「えぐい」の意味・【使い方や例文】
このえぐいという表現は、リアルの会話の中でもよく聞きますが、正しく意味を分かって使っている人は少ないかも知れません。
目次
- 「えぐい」の意味とは?
- 「えぐい?」の語源
- 「えぐい」の言葉の使い方
- 「えぐい」を使った例文と解釈
- 「えぐい」を英語にすると?
- 「えぐい」の応用した使い方
- 「えぐい」と「グロい」の違い
「えぐい」の意味とは?
えぐいは、「相当に酷い」ことを表す言葉です。
ただ酷いだけでなく、「やり過ぎてしまった(もしくは、そうと思われる)結果、そうなってしまった」という場合に使う言葉です。
「何もそこまでしなくても」というニュアンスが含まれている言葉なので、その結果を作り出してしまった人(または団体など)を批判する意味も込められています。
「えぐい?」の語源
えぐいは、元は味を表現する為に作られた言葉で、「舌や喉を刺激する」ほど酷い味の料理を、その意味で酷評する為に使っていました。
それが、序々にあらゆる状況や状態に対して使われるようになり、そこまで酷いという意味で定着した次第です。
その為、今でも料理に対し、「何だこのえぐい味は?」などと使うことも珍しくありません。
(誤用ではありません)
「えぐい」の言葉の使い方
えぐいとまで言える状況や状態は、そうあるものではありません。
例が悪いかも知れませんが、殺人事件があった時に、その遺体がとても無残な姿だった(犯人がそこまで残忍な行為を行った)場合などに使う言葉です。
この言葉は、若者の間では比較的気軽に使われることも多いですが、本来はそこまで酷い状態でないと使うべき言葉ではないのです。
「えぐい」を使った例文と解釈
えぐいと言える状況や状態を表現する例は、あまり気持ちのいいものでもありませんが、この言葉の使い方をしっかりと覚えておく為に、いくつか挙げていきます。
このような時こそに使う言葉だと理解しておいてください。
- 例文1
- 例文2
- 「さすがにそこまでやるとえぐいのでは?」
例文1
「あいつの人の追い込み方は、えぐいの一言だ」
このあいつがどのような人なのかまでは言及しませんが、人を追い込む時に「そこまでやるか」というところまでやっているという例になります。
当然ですが、犯罪行為に及ぶようなことは決してやってはいけません。
(例えそこまでいかなくても、常識的にやってはいけないことがたくさんあります)
例文2
「えぐい画像を見た所為で、気分が悪くなってしまった」
どのような意味でえぐい画像を見たのか分かりませんが、このような言い方をする場合には、それだけ気持ちの悪くなるような画像を見たのだと判断していいでしょう。
動画の場合も含めて、ネット上でこのえぐいという言葉が使われる際に多い例です。
「さすがにそこまでやるとえぐいのでは?」
最初の例に近い表現ですが、そこまではやらない方がいいという意味で使っている例になります。
何事に対しても、「過ぎたるは、猶及ばざるが如し」です。
やり(いき)過ぎることで、反って(自分にとって)悪い状況、状態になることも多いのです。
「えぐい」を英語にすると?
えぐいという日本語を的確な英語にするのは難しいですが、“harsh”(ハーシュ)がかなり近い言葉だと考えていいでしょう。
この“harsh”は、「とても過酷な」という意味の英単語で、「えぐい」と同じく、料理に対しても使える言葉です。
“harsh foods”と言えば、「大変辛くて食べられたものではない料理」を指します。
英語にするなら、この言葉が一番適当なのは間違いありません。
「えぐい」の応用した使い方
えぐいは、活用形にして使うこともできる言葉です。
そのまま「えぐい」という表記ではないこれらも覚えておくと、この言葉に対する理解が深まることでしょう。
- 「えっぐー」【えっぐー】
- 「えぐ過ぎ」【えぐすぎ】
「えっぐー」【えっぐー】
「えぐいよ」、「えぐいだろう」という表現と置き換えることができます。
若者に多い使い方で、辛いことを「辛っらー」、不味いことを「まっずー」などと言い換えるのと同じだと考えてください。
このような形の言葉は、最近ではかなりの数があります。
「えぐ過ぎ」【えぐすぎ】
「えぐい」という時点で、とても酷い状態になっているのは間違いありませんが、それを更に強調する意味で使います。
ネット上で使う場合には、「過ぎ」を「杉」と当て字にすることも多く、貼られた画像や動画に対して、一言「えぐ杉」とレスポンスがあるようなケースをたまに見掛けます。
「えぐい」と「グロい」の違い
えぐいと同類だと思われがちなのが、この「グロい」という言葉です。
グロいは「グロテスク」(気味が悪い)からきている言葉ですが、えぐいは、そのグロいという言葉の意味も包括しており、更に強い表現になります。
つまり、グロいという意味での酷さだけでなく、やり過ぎという意味での酷さも含んでいると考えると分かりやすいでしょう。
そして、グロいものを見た、聞いたという時に使うと、「えぐい」の方がその様子をより強く表現できると考えてください。
現在では、えぐいという言葉は簡単に使われることも多くなっていますが、本来はそう気軽に使うべき言葉ではありません。
間違った使い方にならない為にも、そこまでのことがない限りは使わない方がいいでしょう。