「迷宮入り」の意味・読み方・英語【使い方や例文】
「迷宮入り」の意味や語源を紹介します。
さらに「迷宮入り」の使い方や「迷宮入り」を使った例文を紹介して行きます。
目次
- 「迷宮入り」の意味とは?
- 「迷宮入り」の語源や由来
- 「迷宮入り」の言葉の使い方
- 「迷宮入り」を使った例文
- 「迷宮入り」の英語
「迷宮入り」の意味とは?
「迷宮入り」という言葉を聞いた事があるでしょうか。
ニュースなどを定期的に見る習慣がある人は、「迷宮入り」という言葉を知っていると思います。
またミステリー小説のファンのみなさんは、「迷宮入り」という言葉に親しみを持っているでしょう。
「迷宮入り」は事件に関連する言葉で、大きな事件が起きた時などに、テレビのニュースやネットニュースなどで文字が踊ります。
そこで、今後「迷宮入り」という言葉が登場した時のために、意味を知っておきましょう。
- 「迷宮入り」の読み方
- 「迷宮入り」の意味
「迷宮入り」の読み方
「迷宮入り」は「めいきゅういり」と読みます。
「迷宮」は「めいきゅう」と読み、「入り」は「いり」と読みます。
それほど難しい漢字は使われていませんので、「めいぐう」と読むなど、読み間違いだけに注意しましょう。
「迷宮入り」の意味
「迷宮入り」という言葉は、事件や犯罪などに用いる事が多い言葉です。
「迷宮入り」には、「事件などが解決されず、捜査や調査が打ち切られる事」を言います。
普通は殺人事件や盗難事件が起こると、犯人を逮捕し、事件の詳細が分かるまで操作や調査が続きますが、証拠が不十分だったり、謎を解けずに、犯人を特定する事すらできずに時間が過ぎる事があります。
警察の人数に限りがあり、新しい事件が次々と起こるため、いつまでも同じ事件に人員を割き続ける事ができません。
その結果、操作や調査が打ち切られてしまう事があります。
このような時に、マスコミやニュース関係者が「迷宮入り」という言葉を使って、解決されなかった事件を扱う事になります。
「迷宮入り」の語源や由来
「迷宮入り」の語源を紹介します。
そもそも「迷宮」とは何だろう?と疑問に感じる人もいるでしょう。
「迷宮」とは部屋や通路が入り組んでいて、迷路のように複雑な作りをしている建物を言います。
小さな頃などに、古くて広い旅館やホテルに泊まりに行った時、親とはぐれて自分がどこにいるのか分からなくなったような経験はないでしょうか。
旧館に新しい建物を増築したような旅館やホテルは、一種の「迷宮」のようになっているからです。
このような場所に入ってしまうと、袋小路に入ってしまい、出られなくなってしまうような気持ちになります。
この事から、捜査が複雑な袋小路のような場所に入ってしまい、解決と言うゴールに出られなくなる事を、「迷宮入り」と表現する理由が分かります。
「迷宮入り」の言葉の使い方
「迷宮入り」という言葉は、基本的に解決されない事件に対して使われる言葉です。
そのため、テレビやネットニュースなどに、未解決事件に対して「迷宮入り」という言葉が使われます。
一般人が「迷宮入り」という言葉を使う時、基本的に未解決事件を話題にする時となります。
しかし、未解決事件ほどではありませんが、日常的に問題が解決せずに終わった出来事を、「迷宮入り」という言葉で大げさに扱う事は可能です。
例えば職場に置かれた備品のホチキスがなくなって、大騒ぎになったとします。
その時はみんなで懸命に探し、持ち去った人などを探しますが、真相が分からないまま、うやむやになる事があります。
このような時にも、「あのホチキス事件、結局『迷宮入り』だな」などとつぶやく事があります。
大げさな表現だと分かった上で使う分には、「迷宮入り」は日常生活でも使用可能な言葉です。
「迷宮入り」を使った例文
「迷宮入り」を使った例文を紹介して行きます。
様々な場面における「迷宮入り」を使った文章を見て、「迷宮入り」の使い方を知りましょう。
- 例文1
- 例文2
- 例文3
例文1
ビジネスシーンにおける、「迷宮入り」を使った言葉です。
「私たちの業界で、史上空前と思われるような強盗事件が起こったが、10年経った今でも犯人は捕まらず『迷宮入り』するかもしれない」
自分が勤務している会社や、同じ業界で大きな汚職事件や強盗事件が起こる事があります。
すぐに犯人が逮捕されるだろうと思いますが、気が付いたら数年経っても真相が分からないと言う事があります。
このような場合は「迷宮入り」になる可能性が高い状況です。
その頃に会社を辞めた人などがいると、その人が犯人ではないかなどと噂になるなど、記憶に残りやすい未解決事件になるでしょう。
例文2
ニュースなどにおける「迷宮入り」を使った例文を紹介します。
「世間を驚かせた連続殺人事件は、未解決のまま捜査本部が解散される事になりました。しかし、この事件だけは『迷宮入り』させてはいけないという街の声が消えません」
連続殺人事件などの残虐な事件が発生すると、発生当時にマスコミを通じて大きく報道され、人々の心を傷つけ、怒らせます。
報道が少なくなったとしても、犯人が逮捕されず、今でも往来を歩いているかと思うと怖い気持ちになります。
そのため、連続殺人事件などに対しては「迷宮入り」する事を反対する意見は多く、マスコミも数年ごとに特集番組を組むなどして、犯人逮捕の可能性を模索することがあります。
またノンフィクション小説などの形を取り、未解決事件があった事を広く伝えるような活動があります。
例文3
日常生活における「迷宮入り」を使った例文を紹介して行きます。
「スニーカーの片方がなくなった。一人暮らしだし、友達も家族も遊びに来ないので、スニーカーが持ち去られる事はないだろう。しかも私は酒を飲まないので、酔ってスニーカーを履きおいて家に帰り事もない。ネコの仕業だろうか。結局このスニーカー消失事件は『迷宮入り』となった」
時々、スニーカーの片方がなくなったり、花瓶やコタツのコンセントがなくなるなど、あるはずのものが突然姿を消すような、不思議な出来事が起こります。
どれだけ探しても出てこず、また消えた理由を考えても、答えが出ないようなケースです。
これは自分一人の小さな事件ではありますが、「迷宮入り」という言葉を使いたくなるような事件です。
このような時に、本当の「迷宮入り」事件とは、全く別のものだと分かった上で、「迷宮入り」という言葉を使いたくなり、個人的な「迷宮入り」事件とする事があります。
「迷宮入り」の英語
「迷宮入り」の「迷宮」は英語にすると“labyrinth”(ラビリンス)となります。
神話の世界に「ラビリンス」にまつわる話が登場します。
みなさんは頭が牛、体が人間のミノタウロスという怪物を知っているでしょうか。
ミノタウロスが手に負えないような乱暴者になった時、ミノタウロスの父である王は、名工ダイダロスに「ラビリンス」を建造させて、ミノタウロスを幽閉します。
ミノタウロスはラビリンスに囚われて、外に出られなくなったという話です。
事件の「迷宮入り」とは少し意味が違いますが、中から外に出られないという意味では同じです。
海外にも「迷宮」があり、「迷宮」には「ラビリンス」という英語がある事を知っておきましょう。
「迷宮入り」という言葉の意味や使い方を見てきました。
「迷宮入り」という言葉は、基本的に未解決事件などに使う言葉で、日常的にはそれほど使う機会が無いかもしれません。
しかし、日常的な場面における、未解決な出来事に対しても「迷宮入り」という言葉を使う事ができます。
あまりにも不思議な出来事が身の回りに起こったら、「迷宮入り」という言葉を使ってみましょう。