「席巻」の意味・読み方・類語【使い方や例文】
「席巻」の意味や類語を紹介します。
さらに「席巻」の使い方や、「席巻」を使った例文を紹介して行きます。
目次
- 「席巻」の意味とは?
- 「席巻」の類語や言い換え・似た言葉
- 「席巻」の言葉の使い方
- 「席巻」を使った例文
- 「席巻」の語源や由来
- 「席巻」を使った言葉と意味を解釈
「席巻」の意味とは?
みなさんは、「席巻」という言葉を知っているでしょうか。
社会に出て企業に勤めている方は、「席巻」という言葉を身近に感じているかもしれません。
また、歴史小説を読むのが好きな人や、歴史シミレーションゲームで遊ぶのが好きな人も、「席巻」という言葉になじみがあるかもしれません。
一方で学生のみなさんや、歴史に興味がない人たちは、「席巻」という言葉に触れた経験がないかもしれません。
そこで、仕事をしている人や、歴史好きの人にはお馴染みの言葉「席巻」の読み方と意味を紹介します。
- 「席巻」の読み方
- 「席巻」の意味
「席巻」の読み方
「席巻」は「せっけん」と読みます。
「せきまき」または「せきかん」などと読まないように気を付けましょう。
これを機会に「席巻」は「せっけん」と読む事を覚えておきましょう。
「席巻」の意味
「席巻」という言葉には、どのような意味があるでしょうか。
「席巻」はそもそも、軍事用語だと言うと、驚く人もいるかもしれません。
「席巻」には、「むしろを巻くように、片っ端から領土を攻め取る事」という意味があります。
紙の地図をイメージしていただき、端からくるくる巻き、巻いた部分を自分の領土にするようなイメージが「席巻」にはあります。
敵の領土の攻め入った時に、端から端まで自分の領土にしてしまうような状態を、「席巻」すると言います。
戦国シミレーションゲームをしている人は、「席巻」のイメージをしやすいと思います。
またオセロで遊んだ経験がある人は、盤面が黒一色、あるいは白一色になっている様子を想像すると、「席巻」のイメージが湧くでしょう。
「席巻」の類語や言い換え・似た言葉
次に「席巻」の類語や言い換えられる似た意味の言葉を紹介します。
「席巻」と同じような意味を持つ言葉には、いったいどのような言葉があるでしょうか。
- 「今を時めく」【いまをときめく】
- 「脚光を浴びる」【きゃっこうをあびる】
「今を時めく」【いまをときめく】
「今を時めく」は「世間で盛んにもてはやされている」という意味があります。
「席巻」と似た意味の言葉で、言い換えも可能な言葉です。
「今を時めくアイドル」「今を時めくバンド」など、人気者の代名詞として使われる言葉です。
「脚光を浴びる」【きゃっこうをあびる】
「脚光を浴びる」という言葉も、「席巻」に似た意味の言葉です。
「脚光を浴びる」には「世間の注目を集める」という意味があります。
例えばフィギアスケートの世界大会で活躍した選手は、「フィギアスケートの○○さんが、脚光を浴びています」などと言われます。
「席巻」の言葉の使い方
「席巻」という言葉を、どのように使えばいいでしょうか。
「席巻」には、「むしろを巻くように、片っ端から領土を攻め取る事」という意味があります。
そこから意味が増えて、「すごいスピードで、勢力を広げる」という意味も出ています。
例えば子供の世界で大ヒット商品が誕生すると、それ以外の商品がまったく売れていないくらい、その商品一色に業界全体が染まってしまう事があります。
このような状態を「席巻」と呼びます。
「○○というオモチャが、オモチャ屋さんの陳列棚を『席巻』し、他の商品をみつけられないほどだ」などという文章になります。
現在は、歴史好きやゲーム好き以外の人は、「すごいスピード、すごい勢いで、勢力を広げる」という意味で「席巻」という言葉を使う事がほとんどです。
ある業界やコミュニティを独占するほどの人気を博す何かが登場した時に、「席巻」という言葉を使ってみましょう。
「席巻」を使った例文
「席巻」という言葉を使った例文を紹介して行きます。
様々な場面における、「席巻」を使った例文を見て、「席巻」の具体的な使い方を知りましょう。
- 例文1
- 例文2
- 例文3
例文1
ビジネスシーンにおける、「席巻」を使った例文を紹介します。
「ライバル企業の商品が、市場を『席巻』しています。このまま放置しておけば、私達の会社の存続も怪しくなってしまいそうです」、「市場シェアを『席巻』するようなサービスを考案するのが私の夢です。いつかきっとその夢を現実にしたいと思います」という感じです。
怪物的な商品やサービスが市場を「席巻」する時、ライバル企業は、巻き返しのための準備を始める事になります。
例文2
戦いの場面における「席巻」を使った例文を紹介します。
「A軍は破竹の勢いでB軍を攻めたてた。あっという間にA軍は領土を『席巻』してしまった」、「一騎当千の武将が進軍すると、敵兵が逃げ出すため、次々と敵対する勢力が消えて行った。結果的に武将が世界を『席巻』した」などです。
「席巻」は本来、軍事用語ですから、戦いの場面にぴったりです。
例文3
日常的な場面における、「席巻」を使った例文を紹介します。
「私が応援しているアイドルが、アイドル業界を『席巻』した。嬉しい反面、自分の手を離れてしまったようで寂しくもある」、「お菓子業界を『席巻』しているチョコレートを買ってみた。勢いよく売れているだけあって、本当においしい」などです。
業界を「席巻」するようなアイドルやタレントを応援するのは楽しいですが、売れすぎてしまうと、みんなのものになってしまうという、寂しさが付きまとうかもしれません。
「席巻」の語源や由来
「席巻」にはどのような由来があるでしょうか。
はるか昔の中国には前漢と言う国があり、その当時の歴史書に「戦国策」という本がありました。
この本には、「むしろを巻くように領土を攻め取る事」という文章が記載されており、そこから現在も使われる「席巻」という言葉が生まれています。
ちなみに「むしろ」は、わらやイグサを編んで作る敷物の事で、現在でも普通に使われている道具です。
千年以上前から「席巻」という言葉がある事は、感慨深いかもしれません。
「席巻」を使った言葉と意味を解釈
「席巻」という言葉には、定型句的な言い回しがあります。
登場する機会が多い言葉ですので、覚えておくと便利でしょう。
- 「市場を席巻」【いちばをせっけん】
- 「時代を席巻」【じだいをせっけん】
「市場を席巻」【いちばをせっけん】
「市場を席巻」という言葉は、経済のニュースなどで、何度も登場する言葉です。
例えば、ダイエット業界で革新的なサービスが始まると、ボディメイクに興味がある人は、我先にと飛び付きます。
結果的に、短期間で業界の半分以上のシェアを奪うようなサービスになる事があります。
このような現象を「ダイエット業界を席巻する」という文章にする事ができます。
他にも、「ペット業界を席巻」「アイドル業界を席巻」などという言葉が、定期的に登場します。
「時代を席巻」【じだいをせっけん】
「時代を席巻」というフレーズも、頻繁に登場する言葉です。
特に過去の出来事を振り返るような番組を見ると、「時代を席巻」という言い回しが登場しやすいでしょう。
例えばCD売上のランキングでトップ10以内に三曲以上の楽曲を提供する、ミュージシャンが登場したという、振り返りの映像を紹介する番組があるとします。
このような時は「ミュージシャンの○○は、次代を席巻しました」などというナレーションが入ります。
もっと具体的に「80年代を席巻」「90年代を席巻」というように、一時代を「席巻」した事を伝える記事などもあります。
「席巻」の意味や使い方を見てきました。
勢いがある人気者、あるいは空前のヒット商品などが、業界やシェアを「席巻」します。
定期的に「席巻」と呼べるようなヒット商品が登場すると、やはり自分もほしくなるのが不思議です。
このようにして、さらに業界やシェアを「席巻」する事になるのかもしれません。