「無下に断る」の意味・読み方・類語・英語【使い方や例文】
「無下に断る」とは、「そっけなく断ること」や「冷たく断ること」です。
「無下に断る」の「意味・読み方・分解した解釈・使い方・例文と解釈・英語・類語や言い換え」などについて、詳しく説明していきます。
目次
- 「無下に断る」の意味とは?
- 「無下に断る」を分解して解釈
- 「無下に断る」の使い方
- 「無下に断る」を使った例文・短文(解釈)
- 「無下に断る」の英語
- 「無下に断る」の類語や言い換え
「無下に断る」の意味とは?
「無下に断る」の意味は、「相手に配慮することなくそっけなく断ること」や「相手の意向に構わず冷たく断ること」になります。
「無下に断る」というのは、相手から何らかの依頼・誘い・要求などがあった時に、「そっけなく断ること+冷たく断ること+すげなく断ること」を意味しているのです。
「無下に断る」という言葉は、「相手に申し訳なさそうに遠慮がちに断る」のではなく「最初から応諾(了承)するつもりがない感じで、相手に配慮せずに一方的に断る」という意味のニュアンスを持っています。
- 「無下に断る」の読み方
「無下に断る」の読み方
「無下に断る」の読み方は、「むげにことわる」になります。
「むげ」と呼ぶ言葉に「無碍」もありますが、「無碍に断る」という使い方はしません。
「無碍」の意味は「何ものにもとらわれないこと・妨げや制限がなく思い通りであること」で、「自由無碍・融通無碍(ゆうずうむげ)」などの言葉があります。
「無下に断る」を分解して解釈
「無下に断る」を「無下に」と「断る」に分解して、それぞれの意味を解釈していきます。
- 「無下に」
- 「断る」
「無下に」
「無下に(むげに)」という言葉の意味は、「冷淡である様子・すげないこと・そっけないこと」になります。
「無下に」には「むやみやたらに・度が過ぎている」や「まったく・全然・ちっとも」などの意味もありますが、「無下に断る」の言葉では「冷淡であること・そっけないこと」の意味が強調されています。
「無下」という言葉だけだと、「間違いなくそれであること」や「劣っていて問題にもならないこと」などの異なった意味になってきます。
「断る」
「断る(ことわる)」という言葉の意味は、「相手の申し出・誘いなどを受け入れないこと」や「相手の申し出・求めなどに対してOK(許可)を出さないこと」になります。
「無下に+断る=無下に断る」で、「一方的に冷たく断って(そっけなく断って)、相手の申し出を受け入れない」といった意味合いになります。
「無下に断る」の使い方
「無下に断る」の使い方は、相手から何かを頼まれたり誘われたりした時に、「一方的にそっけなく断る(冷たく断る)場合」に使うというものです。
「無下に断る」という言葉は、「相手の話の内容をまともに聞かずにすげなく断る時(そっけなく断る時)」に使用することができます。
無下に断られた相手は、「取り付く島もないので、これ以上誘ったり説得したりしても無理だろう」という感想を抱きやすいのです。
そのため、これ以上相手に誘われたくない(要求・説得をされたくない)という状況・心理状態において、「無下に断る」という言葉を使うことが多くなります。
「無下に断る」を使った例文・短文(解釈)
「無下に断る」を使った例文・短文を紹介して、その意味を解釈していきます。
- 例文1
- 例文2
- 例文3
例文1
見栄えのする新入生を演劇部に勧誘してみたが、無下に断られてしまった。
この例文における「無下に断る」は、ビジュアルの良い新入生を演劇部に誘ってみたところ、何の興味もないという感じでそっけなく断られたことを意味しています。
相手の勧誘や説明をまったく聞くつもりがない時に、人は無下に断る反応を示しやすいのです。
例文2
過去に親しく交際してきた友人に頼みごとをしたが、彼は事情も聞かずに無下に断ってきた。
この例文における「無下に断る」は、昔、親しく付き合いをしていた友人が、自分の頼みごとを一方的に遠慮なく断ってきたことを意味しています。
「無下に断る」は、事情も説明も聞かずに、一方的に容赦なく断ることを意味しているのです。
例文3
無下に断られる嫌な経験をすると、その相手にもう一度誘いを掛けてみようとは思わなくなるものだ。
この例文における「無下に断る」は、「相手からの誘い・申し出を一方的に冷たく断ること」を意味しています。
まともに対応せずに冷たく断ってきた相手を、もう一度誘おうとする人は基本的に少ないのです。
「無下に断る」の英語
「無下に断る」の英語は、“deny〜flatly(bluntly)”や“reject out of hand”、“deny(reject)〜completely”などになります。
“He denied her request completely. ”(彼は彼女の要求を無下に断った。)
“I rejected my friend's statment out of hand. ”(私は友人の言葉を無下に断った。)
“Please don't refuse flatly(bluntly). ”(どうか、無下に断らないで下さい。)
「無下に断る」の類語や言い換え
「無下に断る」の類語や言い換えには、どのようなものがあるのでしょうか?「無下に断る」の類語・言い換えについて、分かりやすく解説していきます。
- 「冷淡に断る・冷たく断る」
- 「容赦なく断る・遠慮なく断る」
- 「即座に断る・取り付く島もない感じで断る」
「冷淡に断る・冷たく断る」
「無下に断る」の類語・言い換えとして、「冷淡に断る・冷たく断る」があります。
「冷淡に断る・冷たく断る」という言葉の意味は、「相手に対する思いやり(配慮)の気持ちを感じさせずにあっさり断る」や「相手に対する優しい感情を捨て、そっけなく一方的に断る」になります。
「無下に断る」には「冷たくそっけなく断る」の意味があるので、その類語として「冷淡に断る・冷たく断る」を上げることができます。
「容赦なく断る・遠慮なく断る」
「無下に断る」の類語・言い換えとして、「容赦なく断る・遠慮なく断る」があります。
「容赦なく断る」とは、「相手を傷つけても構わない感じで断る・手加減や気遣いなしで断る」という意味です。
「遠慮なく断る」とは、「相手の気持ちを考えずに冷淡に断る」ということです。
そのことから、相手に配慮せずそっけなく断ることを意味する「無下に断る」の類語として、「容赦なく断る・遠慮なく断る」を上げることができます。
「即座に断る・取り付く島もない感じで断る」
「無下に断る」の類語・言い換えとして、「即座に断る・取り付く島もない感じで断る」があります。
「即座に断る」とは、「その場ですぐに断る」という意味になります。
「取り付く島もない感じで断る」という言葉は、「何かを頼まれたり誘われたりした時に、それ以上話しかけられないようにそっけなく(冷たく)断る」 の意味になります。
冷たく断ることを示す「無下に断る」は、「即座に断る・取り付く島もない感じで断る」という言葉で言い換えることができます。
「無下に断る」という言葉について徹底的に解説しましたが、無下に断るには「そっけなく断ること」や「相手の気持ちを顧みずに冷たく断ること」などの意味があります。
無下に断るの類語・言い換え・似た言葉としては「冷淡に断る・冷たく断る」「容赦なく断る・遠慮なく断る」「即座に断る・取り付く島もない感じで断る」などがあります。
「無下に断る」という言葉について詳しく調べたい時は、この記事を参考にしてみて下さい。