公正」という言葉は、「不正がなく公平で偏っていないこと」や「正しくて物事・相手を平等に扱っていること」を意味しています。
フェア(fair)やフェアネス(fairness)とは「公平・公正を意味する英単語」であり、「物事・相手に対して不正や贔屓をせずに公平に対応すること」を意味しています。
そのことから、「公平(公正)・フェア」は「公明正大」に似た言葉として解釈することができるのです。
「公明正大」の対義語
「公明正大」の対義語には、どのようなものがあるのでしょうか?
- 「依怙贔屓」
- 「私利私欲・邪心」
「依怙贔屓」
「公明正大」の対義語として、「依怙贔屓(えこひいき)」があります。
「依怙贔屓」の言葉の意味は、「気に入った者や関係(コネ)のある者だけを特別に可愛がったり、肩を持ったりすること」や「自分の好き嫌い・利害関係によって特定の人だけを可愛がって優遇すること」になります。
誰に対しても公平に接して正しい言動を心がける「公明正大」とは反対の意味を持つ対義語として、「依怙贔屓」を指摘することができるのです。
「私利私欲・邪心」
「公明正大」の対義語として、「私利私欲(しりしよく)・邪心(じゃしん)」があります。
「私利私欲」という言葉の意味は、「個人的な利益・快楽を得ようとするための欲望」のことで、一般的にあまり好ましくない利己的な欲望として解釈されます。
「邪心」という言葉は、「私利私欲のために他人を傷つけたり騙したりしても構わないというような、邪ま(よこしま)な悪い心」を意味しています。
良心に恥じないように正しくて公平な行動をする「公明正大」の対義語として、「私利私欲・邪心」を指摘できます。
「公明正大」という言葉について徹底的に解説しましたが、公明正大には「私心・私欲を差し挟まず公平であり、良心に恥じるところがなくて正しいこと」などの意味があります。
公明正大の類語・似た言葉としては、「真面目・正しい」「正直・実直」「公平(公正)・フェア」などがあります。
公明正大の対義語としては、「依怙贔屓」「私利私欲・邪心」があります。
「公明正大」という言葉について詳しく調べたい時は、この記事を参考にしてみて下さい。