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「自由裁量」の意味・読み方・類語・英語【使い方や例文】

「自由裁量」とは、「ある事柄の処理が、特定の個人または機関の自由な選択と判断にゆだねられていること」です。

「自由裁量」「意味・読み方・類語・言い換え・使い方・例文と解釈・英語・自由裁量を使った言葉」などについて、詳しく説明していきます。

自由裁量

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目次

  • 「自由裁量」の意味とは?
  • 「自由裁量」の類語や言い換え・似た言葉
  • 「自由裁量」の言葉の使い方
  • 「自由裁量」を使った例文や短文(解釈)
  • 「自由裁量」の英語
  • 「自由裁量」と「裁量」の意味
  • 「自由裁量」を使った言葉と意味を解釈


「自由裁量」の意味とは?

「自由裁量」の意味とは?

自由裁量の意味は、「ある事柄の処理が、特定の個人または機関の自由な選択と判断にゆだねられていること」「法的用語として、立法・司法・行政の各機関が法の規定が不十分な事柄・問題について一定の範囲で自由に判断・選択すること」になります。

「自由裁量」の一般的な意味は、「他からの指図・拘束を受けることなく、ある事柄(問題)について自分で自由に選択したり判断したりすることができること」になります。

「自由裁量」の法律的な用語としての意味は、「法律が十分に規定していない問題について法の強い支配・拘束を弱めることで、一定の範囲内で立法・行政・司法の各機関の自由な判断や行為が許されること」になります。

  • 「自由裁量」の読み方

「自由裁量」の読み方

「自由裁量」の読み方は、「じゆうさいりょう」になります。



「自由裁量」の類語や言い換え・似た言葉

「自由裁量」の類語や言い換え・似た言葉

「自由裁量」の類語や言い換え・似た言葉には、どのようなものがあるのでしょうか?「自由裁量」の類語・言い換え・似た言葉について、分かりやすく解説していきます。

  • 「任意・随意」
  • 「思い通り・フリーハンド」
  • 「自由選択・自由意思」

「任意・随意」

「自由裁量」の類語・言い換えとして、「任意(にんい)・随意(ずいい)」があります。

「任意」という言葉の意味は、「相手の意思や判断に任せるということ・強制ではなく相手次第であること」になります。

「随意」とは、「相手の意思に従うこと・相手の思うままにすること」を意味する言葉です。

「自由裁量」の言葉の意味は、「他に強制されずに自分の意思・考えで選んだり決めたりすること」なので、「自由裁量」「任意・随意」という言葉に言い換えることができます。

「思い通り・フリーハンド」

「自由裁量」の類語・似た言葉として、「思い通り・フリーハンド」があります。

「思い通り」という言葉には、「自分の思いのままに選択・行動できること」の意味があります。

「フリーハンド」という言葉は、「何者にも指示・束縛をされずに自分の裁量で動けること、自由に選んで決められること」を意味しています。

「自由裁量」という言葉は、「他に命令されずに自分の思い通りに選択・判断すること」を意味しているので、「自由裁量」に似た言葉として「思い通り・フリーハンド」を指摘することができるのです。

「自由選択・自由意思」

「自由裁量」の類語・言い換えとして、「自由選択・自由意思」があります。

「自由選択」の言葉の意味は、「自分の考え・感情に従って選ぶこと」です。

「自由意思」という言葉には、「決定論に従うことがない自分の行動・考え・結果を選ぶことができる意思」の意味合いがあります。

「自由裁量」には「他に束縛されずに自分で選ぶこと」の意味があるので、「自由裁量」の類語として「自由選択・自由意思」が上げられます。

「自由裁量」の言葉の使い方

「自由裁量」の言葉の使い方

「自由裁量」の言葉の使い方は、ある物事・問題状況に対して、他からの制約・指示(命令)を受けずに自由に選択したり判断したりできるという場合に使うというものです。

「自由裁量」「自由な裁量権を持っている時」に使うことができる言葉であり、自由な裁量権とは簡単に言えば「他から命令されずに自分の思い通りに選んだり決めたりできる権限」のことを意味しています。

「自由裁量」の一般的な使い方は、「他から束縛されずに自分で選択・判断ができる場面・状況」で使うということですが、法的用語としての使い方は「法律の規定(法整備)が十分でない問題について、一定の範囲内で立法・行政・司法の各機関の自由な判断や行為が許される場合・状況」において使うということになります。



「自由裁量」を使った例文や短文(解釈)

「自由裁量」を使った例文や短文(解釈)

「自由裁量」を使った例文・短文を紹介して、その意味を分かりやすく解釈していきます。

  • 例文1
  • 例文2
  • 例文3

例文1

部長の自由裁量によって、このプロジェクトの内容の大枠とメンバー構成が決定されました。

この例文における「自由裁量」は、部長が自分よりも役職が上の管理者・経営者に相談することなく(あるいは上位者から一任されて)、自分の権限によってプロジェクトの大枠・メンバーを決定したという意味になっています。

例文2

私にこの仕事に対する自由裁量を与えて一任して下されば、必ず良い結果を出して見せます。

この例文における「自由裁量」は、「自分にあれこれ細かい指図・命令をせずに、仕事のやり方・進め方についてすべて任せてほしい」という意味合いで使われています。

上司から指示・束縛を受けない方が、自分の実力を発揮できるという自信があるのです。

例文3

法律の分野では、法律の枠内における法律の適用・運用や下位法令の作成についての行政裁量のことを、自由裁量と呼ぶことが多い。

この例文における「自由裁量」は、「法律用語としての自由裁量」について説明しているものです。

特に、自由裁量として解釈されることの多い「行政裁量(行政府に委任されている法律の適用・運用・法案作成)」について分かりやすく説明しています。

「自由裁量」の英語

「自由裁量」の英語

「自由裁量」の英語は、“discretion”“a free hand”“freedom of decision”“carte blanche”になります。

“Government gave them a free hand to arrest criminals. ”(政府・当局は、彼らに犯罪者を逮捕する自由裁量を与えました。)

“The matter has been left to your discretion. ”(その問題はあなたの自由裁量に任されています。)

“I have no right of carte blanche. ”(私に自由裁量の余地はありません。)

“unrestricted freedom of decision”(拘束されることがない自由裁量)

「自由裁量」と「裁量」の意味

「自由裁量」と「裁量」の意味

「自由裁量」「裁量」の意味は、基本的に同じ意味になりますが、「自由裁量」の方には「法的用語としての意味合い(行政裁量・立法裁量・司法裁量)」が加わります。

「裁量」という言葉の意味は、「権限をゆだねられた人が、物事を判断して決定すること」「自分の考えで問題を判断して処理すること」になります。

「自由裁量」の意味は「他に指示・拘束されずに、自分の考えに従って選択したり判断したりすること」であり、「自由裁量」の方が「裁量」よりもやや「自分の思い通りにすること・恣意的に選択や判断をすること」が強調されています。

しかし、一般的な文章で使う時には、「裁量」「自由裁量」に置き換えても意味はほぼ変わらないと考えて良いでしょう。

「自由裁量」を使った言葉と意味を解釈

「自由裁量」を使った言葉と意味を解釈

「自由裁量」を使った言葉とその意味を分かりやすく解釈していきます。

  • 「自由裁量制」
  • 「自由裁量所得」
  • 「自由裁量資金」
  • 「自由裁量労働制」
  • 「自由裁量の余地」

「自由裁量制」

「自由裁量制」とは、「他から束縛・指示を受けることなく、自分で自由に選択したり決定したりすることのできる制度」のことを意味しています。

「自由裁量制」とは、一定の範囲・枠組みの内部において、自分の意思・判断で自由に選んだり決めたりすることができるという制度・仕組みのことなのです。

「自由裁量所得」

「自由裁量所得」とは、所得のうち個人の意思・選択によって自由に使える部分のことを意味しています。

「自由裁量所得」とは、可処分所得から「貯蓄+基礎的な生活費」を差し引いて残った部分・金額のことを意味していて、「個人の購買力」を推測する指標(ものさし)にもなっています。

「自由裁量資金」

「自由裁量資金」とは、使い道が指定されていない自由に使うことのできる資金のことです。

通常の資金は、出資者の意向が反映されていて「使い道・目的」がある程度指定されていることが多いのですが、「自由裁量資金」であれば自分の考え・判断によって何にでもそのフリーな資金を活用することができます。

「自由裁量労働制」

「自由裁量労働制」とは、勤務時間や業務の遂行方法などを労働者の自由な判断に任せて、企業側が具体的な指示・規制・管理を行わないという働き方の制度のことです。

自由裁量労働制は、能力主義型の人事や成果給の報酬との相性が良くなっています。

「自由裁量の余地」

「自由裁量の余地」とは、「自分の頭で考えて自由に選択したり決定したりすることができる可能性」のことです。

「自由裁量の余地」があるということは、自分で自由に選んで決められる部分があるということであり、その余地がないということは、雁字搦め(がんじがらめ)に束縛されているということなのです。

icon まとめ

「自由裁量」という言葉について徹底的に解説しましたが、自由裁量には「ある事柄の処理が、特定の個人または機関の自由な選択と判断にゆだねられていること」「法的用語として、立法・司法・行政の各機関が法整備が不十分な事柄について自由に判断すること」などの意味があります。

自由裁量の類語・言い換え・似た言葉としては「任意・随意」「思い通り・フリーハンド」「自由選択・自由意思」などがあります。

「自由裁量」という言葉について詳しく調べたい時は、この記事を参考にしてみて下さい。