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「瓦解」の意味・読み方・英語【使い方や例文】

日本語には、色々な言葉の種類がありますが、「瓦解」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?

仕事でもプライベートな生活の中にも、必ずものごとの始まりと終わりというものがありますが、最後は何らかの理由や事情で壊れてしまうこともあります。

そのようなものや出来事が崩れる様子を表現する言葉が数多く存在しているのですが、「瓦解」という言葉もその1つに挙げることができます。

「国が瓦解する」「組織が瓦解する」などといったようなフレーズを耳にしたことがある人もいるのではないかと思います。

ここでは、この「瓦解」という言葉にフォーカスして、どのような意味を持ち、どのような場面で使うことができるのかを説明していこうと思います。

瓦解

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「瓦解」の意味・読み方・英語【使い方や例文】>


目次

  • 「瓦解」の意味とは?
  • 「瓦解」と「崩壊」の違い
  • 「瓦解」の使い方
  • 「瓦解」を使った例文・短文(解釈)
  • 「瓦解」の英語
  • 「瓦解」を使った言葉と意味を解釈


「瓦解」の意味とは?

「瓦解」の意味とは?

「瓦解」とは、屋根の瓦(かわら)の一部が落ちることで、その勢いで残りの瓦も崩れ落ちる事象から、「物事の一部の崩れから全体の組織が壊れてしまうこと」を指しています。

「瓦」は日本家屋の独特な家屋の光景の1つですが、その瓦が落ちることから、このような意味に転じて、解釈されるようになりました。

  • 「瓦解」の読み方

「瓦解」の読み方

「瓦解」「がかい」という読み方になりますので、「ごかい」と誤読しないように注意することです。

「瓦」は音読みで「ガ」、訓読みだと「かわら」と読む漢字ですが、「瓦」「粘土を素焼きにしたもの」を意味しています。

「解」の音読みは「カイ」「ゲ」となり、訓読みをすると、「とく」「とかす」「とける」「ほどく」という読み方になります。

「解」「1つにまとまったものを解き分ける」、あるいは「ばらばらになる」というニュアンスがあります。



「瓦解」と「崩壊」の違い

「瓦解」と「崩壊」の違い

「瓦解」に似たような意味合いで出てくる言葉に「崩壊」という言葉がありますが、「瓦解」とは「一部の崩れから全体が崩れること」という解釈になるので、「一部の乱れから組織全体が崩れてしまう」「一部の欠損が全ての崩れにつながって広がる」というような様子を表しています。

一方の「崩壊」の意味は、「建築物や組織などが崩れて壊れること」「放射性元素が放射線を出して他の元素に変化する現象」という意味があります。

「バブル崩壊」「帝国の崩壊」などという表現を聞いたことがあると思いますが、「崩壊」は、「組織や秩序あるものがばらばらに崩れて駄目になってしまうこと」の場合に使われます。

意味合いとては、「瓦解」と同じですが、「崩壊」は組織や秩序に限らず「建物」についても使うことができる言葉です。

「瓦解」「崩壊」は、ともに「国家が瓦解する」「国家が崩壊する」「制度が瓦解する」「制度が崩壊する」という使い方ができますが、「高層マンションが崩壊する」「ダムが崩壊する」と表現することがあっても、「高層マンションが瓦解する」「ダムが瓦解する」とは言いません。

これが、「瓦解」「崩壊」の相違点になります。

「瓦解」の使い方

「瓦解」の使い方

「瓦解」は、「一部の乱れや破れ目が広がってしまい。

組織全体が壊れる」
という場合に使われます。

ここでも注意点は、「壊れる対象」が建造物ではなく、「組織」などの仕組みや体制ということです。

「組織」とは、チームや団体、企業に留まらず、国というような大規模なものまで対象となります。



「瓦解」を使った例文・短文(解釈)

「瓦解」を使った例文・短文(解釈)

では、ここで「瓦解」を使った例文を見ていくことで、具体的な活用例を理解していくことにしましょう。

  • 「瓦解」の例文1
  • 「瓦解」の例文2
  • 「瓦解」の例文3

「瓦解」の例文1

「あの会社が瓦解してしまうと、何千人という社員が路頭に迷うことになる」

「瓦解」は、「組織や秩序あるものがばらばらに崩れて駄目になってしまうこ と」を表現する時に使われますが、例え強固な組織でも、ちょっとしたことをきっかけに崩れて機能しなくなることがあります。

そのようになると、その組織で働く人が職を失い路頭に迷うことになります。

「瓦解」の例文2

「夫の浮気が家庭が瓦解した原因だったのです」

組織が崩れていくことは、家庭の「瓦解」に当てはめることもできますが、ここでは、夫の浮気が原因で、家族が崩れていくことを言っています。

この数年は、芸能界でも、不倫や浮気のことがよくクローズアップされますが、家族が壊れてしまう原因になることは何時の時代も変わりません。

「瓦解」の例文3

「昨年起きた大きな不祥事が、大会社を瓦解させることになった」

組織が「瓦解」する要因としては、内部の腐敗や対立、目標の喪失などが挙げられますが、特に不祥事が起きると、社会的な信用が失墜して、最終的には企業が崩れさってしまう可能性があるので、企業のトップのみならず、社員全員が常に襟元を正して行動することが大切です。

「瓦解」の英語

「瓦解」の英語

「瓦解する」は英語で、“collapse”“break down”“fall”などと言うことができます。

「瓦解」を使った言葉と意味を解釈

「瓦解」を使った言葉と意味を解釈

ここから「瓦解」を使った言葉を見ていくことにしましょう。

  • 「目に見えない瓦解」
  • 「平和が瓦解」
  • 「政権が瓦解する」

「目に見えない瓦解」

「目に見えない瓦解はまだ続いており、失業した社員だけでなく関連企業の人達まで含め、互いに励まし合っているのです」

大きな組織が崩れ始めると、そのスピードは加速度的に速まっていきますが、それでも「目に見えない瓦解」があるものです。

そのような時は、「失業した社員」だけでなく、これから同じような境遇になるであろう関係者も含めて、お互いに協力しあうことが必要です。

「平和が瓦解」

「ある日、私達の夫婦生活の平和が瓦解してしまいました」

どのようなことがきっかけで、夫婦生活の「平和が瓦解」したのかは、定かではありませんが、このようなことは自分が気付かない間に起こってしまうこともあるので、注意が必要かもしれませんね。

「政権が瓦解する」

「首相の不祥事によって、現政権が瓦解することになりました」

何時の時代においても、政治の世界で不祥事が起こることがありますが、その出来事が政権を揺るがすきっかけになることは珍しいことではありません。

icon まとめ

「瓦解する」という言葉は、私達の生活の中やビジネスの世界の中でも良く出てくる言葉です。

特に企業に勤めている人にとっては、ちょっとした気の緩みから組織を壊してしまうような出来事につながることがありますので、日常の活動においては、常に気を張っておくことが必要です。