「ピーカン」の意味・【使い方や例文】
ピーカンという言葉は昔から聞きますが、その正確な意味や由来について詳しく見ていきましょう。
目次
- 「ピーカン」の意味とは?
- 「ピーカン」の語源
- 「ピーカン」の言葉の使い方
- 「ピーカン」を使った例文と解釈
- 「ピーカン」を英語にすると?
- 「ピーカン」を使った言葉と意味を解釈
- 「ピーカン」は死語?使うときの注意点とは?
「ピーカン」の意味とは?
ピーカンとは、「雲一つない快晴」を表す言葉です。
「突き抜けるような青空」と言い換えることができます。
昔はテレビの天気のニュースでもよく使われていた言葉ですが、最近ではあまり聞かなくなりました。
その理由として、天気の日が少なくなってきたという訳ではなく、かなり古い言葉の為、現在では日常でもそれほど使わなくなっているからです。
「ピーカン」の語源
ピーカンという言葉は、「ピース」という銘柄のタバコが語源です。
このタバコはロングセラーになっている銘柄の1つで、今でも発売されていますが、当時は丸い缶での提供でした。
その缶の色がとても鮮やかな青色だったことから、「ピースの缶のような青空」という意味で、この言葉が生まれたのです。
現在では喫煙者の肩身が狭くなっている世の中なので、このようなタバコが由来の新しい言葉が作られるとは考えにくいですが、「ピーカン」は1960年代(説によります。正確には不明です)にできた言葉で、その当時の時代背景をそれとなく察することができます。
最初は映画業界だけで使われていた言葉でしたが、序々に一般にも広まり、現在でも時折聞くことがあります。
「ピーカン」の言葉の使い方
ピーカンは、そのような天気の時に普通に使える言葉です。
その為、何も難しい言葉ではありませんが、若い人には通じないことがあるので注意してください。
それだけ昔の言葉なのです。
この言葉が盛んに使われていた頃(1970〜80年代)には、歌のタイトルや歌詞にも何度も登場しましたが、現在では(名前も年齢も分からない)チャットなどで迂闊に使うと、その人の年代が何となく分かってしまうくらいです。
「ピーカン」を使った例文と解釈
ピーカンという言葉を使った例文ですが、どれも意味となる快晴が絡むだけに、天気の話題になった時がほとんどです。
この言葉を昔から使っている年配同士のそのような会話では、今でも普通に聞くことができます。
- 「明日はピーカンだって予報だよ」
- 「さっきまでピーカンだったのに、小雨がパラついてきた」
- 「ピーカンなんて、ここ何ヶ月も見たことがない」
「明日はピーカンだって予報だよ」
明日はとても天気がいいようだと言いたい例文です。
快晴という正式な気象用語と比べてフランクな感が強いので、堅く会話をする必要のない友達同士などで、この例のように普通に使ってください。
「さっきまでピーカンだったのに、小雨がパラついてきた」
いわゆる「天気雨」(陽射しが出ているのに雨が降る現象)という時などに、このように使うことができます。
ピーカンは雲一つない様子を表す言葉なので、少しでも雲行きが怪しい場合はもちろん、夏季に多い、入道雲が立ち込める中の青空に対しては使いません。
いわゆる「五月晴れ」の様子がこれに近いことが多いです。
「ピーカンなんて、ここ何ヶ月も見たことがない」
実際にそこまでの青空になることは、極めて稀だと言っていいでしょう。
その為、ほんのり薄く雲が掛かっていても、全く雨の心配がないようであれば、この言葉でその天気を表現することがあります。
しかし、厳密には間違いです。
「ピーカン」を英語にすると?
英語で快晴は、“clear weather”と表現します。
しかし、これでは「快晴」そのものになってしまい、「ピーカン」のようなスラング感がありません。
そこで、よりピーカンに近い表現としては、“crisp weather”の方がいいでしょう。
こちらには「気持ちのよい」という意味も含まれており、ネイティブの人にも充分伝わる言葉です。
「ピーカン」を使った言葉と意味を解釈
「ピーカン」を使って作られた言葉はいくつかありますが、その中で一番よく見るものを紹介します。
本来のピーカンの意味から、何となく察することができると思いますが、決していい意味で使う言葉ではないので注意してください。
- 「ピーカン野郎」【ぴーかんやろう】
「ピーカン野郎」【ぴーかんやろう】
このピーカン野郎とは、「頭の中が(雲一つない様子に由来して)空っぽ」、「(快晴の天気ように)底抜けに明るいだけ」という意味で使う言葉です。
つまり、悪口として使う言葉です。
大雑把な性格で、何ごとも全く深く考えないような人に対して使うことが多いです。
このように呼ばれて嬉しい人は居ないので、使う時には気を付けてください。
「ピーカン」は死語?使うときの注意点とは?
ピーカンは前述のように、1960年代には既に登場していた言葉です。
それも、スラングなので、今になってはすっかり死語化していると考えていいでしょう。
ですが、年配の人と話をする時には、遭えて使ってみるのもいいかも知れません。
懐かしい言葉を思わぬところから聞いて、その後の会話が弾むかも知れません。
ピーカンは、今では若者には通じないことが多い言葉だと考えておきましょう。
しかし、50年以上にも渡って使われている立派なスラングの1つなので、意味や由来を覚えておいて損になることはないでしょう。