「穿った」とは?意味・読み方・類語・英語【使い方や例文】
「穿った」とは、「物事や人情の本質・背景を的確に捉えた」や「本質を捉えようとし過ぎて必要以上に深く詮索したり疑ったりする」を示す言葉です。
「穿った」の「意味・読み方・英語・使い方・例文と解釈・類語や言い換え・穿ったを使った言葉の意味」などについて、詳しく説明していきます。
目次
- 「穿った」の意味とは?
- 「穿った」の英語
- 「穿った」の使い方
- 「穿った」を使った例文・短文(解釈)
- 「穿った」の類語や言い変え
- 「穿った」を使った言葉と意味を解釈
「穿った」の意味とは?
「穿った」の意味は、「物事や人情の本質・背景を的確に捉えた」や「本質を捉えようとし過ぎて必要以上に深く詮索したり疑ったりする」になります。
「穿った」という言葉は動詞の「穿つ(うがつ)」が語源になっています。
「穿つ」には、「穴を掘る・穴を開ける」「衣類・履物を身に付ける」「人情の機微や物事の真相などを的確に指摘する」などの意味があります。
「穿った」の意味は、大きく「良い意味」と「悪い意味」に分けることができます。
「穿った」の良い意味とは、「物事・人物を深く掘り下げてその本質や背景を的確に捉えた」になります。
現代の用法で増えている「穿った」の悪い意味とは、「物事を深く考え過ぎて、必要以上に深く詮索したり疑ったりする」や「本質に近づくために裏を読みすぎて、ひねくれた独特の考え方・見方をする」になります。
- 「穿った」の読み方
「穿った」の読み方
「穿った」の読み方は、「うがった」になります。
「穿った」の英語
「穿った」の英語は、物事や人物の本質を的確にとらえたの意味では“happy”(ぴったりの・適切な)や“felicitous”(上手な・適切な)の単語が使われます。
「穿った言葉・言い方(評価)」を表す慣用句として、“a happy expression”や“a felicitous expression”、“a happy hit”などがあります。
“It's a happy(felicitous) expression. ”(それは、的確な穿った言葉です。)
“It's a happy hit. ”(それは、的確な穿った評価です。)
人とはちょっと違った見方をするの意味では、「穿った」は“from a different angle”(異なる角度から)の英語で表現することができます。
“He thought about this problem from a different angle. ”(彼はその問題について穿った考え方をした。)
「穿った」の使い方
「穿った」の使い方は、「良い意味での使い方」と「悪い意味での使い方」によって変わってきます。
良い意味で「穿った」を使う時には、「物事・人物を掘り下げて深く考えている場合」や「物事の実相・人物の機微などの本質を捉えた見方をしている場合」に使えます。
例えば、「彼の穿った考え方によって、問題を効率的に解決することができた」や「他者に対する穿った観察力が抜きん出いている」などの文章で使うことができます。
悪い意味で「穿った」を使う時には、「物事の本質を捉えようとし過ぎて、やたらと詮索したり疑ったりしている場合」や「ちょっと変わった独自の見方・考え方をしている場合」に使うことができます。
例えば、「そんな穿った考え方ばかりしていると、人が寄り付かなくなる」や「何でも見通しているような穿った目が、癪に障る(しゃくにさわる)」などの文章で使えます。
「穿った」を使った例文・短文(解釈)
「穿った」を使った例文・短文を紹介して、その意味を分かりやすく解釈していきます。
- 例文1
- 例文2
- 例文3
例文1
経済の専門家である彼の穿った株式投資のレポートはとても参考になる。
この例文における「穿った」は、「専門家として株式投資の現状やヒントを深く掘り下げた」という意味になっています。
各分野の専門家の穿った分析や見解は、一般の人にとって参考になる深い内容が多いのです。
例文2
彼女は人間関係に対する穿った見識を持っているので、対人トラブルに巻き込まれにくい。
この例文における「穿った」は、「人間関係の本質について掘り下げた」という意味になっています。
人間関係の仕組みや本質を深く掘り下げていれば、対人トラブルを回避しやすいのです。
例文3
恋愛では穿った見方・発言をするよりも、素直に自分の気持ちを伝えた方が上手くいきます。
この例文における「穿った」は、「普通とはちょっと違う独自の見方」や「異性の本質を見透かした発言」を意味していますが、そういった人の本質を深く掘り下げすぎた見解は、恋愛では逆効果になりやすいのです。
「穿った」の類語や言い変え
「穿った」の類語や言い変えの言葉には、どのようなものがあるのでしょうか?「穿った」の類語・言い変えについて、分かりやすく解説していきます。
- 「深く掘り下げた」
- 「本質をとらえた・背景を見透かした」
- 「真実を詮索した・裏を疑った」
「深く掘り下げた」
「穿った」の類語・言い変えとして、「深く掘り下げた」があります。
「穿った」という言葉には、「深く掘り下げて物事の実相や人物の機微をとらえる」という意味があります。
「穿った考え方」という言葉の本来の意味は「深く掘り下げた考え方」であり、そのことから、「深く掘り下げた」を「穿った」の類語として考えることができます。
「本質をとらえた・背景を見透かした」
「穿った」の類語・言い変えとして、「本質をとらえた・背景を見透かした」があります。
「穿った」の意味には、「物事・人物の本質を捉えている」や「状況・人物の背景を分かっている」という意味があります。
その意味から、「穿った」という言葉は、「本質をとらえた・背景を見透かした」という言葉に言い換えることができるのです。
「真実を詮索した・裏を疑った」
「穿った」の類語・言い変えとして、「真実を詮索した・裏を疑った」があります。
「真実を詮索した」は、「真実に迫るために、細かいところまで調べ尽くした」の意味になります。
「裏を疑った」は、「表面的な話・情報を信じずに、もっと裏の部分を知ろうとして疑ってかかる」を意味しています。
「穿った」には現代で増えている意味の解釈(本来は誤用ですが)として、「詮索するような・疑ってかかる」の意味があります。
そのため、「穿った」の類語として、「真実を詮索した・裏を疑った」が上げられます。
「穿った」を使った言葉と意味を解釈
「穿った」を使った言葉とその意味を分かりやすく解釈していきます。
- 「穿った見解」
- 「穿った目」
「穿った見解」
「穿った見解」という言葉の意味は、二通りに解釈することが可能です。
一つは「物事・人物の本質を掘り下げた卓越した意見・考え」という良い意味になります。
もう一つは、「普通とはちょっと違った独自の見方」や「本質を掘り下げ過ぎてややひねくれた考え方」というやや悪い意味になります。
「穿った目」
「穿った目」という言葉の意味も、二通りに解釈することが可能です。
一つは「本質を見透かしたような目」で良い意味になりますが、もう一つは「考え過ぎて相手を信用していない疑り深い目」や「本質を見抜こうとして詮索するような目」というやや悪い意味合いになります。
「穿った」という言葉について徹底的に解説しましたが、穿ったには「物事や人情の本質・背景を的確に捉えた」や「本質を捉えようとし過ぎて必要以上に深く詮索したり疑ったりする」などの意味があります。
穿ったの類語・言い換え・似た言葉としては、「深く掘り下げた」「本質をとらえた・背景を見透かした」「真実を詮索した・裏を疑った」などがあります。
「穿った」という言葉について詳しく調べたい時は、この記事を参考にしてみて下さい。