「かけがえのない」の意味・類語・対義語【使い方や例文】
人にはどうしても守りたいものが1つや2つはあるのではないでしょうか?
守りたいもの、それはお金であったり、愛する家族や恋人、親友、子供、あるいは自分が作ってきた生活基盤や仕事ということもあるでしょう。
人それぞれの大切な守るべきものがあります。
そのことを「かけがえのない」という言葉で表すことがあります。
「かけがえのない命」や「かけがえのない存在」、「かけがえのない子供」などいったような表現を使いますが、この言葉は、ニュースや新聞だけで見たり聞いたりするだけでなく、私達の日常会話や仕事上でも使うことがあります。
でも、この言葉の意味をじっくりと振り返りながら考える機会はあまりないかもしれませんので、ここでは「かけがえのない」という言葉について、考察していきたいと思います。
目次
- 「かけがえのない」の意味とは?
- 「かけがえのない」の類語
- 「かけがえのない」の言葉の使い方
- 「かけがえのない」を使った例文・短文(解釈)
- 「かけがえのない」の英語
- 「かけがえのない」の漢字
- 「かけがえのない」の対義語
「かけがえのない」の意味とは?
「かけがえのない」という言葉の意味は、「無くなったら他に代えるものがない」、
「この上なく大切な」ということを指しています。
「かげがえのない」という言葉には、元々、「代替することができない」という意味があるのですが、このことが転じて、「もっとも大切な」という意味も含まれるようになってきたのです。
「代替する」ということは、「いざという時のために用意しておく同種のもの」や「いざという時に代わりになるもの」という意味なのですが、「かけかえ」と「ない」が組み合わさることで、「代わるものがない」という意味になってきます。
そのようなことから、「代わるものがない」=「この上なく大切なことやもの」という意味で使われるようになったのです。
「かけがえのない」の類語
「この上なく大切な」という意味がある「かけがえのない」という言葉は、他にどのような言葉で言い換えることができるのでしょうか?
「かけがえのない」の類義語を見ていくことにしましょう。
- 「代替できない」
- 「唯一無二」
「代替できない」
「代替(だいたい)できない」という言葉が「かけがえのない」の類義語の1つにになります。
「代替できない」は、「これでないといけない」や「代わりがない」という意味があります。
「彼の役は代替できない重要な役柄なのだ」という言い方ができますが、「彼の役はかけがえのない役柄だ」ということと同じ言い方になります。
この例文では、「彼の演じる役は、他の人では、代わりができない重要な役柄だ」という意味で理解することができます。
前述の通り「代替」の意味は、「他の物に替えること」で、「代替できない」にすることで「他に代わりがない」という意味になってきますが、「代替できない」は「かけがえのない」とは異なり、基本的には物事に対して使われることが多いのです。
しかし、最近では、仕事でもビジネスで人材をリソース(人的資源)という使い方があることから、「代替」も「人」を指すこともあります。
「唯一無二」
「ゆいいつむに」と読む「唯一無二」も「かけがえのない」の類義語として挙げることができます。
この言葉は、「この世でただ一つしかない」や「他に同類のものがない」という意味になります。
「君は僕にとって唯一無二の存在です」といったような表現で使われますが、「君は僕にとってかけがえのない存在」ということで、「私にとって他の人と比べることができないくらい大切な存在の人です」ということをいっています。
特に「唯一無二」は「かけがえのない」と同じように、人や物に対して使うことができる言葉ですが、「唯一無二」は「この世でたった1つしかない」という意味合いが強いので、「この上なく大切な」という愛情表現で自分の気持ちや思いを相手に伝える場合には、「かけがえのない」を使う方がいいかもしれません。
「かけがえのない」の言葉の使い方
「かけがえのない」という言葉を使う時は、自分にとって失いたくない人だということを伝えたい時に使うケースがよくあります。
「かけがえのない」を使った例文・短文(解釈)
では、「かけがえのない」を使っている例文を見て、どのようなシチュエーションで使えるかを理解しくことにしましょう。
- 「かけがえのない」の例文1
- 「かけがえのない」の例文2
- 「かけがえのない」の例文3
「かけがえのない」の例文1
「私にとって子供達は、かけがえのない存在です」
自分の子供は、この上なく大切な存在であることは、親であるなら当然のことでしょう。
何よりも大切で愛すべき存在です。
「かけがえのない」の例文2
「彼と過ごした時間は、私にとってかけがえのない時間だったのです」
愛する彼と過ごした時間が今まで過ごしてきた時間の中でも、決して置き換えるものがないくらいに大切な時間だったということになります。
何となくほろ苦さを感じさせるセリフですが、この思いや記憶は、決して手放すことや、忘れることができない貴重な時間だったはずです。
「かけがえのない」の例文3
「地球にとって水は、何よりもかけがえのない資源です」
水という資源は、他の資源では代えることができないほど大切な資源という意味がある例文ですが、このように人だけでなく、「かけがえのない資源」ということで、物質も「他に代わるものがないほど大切な資源」という意味で使うことができます。
エネルギー問題で色々な場面で議論されている時代なので、資源も「かけがえのない」貴重な存在として認識を新たにすべきなのでしょう。
「かけがえのない」の英語
「かけがえのない」の英語表現では、“irreplaceable”=「かけがえのない、代わりがない」や、“everything”=「全て」、“special”=「特別な」という言葉で当てはめることができます。
「かけがえのない財産」と言うなら、“Irreplaceable asset”といったような表現になるでしょう。
「かけがえのない」の漢字
「かけがえのない」を漢字で書くと、「掛け替えのない」となります。
この漢字を見ると、「他のもので代替することができない」、「大切で失いたくない物や人」を表していることが、よく理解できるのではないてしょうか?
「かけがえのない」を使った言葉と意味を解釈
では、「かけがえのない」を使っている言葉の意味も考察してみることにします。
- 「かけがえのない財産」
- 「かけがえのない存在」
- 「かけがえのない時間」
「かけがえのない財産」
「かけがえのない財産」とは、「なにものにも代えることができない財産」ということになりますが、必ずしも「財産」=「お金」ということだけではありません。
「財産」は、愛する家族であったり、自分が培ってきた経験やノウハウというケースもあります。
ビジネスでも、長年築いてきた人脈やノウハウ・技術も「財産」と例えることがありますので、「かけがえのない財産」は、幅広い意味合いがあります。
「かけがえのない存在」
「かけがえのない存在」は、「この上なく大切な存在」という意味で使われます。
例文でもあったように「かけがえのない子供」も「大切な存在」ですし、「かけがえのない恋人」も同じです。
人によって、何がもっとも大切なのかで、対象が異なってきます。
「かけがえのない時間」
「この上なく大切な時間」、「今まで過ごしてきた時間の中で代わるものがないほどの時間」という意味でも、「かけがえのない」が使われます。
ここで言っている「時間」とは、「代えがたい思い出や記憶」という理解もできます。
「かけがえのない」の対義語
「かけがえのない」の対義語を調べてみると、次のような言葉が出てきます。
- 「どうでもいい」
- 「価値がない」
「どうでもいい」
「どうでもいい」とは、「価値がない」、や「どっち決まっても良い」、「あまり興味が無い」といった意味がありますが、何処か投げやり的な印象を覚えてしまいますね。
「価値がない」
これはストレートに「価値を持っていない」ということになりますが、対象となるのは、物質だけでなく、人を指すこともあります。
「かけがえのない」には、「無くなったら他に代えるものがない」、「この上なく大切な」という意味がありました。
人は誰でも失いたくない人やもの、事柄が必ずあるはずです。
そのような「かけがえのない」ものがあるからこそ、自分の人生が意義深いものとなるのだと思います。
このようなことから、毎日を「かけがえのないもの」を守るために大切にしてもらいと思います。