「蝋勉」の意味・語源【使い方や例文】
蝋勉は、正式に辞書に載っている言葉ではありませんが、俗語としては出来がいいことから、勉学の場面でも使われることがある言葉です。
目次
- 「蝋勉」の意味とは?
- 「蝋勉」の語源や由来
- 「蝋勉」の言葉の使い方
- 「蝋勉」を使った例文と解釈
- 「蝋勉」に似た言葉
「蝋勉」の意味とは?
蝋勉は、とても頑張って勉強している様子を表現する言葉の1つです。
冒頭にも書いたように、この言葉はあくまで俗語ですが、同様の意味のある他の言葉とそれほど変わらずに使われています。
具体的には、午前0時を回ってもまだ勉強していることを表現する為の言葉ですが、実際にはそのような場合だけでなく、それほど勉強を頑張っているということを表現すると考えていいでしょう。
- 「蝋勉」の読み方
「蝋勉」の読み方
蝋勉は「ろうべん」と発音します。
「蝋」はろうそくの「ろう」で、難しい漢字ですが、この機会に一緒にそれも覚えてしまいましょう。
「蝋勉」の語源や由来
蝋勉という言葉の由来は、ろうそくの明かりで勉強する姿からです。
この言葉が誕生したきっかけは、その昔に寄宿舎で、夜に明かりが消された後も、ろうそくを点け、その光を頼りに勉強していた学生が居たことだと言われています。
その為、ろうそくの光で勉強することを「蝋勉」と表現することがありますが、これは、あくまで語源です。
現在ではそのような行為ではなく、「それほどまでに勉強している姿」だという意味で使ってください。
「蝋勉」の言葉の使い方
蝋勉という言葉は、そこまでしている様子以外には使いません。
一応、0時を回った勉強は、全てこの蝋勉と呼んで構いませんが、1時程度で止めてしまう時には少々大袈裟な言い回しになってしまいます。
よって、なかなか使い方の難しい言葉だと言えますが、基本的に、夜にとても頑張って勉強している姿に対して使ってください。
「蝋勉」を使った例文と解釈
それをしている自らが、その勉強の様子を蝋勉と表現することはまずないと考えてください。
そのように自分自身で使ったとしても、間違いではありませんが、それだけ勉強していると強調することになるので、あまり格好のいいものではないからです。
- 「あの人は最近、毎晩蝋勉状態だって聞いたよ」
- 「蝋勉なんて今更している人が居るの?」
「あの人は最近、毎晩蝋勉状態だって聞いたよ」
受験や大事な試験の前に、蝋勉状態で勉強を重ねる人は決して珍しくありません。
しかし、勉強は遅くまですればいいというものでもありません。
どんな大事な試験の前でも、毎晩遅くまで勉強をすればいいというものでもなく、いかに効率よく行えるかです。
「蝋勉なんて今更している人が居るの?」
これは、蝋勉という言葉を、語源の意味で捉えていると考えていいでしょう。
確かに今の時代にろうそくの光で勉強をしている姿はまず想像できません。
このような人には、正しい使い方を教えてあげるといいかも知れません。
「蝋勉」に似た言葉
蝋勉と同様の意味をもつ言葉は他にもいくつかあります。
それらを語源と共に挙げていきます。
どれも蝋勉より使うことが多いです。
尚、これらは俗語ではなく、正式な言葉として辞書にも掲載されています。
- 「蛍雪」【けいせつ】
- 「研鑽」【けいさん】
「蛍雪」【けいせつ】
語源は有名な「蛍の光」という卒業式の定番曲で、その歌詞に「蛍の光、窓の雪」という一節があることから、「頑張って勉強する(した)」ことを表す言葉として定着しました。
「研鑽」【けいさん】
勉学の為に努力をして、その成果を深めることを表す言葉です。
この言葉は、蝋勉や蛍雪とは多少異なり、社会人になってからでも使える言葉です。
「研鑽を積んでいる」と言えば、仕事の為の勉強を頑張っているという姿を表現できます。
蝋勉は、それほど使う言葉ではありませんが、意味を覚えておいて損はないと言えるでしょう。
そこまで勉強する姿に対しては、俗語ながら、すすんで使っても全く問題ありません。