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「万策尽きる」の意味・読み方・類語・英語【使い方や例文】

「万策尽きる」とは、「あらゆる方法・手段を試みたが効果が無かったこと」「選択することが可能な方法・手段を試してやり尽くしてしまったこと」です。

「万策尽きる」「意味・読み方・語源や由来・使い方・例文と解釈・英語・類語・対義語」などについて、詳しく説明していきます。

万策尽きる

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「万策尽きる」の意味・読み方・類語・英語【使い方や例文】>


目次

  • 「万策尽きる」の意味とは?
  • 「万策尽きる」の語源や由来
  • 「万策尽きる」の言葉の使い方
  • 「万策尽きる」を使った例文や短文(解釈)
  • 「万策尽きる」の英語
  • 「万策尽きる」の類語
  • 「万策尽きる」の対義語


「万策尽きる」の意味とは?

「万策尽きる」の意味とは?

「万策尽きる」という言葉は、「あらゆる方法・手段を試みたが効果が無かったこと」「選択することが可能な方法・手段を試して、それらの方法をやり尽くしてしまったためにこれ以上どうしようもないこと」「これ以上、打つ手がなくなったこと」を意味しています。

「万策尽きる」というのは、「自分が直面している問題状況を解決するためのあらゆる方法・手段・方策が尽きてしまうこと」を意味しているのです。

「万策尽きる」という言葉を使用する時には、実際に今の問題・苦境を解決するためのあらゆる方法や手段を試してみたが、ダメであったというニュアンスがあります。

そのため、実際にやってみる前から「万策尽きる」という言葉を使うことは無いのです。

  • 「万策尽きる」の読み方

「万策尽きる」の読み方

「万策尽きる」の読み方は、「ばんさくつきる」になります。



「万策尽きる」の語源や由来

「万策尽きる」の語源や由来

「万策尽きる」の語源・由来は、元々は戦(いくさ)・戦闘状態において、これ以上用いることのできる有効な作戦や方法、手段が尽きて無くなることを意味していたと考えられます。

「万策尽きる」という慣用句の言葉は、「万策(ばんさく)」「尽きる」に分けて考えることができ、「万策」というのは「すべての方策・手段」「あらゆる方法・手段」のことを意味しています。

「万策尽きる」というのは、その万策が尽きてしまう(無くなってしまう)ことであり、これ以上、選択可能な有効な方策や手段が無い(追い詰められて諦めるしかない)ということを意味しているのです。

「万策尽きる」の言葉の使い方

「万策尽きる」の言葉の使い方

「万策尽きる」の言葉の使い方は、「自分が直面している問題・対立・苦境などを解決するためにあらゆる方法や手段を試してみたが効果がなかった時」に使うというものです。

あるいは、「考えられるだけの方法や対策を試してみてもダメだったので、これ以上自分にやれることはもうない(あらゆる方法や対策のアイデアが尽きてしまった)」という時に、「万策尽きる」という言葉を使うことができます。

例えば、「強靭な敵を倒すために集団戦法や武器の工夫、不意打ちなどあらゆる方法を試したが無駄であった、万策尽きたというのはこのことである」などの文章で使うことができます。

「万策尽きる」という言葉は「実際に思いつくだけの方法をすべて試してみた後」に使うものであって、「実際に何もやっていない時」「万策尽きる」という言葉を使うことはできません。



「万策尽きる」を使った例文や短文(解釈)

「万策尽きる」を使った例文や短文(解釈)

「万策尽きる」を使った例文・短文を紹介して、その意味を分かりやすく解釈していきます。

  • 例文1
  • 例文2
  • 例文3

例文1

万策尽きる前に、起死回生の一撃を加えて戦況を立て直す必要があります。

この例文における「万策尽きる」は、「選択可能な方法・手段・方策が完全に無くなること」を意味していますが、そうならないように負けかけている状態から一気に戦況を立て直す必要があるということを伝えています。

「起死回生(きしかいせい)」という四字熟語の言葉の意味は、「もうダメに見える絶望的な状況を立て直して、一気に状況を改善すること」になります。

例文2

会社の経営状況の再建のためにあらゆる手段や方法を考えてきた社長だったが、万策尽きたとばかりに倒れ込んでしまった。

この例文における「万策尽きる」は、「会社の経営状況を立て直すためのあらゆる手段や方策が尽きてしまったこと」「社長の努力・アイデアではもう会社の経営を再建できそうにないこと」を意味しています。

例文3

今まで必死に限界まで働いて厳しい家計を支えてきたが、夫のギャンブルの借金が増えると万策尽きる恐れがある。

この例文における「万策尽きる」は、「家計(家庭の経済生活)を維持するための方法や手段が一つもなくなる」「どうやっても家計を支えられなくなること」を意味しています。

「万策尽きる」の英語

「万策尽きる」の英語

「万策尽きる」に相当する英語は、“have no other choice”(他の選択肢がない)や“be at the end of one's resources”(その人の資源の限界である)、“be at the end of one's tether”(その人の能力の限界である)、“exhaust all of one's resources”(その人の資源を使い果たす)、“exhaust all the options”(すべての選択肢を使い尽くす)などになります。

“I had no choice. ”(私は万策尽きた。)

“He exhausted all the options. ”(彼は万策尽きた。)

「万策尽きる」の類語

「万策尽きる」の類語

「万策尽きる」の類語には、どのようなものがあるのでしょうか?「万策尽きる」の類語について、分かりやすく解説していきます。

  • 「燃え尽きる・やり尽くす」
  • 「刀折れ矢尽きる・万事休す」
  • 「打つ手がない・逃げ場なし」

「燃え尽きる・やり尽くす」

「万策尽きる」の類語として、「燃え尽きる・やり尽くす」があります。

「燃え尽きる」というのは、「その人が自分の気力・体力の限界まで出し切ってもう何もできないこと」を意味しています。

「やり尽くす」というのは、「自分にできる手段や方法をすべて試しきってしまうこと」を意味しています。

そのことから、「万策尽きる」の類語として、「燃え尽きる・やり尽くす」を指摘することができます。

「刀折れ矢尽きる・万事休す」

「万策尽きる」の類語として、「刀折れ矢尽きる・万事休す」があります。

「刀折れ矢尽きる」という慣用句は、戦闘状態において自軍の刀がすべて折れてしまい、弓矢の矢もすべて射ち尽くしたということから、「これ以上もう何もできることがないこと」「対抗できる方法・手段が全くないこと」を意味しています。

「万事休す」という慣用句は、「万策尽きてしまって、もう何もできることが残されていないこと」を意味しています。

「万事休す」「万事」とは「あらゆること・あらゆる方法や手段のこと」であり、「万事休す」というのは「あらゆる方法・手段を使い果たしてしまったこと」を示唆する慣用句なのです。

「打つ手がない・逃げ場なし」

「万策尽きる」の類語として、「打つ手がない・逃げ場なし」があります。

「打つ手がない」という言葉の意味は、「問題状況や苦境に対して有効な手段・方策が何もないこと」を意味しています。

「逃げ場なし」というのは、「取るべき行動や手段がなくて、どこにも逃げられる場所がないこと」「限界まで追い詰められていて何もできないこと」を意味しています。

そのことから、「万策尽きる」の類語として、「打つ手がない・逃げ場なし」を上げることができるのです。

「万策尽きる」の対義語

「万策尽きる」の対義語

「万策尽きる」の対義語として、「縦横無尽(じゅうおうむじん)」「奥の手がある」「窮地の一策」などがあります。

「縦横無尽(じゅうおうむじん)」とは、「選択可能な行動・方法が多くて、自由自在に物事を行える様子」であり、「万策尽きる」とは反対の意味を持っています。

「万策尽きる」「もう使える方法や手段がないこと」「追い詰められていて諦めるしかないこと」を意味していますが、「奥の手がある」という言葉は「まだ見せていない有効な方法や手段があること」を意味しています。

「窮地の一策」というのは、「追い詰められた厳しい状況において、最後に使えそうな一つの方法やアイデアがあること」を意味している言葉です。

icon まとめ

「万策尽きる」という言葉について徹底的に解説しましたが、万策尽きるには「あらゆる方法・手段を試みたがダメであったこと」「選択することが可能な方法・手段を試してみて、すべての方法をやり尽くしてしまったこと」などの意味があります。

万策尽きるの類語・言い換え・似た言葉としては「燃え尽きる・やり尽くす」「刀折れ矢尽きる・万事休す」「打つ手がない・逃げ場なし」などがあります。

「万策尽きる」という言葉について詳しく調べたい時は、この記事を参考にしてみて下さい。