「暗雲が立ち込める」の意味・読み方・類語・英語【使い方や例文】
「暗雲が立ち込める」とは、「今の状況から考えてこれから先の見通しが悪いこと」や「何か悪い出来事や不幸な事件が起こりそうな不穏な気配・予感があること」です。
「暗雲が立ち込める」の「意味・読み方・分解した解釈・語源・例文と解釈・英語・類語や言い換え」などについて、詳しく説明していきます。
目次
- 「暗雲が立ち込める」の意味とは?
- 「暗雲が立ち込める」を分解して解釈
- 「暗雲が立ち込める」の語源
- 「暗雲が立ち込める」を使った例文・短文(解釈)
- 「暗雲が立ち込める」の英語
- 「暗雲が立ち込める」の似た意味の言葉・類語や言い換え
「暗雲が立ち込める」の意味とは?
「暗雲が立ち込める」の意味は、「今の状況から考えてこれから先の見通しが悪いこと」や「何か悪い出来事や不幸な事件が起こりそうな不穏な気配・予感があること」を意味しています。
「暗雲が立ち込める」という言葉は、今にも雨が降り出しそうな真っ黒な雲が辺り一面を広く覆っているということから、「これから先の未来において何か悪いことが起こりそうな不穏な気配があること」や「現在の状況・雰囲気から予測してこれから先の見通しが悪いこと」を暗示しているのです。
- 「暗雲が立ち込める」の読み方
「暗雲が立ち込める」の読み方
「暗雲が立ち込める」の読み方は、「あんうんがたちこめる」になります。
「暗雲が立ち込める」を分解して解釈
「暗雲が立ち込める」という慣用句を、「暗雲」と「立ち込める」に分解して、それぞれの意味を解釈していきます。
- 「暗雲」
- 「立ち込める」
「暗雲」
「暗雲(あんうん)」という言葉の意味は、「太陽の光(日の光)をさえぎっている黒い雲」になります。
更に、「暗雲」は暗くて黒い雲からの連想で、「何か不幸な出来事・事件・事故などが今にも起こりそうな不穏な気配、心配な様子」のことを意味しています。
「立ち込める」
「立ち込める」という言葉の意味は、「雲・煙・霧(きり)・霞(かすみ)などが辺り一面を覆っている様子」や「雲・霧のような水蒸気が広い範囲にわたって覆っていること」を意味しています。
「暗雲+立ち込める=暗雲が立ち込める」で、「これから先の未来で何か悪い出来事が起こりそうな不穏な気配・予感がすること」を意味しているのです。
「暗雲が立ち込める」の語源
「暗雲が立ち込める」の語源は、今にも雨が降り出しそうな真っ黒な雲が辺り一面を広く覆っている情景からの自然な想像と連想に関係しています。
「暗雲」というのは、今すぐにでも雨が落ちてきそうな「真っ暗・真っ黒な不穏な雰囲気の雲」のことですが、「暗雲から雨が降り出すこと=起きて欲しくない悪い出来事・嫌な現象が起こること」の意味の連想につながっています。
「暗雲が立ち込める」と似た言葉に「暗雲が垂れ込める」がありますが、「暗雲が垂れ込める」の方は「真っ暗な黒い雲が、上空から垂れ下がってきて雨が降りそうな雲行きのこと」を意味しています。
「暗雲が立ち込める」を使った例文・短文(解釈)
「暗雲が立ち込める」を使った例文・短文を紹介して、その意味を分かりやすく解釈します。
- 例文1
- 例文2
- 例文3
例文1
母校の高校が甲子園でベスト8まで勝ち上がったが、9回裏で1点リードして1死満塁、暗雲が立ち込めてきた。
この例文における「暗雲が立ち込める」は、9回裏まで1点リードしていたのに、1死満塁になってもしかしたら逆転負けするかもしれないという雲行きの悪さを意味しています。
例文2
一家の大黒柱だった父が大病して収入が激減してから、我が家の未来に暗雲が立ち込めている。
この例文における「暗雲が立ち込める」は、家族・家計を支える父親が大きな病気をして収入が大きく減ったことで、これから先も今まで通りの家庭生活(生活水準)を維持できるか分からない悲観的な雰囲気になってきたことを意味しています。
例文3
登山の途中で大きな落石が足を直撃して骨折をした可能性があり、日がある内に無事下山できるか、暗雲が立ち込めることになった。
この例文における「暗雲が立ち込める」は、登山中に落石で骨折をした疑いがあり、思い通りに歩けないことで、無事に下山できない恐れが出てきたことを意味しています。
骨折した可能性がありスムーズに歩けないことで、「日の光がある内に無事に下山できない・日が暮れればビバーク(野営)しなければならない・遭難したり凍死したりするリスクがでてきた」という、この先に関する雲行きが悪化してきたことを示唆しています。
「暗雲が立ち込める」の英語
「暗雲が立ち込める」の英語は、“dark clouds loom over”や“a mass of dark clouds”などになります。
“There is a mass of dark clouds for my family's future. ”(私の家族の未来に暗雲が立ち込めている。)
“Dark clouds loom over my father's health state. ”(私の父の健康状態に暗雲が立ち込めている。)
「暗雲が立ち込める」の似た意味の言葉・類語や言い換え
「暗雲が立ち込める」の似た意味の言葉・類語や言い換えには、どのようなものがあるのでしょうか?「暗雲が立ち込める」の似た意味の言葉・類語・言い換えについて、分かりやすく解説していきます。
- 「前途多難・暗雲低迷」
- 「雲行きが怪しい」
- 「今後が思いやられる・予断を許さない」
「前途多難・暗雲低迷」
「暗雲が立ち込める」の似た意味の言葉・類語として、「前途多難(ぜんとたなん)・暗雲低迷(あんうんていめい)」があります。
「前途多難」とは、「これから先に多くの困難が待ち構えていること」を意味しています。
「暗雲低迷」とは、「悪い状況が続いていて改善の兆しが見えないこと」を意味しています。
「暗雲が立ち込める」は「何か悪いことが起こりそうな不穏な気配や予感」を意味しているので、類語として「前途多難・暗雲低迷」を上げることができます。
「雲行きが怪しい」
「暗雲が立ち込める」の似た意味の言葉・言い換えとして、「雲行きが怪しい」があります。
「雲行きが怪しい」という言葉は、「今まで順調に進んでいたと思えた事柄の先行きが怪しい」や「今やっていることが上手くいかない可能性が出てきたこと」を意味しています。
「暗雲が立ち込める」には「これから先の見通しが悪い」の意味があるので、「雲行きが怪しい」という言葉で言い換えられる場合があるのです。
「今後が思いやられる・予断を許さない」
「暗雲が立ち込める」の似た意味の言葉・類語として、「今後が思いやられる・予断を許さない」があります。
「暗雲が立ち込める」というのは、「これから先の状況の進展について悲観的な要素・兆候が出てきて、楽観することが出来なくなってきたこと」を意味しています。
そのことから、「暗雲が立ち込める」に似た言葉として、「今後が思いやられる・予断を許さない」を上げることができます。
「暗雲が立ち込める」という言葉について徹底的に解説しましたが、暗雲が立ち込めるには「今の状況から考えてこれから先の見通しが悪いこと」や「何か悪い出来事や不幸な事件が起こりそうな不穏な気配・予感があること」などの意味があります。
暗雲が立ち込めるの類語・言い換え・似た言葉としては「前途多難・暗雲低迷」「雲行きが怪しい」「今後が思いやられる・予断を許さない」などがあります。
「暗雲が立ち込める」という言葉について詳しく調べたい時は、この記事を参考にしてみて下さい。