「地頭」の意味・対義語【使い方や例文】
「地頭」という言葉は、文字で見ても読み方で迷う人も多いのではないでしょうか。
読み方により意味が違ってくる言葉ですが、果たして良い意味で使えるのでしょうか。
「地頭」の意味と使い方について紹介します。
目次
- 「地頭」の意味とは?
- 「地頭力」の意味
- 「地頭」の言葉の使い方
- 「地頭」を使った例文・短文(解釈)
- 「地頭」の英語
- 「地頭」の読み方による別の意味
- 「地頭」を使った言葉と意味を解釈
- 「地頭がいい」の言い換え
「地頭」の意味とは?
- 「地頭」の読み方
- 「地頭(じあたま)」の意味1:頭の良さ
- 「地頭(じあたま)」の意味1:素の頭のこと
「地頭」の読み方
「じあたま」と読みます。
「地」を使うことから「ぢあたま」と表記する場合もあります。
「地頭(じあたま)」の意味1:頭の良さ
学校の教育で教わって身に付けた訳ではなく、その人が本来持っている頭の良さを意味します。
基礎的な知識を応用できたり、論理的かつ要点を捉えて人に説明できたりする頭の回転の良さのことです。
人に対して言う時には褒め言葉になります。
「地頭(じあたま)」の意味1:素の頭のこと
カツラなどを付けない、そのままの状態の頭のことを言います。
地髪(じがみ)とも言います。
「地頭力」の意味
「地頭力」はビジネスシーンで注目された言葉です。
思考力が高く、正解がない問題に対して優れた能力を発揮します。
トラブルに強く、ネガティブな状態から生産的なアイデアを出すことの出来る人です。
咄嗟に状況を把握して、問題点を絞り込み、解決策を出して実行していくステップが身に付いています。
「博識な人」との違いは、知識がなく全くゼロベースからでも考えて問題解決ができるという点です。
「地頭」の言葉の使い方
- 応用力がある人に対して
- コミュニケーション能力がある人に対して
- 臨機応変に判断できる人に対して
応用力がある人に対して
同じ教育を受けていても何故か「できない」「わからない」と言う人と、スムーズにこなしてしまう人がいるものです。
後者の場合「このルールとほぼ同じだからあてはまると思った」「この方法をちょっと変えてみた」と、既存の知識を応用させて新しいやり方を見つけてしまうのです。
決してイレギュラーなことはせずに、できる範囲でアレンジできる能力がある人に対して「地頭がいい」という使い方をします。
コミュニケーション能力がある人に対して
一般的に頭がいい人というのは数学や物理などの理解力が優れている人のことを言います。
しかし中にはいつも気の利いた相槌を打ったり、上手に話しを掘り下げていき、相手を気持ち良くさせるトークテクニックを持っている人がいます。
相手が言ったことに対して瞬時に流れを判断して、相手がより話をしたいと思う様な返事や質問ができるのです。
また、相手が恥をかかない様にさりげなく相手に合わせて言動を変えられる能力です。
この様に、勉強とは別にコミュニケーション能力の高い人に対して「地頭がいい」という使い方をします。
臨機応変に判断できる人に対して
トラブルが起きてから対処をするのではなく、何かおかしいと異変を感じた時点で行動を起こせる人がいます。
普通は既存のルールに囚われてしまい「もう少し様子を見よう」「何にしても今できることはない」と思ってしまうのですが、素早く対応していつもとは違う行動を取り、トラブルを最小限で済ませられるのです。
頭の回転が速く、現在の状況を素早く判断して「今どうするのが一番良い結果に繋がるか」を考えられます。
一度失敗しても建て直しが早く、しかも以前よりも良い結果を出せる様になるのです。
この様な臨機応変に判断して行動できる人に対して「地頭がいい」という使い方をします。
「地頭」を使った例文・短文(解釈)
- 「地頭」の例文1
- 「地頭」の例文2
- 「地頭」の例文3
「地頭」の例文1
「あの新人は中卒だけど地頭がいいので採用して良かった」
中卒というと人生経験が浅く使い物にならないという印象があります。
この場合、「地頭がいい」ということで物覚えが良く、採用側が満足することを意味します。
「地頭」の例文2
「部長は知識と経験は豊富だけれどもパソコンは全くダメ、どうにも地頭が良くない人だ」
長い間仕事をしてきて専門知識や経験は人一番あるのですが、新しいことを覚えるのが苦手で何度教えても覚えようとしません。
時代の流れで管理職でもパソコンを操作できて当然だと考えるべきなのですが、閉鎖的で応用が利かなくなってしまっているのです。
「地頭」の例文3
「素晴らしいプレゼンで、地頭の良さを見せつけてくれた」
目上の人達に混じってプレゼンをして成功した人に対しての評価です。
説明が分り易く説得力があり「この人は出来る」と皆が思っているでしょう。
「地頭」の英語
地頭は英語の直訳はなく「頭の回転が速い」「要領がいい」という意味で考えます。
最もシンプルな言い方は“He is smart. ”(彼は賢い)です。
“smart”は「細身」という意味ではなく「そつなく頭がいい人」という意味です。
「地頭」の読み方による別の意味
- じがしら
- じとう
じがしら
能や狂言で、地謡(じうたい)と呼ばれる歌謡を仕切る人のことを言います。
または、太鼓でテンポを速くする時に使うテクニックを言います。
じとう
こちらは小学校の社会で習う言葉です。
鎌倉幕府・室町幕府が荘園を管理する為に設置した役職で「守護・地頭」として知られています。
「地頭」を使った言葉と意味を解釈
- 「地頭がいい」
- 「地頭の良し悪し」
「地頭がいい」
「地頭の使い方」の章で紹介しましたが、勉強とは別に人間性が優れていたり、コミュニケーション力が高いなど、潜在的な能力がある人を表します。
誰にも教わらなくても自分から様々な判断ができて、ものごとを良い結果に導けます。
「地頭の良し悪し」
「地頭が良いことと悪いこと」という意味です。
「今回の仕事の結果を見れば、地頭の良し悪しが分るだろう」など、地頭が良いか悪いかを言い切らない時に使います。
「地頭がいい」の言い換え
- 頭の回転が早い
- 理解力がある
頭の回転が早い
頭の回転が早いというのは、何かあった時に素早く状況を判断して考え、適切な行動が取れる人のことを言います。
地頭がいいと同じく勉強が出来るかどうかは別として潜在的な能力があり、咄嗟にものごとを理解できます。
理解力がある
人から何か言われた時に、多少説明が下手でも内容を理解してくれます。
自分の中で論理的に考えられて、常識的な判断で事実を繋げていくので、説明が悪くても大体の概要がわかってしまうのです。
こちらは理系の才能よりも文系の才能が優れていると言えます。
「地頭がいい」というのは堅い表現ですが褒め言葉になります。
上司から「地頭がいいんだね」と言われたら喜んでいいでしょう。
地頭のいい人と呼ばれる為には、常に問題意識を持ってものごとを考える癖を付けるのがおすすめです。