「情緒的」の意味・読み方・類語【使い方や例文】
「情緒的」とは、「人に味わいのある感情・感慨を抱かせること」や「感情の働き・趣きを前提にしていること」です。
「情緒的」の「意味・読み方・類語・言い換え・使い方・例文と解釈・英語・情緒的を使った言葉・情緒的と論理的の違い」などについて、詳しく説明していきます。
目次
- 「情緒的」の意味とは?
- 「情緒的」の類語や言い換え・似た言葉
- 「情緒的」の言葉の使い方
- 「情緒的」を使った例文や短文(解釈)
- 「情緒的」の英語
- 「情緒的」を使った言葉と意味を解釈
- 「情緒的」と「論理的」の違い
「情緒的」の意味とは?
「情緒的」の意味は、「人に味わいのある感情・感慨を抱かせること」や「感情の働き・趣きを前提にしていること」になります。
「情緒的」というのは、「心・心情に響くような趣きや性質があること」を意味しているのです。
「心・心情・感情」が揺り動かされるような要素や影響、雰囲気がある時に、「情緒的」という言葉が用いられます。
「情緒的」という言葉の意味は、「感情の働きや趣きを中心(前提)にした」ということでもあり、「情緒的な考え方・情緒的な人間関係」という時には「論理・利害(経済)・理屈」は軽視されることになります。
「情緒的」とは心に響くような何かの要素があることであり、「情緒的な人」とは色々な物事に感情的な趣きや味わいを感じやすい人のことなのです。
- 「情緒的」の読み方
「情緒的」の読み方
「情緒的」の読み方は、「じょうちょてき」になります。
「情緒的」の読み方として「じょうしょてき」もありますが、一般的には「じょうちょてき」と読まれます。
「情緒的」の類語や言い換え・似た言葉
「情緒的」の類語や言い換え・似た言葉には、どのようなものがあるのでしょうか?「情緒的」の類語・言い換え・似た言葉について、分かりやすく解説していきます。
- 「感情的」【かんじょうてき】
- 「ロマンチック」【ろまんちっく】
- 「センチメンタル」【せんちめんたる】
「感情的」【かんじょうてき】
「情緒的」の類語・言い換えとして、「感情的・情動的」があります。
「感情的」という言葉の意味は、「理性よりも感情を中心にすること」や「感情・感覚に関連したこと」になります。
「情動的」という言葉の意味も、「激しい感情の働きを中心にすること」や「感情よりも程度の強い情動に関連したこと」になります。
「情緒的」には「感情の働き・趣きを前提にしていること」の意味があるため、「情緒的」の類語として「感情的・情動的」が上げられます。
「ロマンチック」【ろまんちっく】
「情緒的」の類語・似た言葉として、「ロマンチック・情趣的」があります。
「ロマンチック(romantic)」の意味は、「厳しい現実を離れて、情緒的で甘美な雰囲気があること」や「空想的で甘美な陶酔を好むこと」になります。
「情趣的(じょうしゅてき)」の意味は、「感情的な味わい・趣きがあること」になります。
「情緒的」という言葉には、「人に味わいのある感情・感慨を抱かせること」という意味があります。
そのことから、「情緒的」に似た言葉として「ロマンチック・情趣的」を指摘することができるのです。
「センチメンタル」【せんちめんたる】
「情緒的」の類語・言い換えとして、「センチメンタル・感傷的」があります。
「センチメンタル(sentimental)」という言葉の意味は、「物事に感じやすくて涙もろいこと・感傷的で敏感に反応すること」になります。
「情緒的」には「色々な物事を感情的に感じ取る心の働きがあるさま」という意味があるので、「情緒的」の類語として「センチメンタル・感傷的」を上げることができるのです。
「情緒的」の言葉の使い方
「情緒的」の言葉の使い方は、「論理・知識・理屈・利害を重視しない雰囲気や感じ方」がある時に使うというものです。
「情緒的」という言葉は、「ロジカル(論理的)な理屈・思考」ではなく「エモーティブな感情・感覚(感性)」を中心にして、色々な物事に味わいや魅力を感じる時に使用することができます。
例えば、「情緒的な価値観」という時には、物事や他者に何らかの味わい・魅力を感情的に感じることを重視する価値観、理屈や知識はほとんど重視しない価値観ということになります。
感情・情動を揺さぶるような実際の人間関係や人生経験についても、「情緒的な経験・情緒的な生き方」といった文章で「情緒的」という言葉を使用することができるのです。
「情緒的」を使った例文や短文(解釈)
「情緒的」を使った例文・短文を紹介して、その意味を分かりやすく解釈していきます。
- 「情緒的」の例文1
- 「情緒的」の例文2
- 「情緒的」の例文3
「情緒的」の例文1
彼女の情緒的な語り口や雰囲気に飲まれて、理屈で反論することができなかった。
この例文における「情緒的」は、「自分の主観的な感情・情動・感じ方を中心にした」という意味になっています。
彼女の感情中心の語り方に引き込まれてしまったことで、自分の得意な理屈を振るうことができなかったのです。
「情緒的」の例文2
好き嫌いの絡む情緒的な人間関係のトラブルによって、職場の雰囲気が険悪になっている。
この例文における「情緒的」は、「ウェットな感情が関係した」や「人の感情による好き嫌いが影響した」という意味になっています。
好き嫌いや激しい感情がぶつかり合う人間関係のトラブルで、職場がギスギスした雰囲気になることは多いのです。
「情緒的」の例文3
人の心を感慨・感動で揺さぶる情緒的な芸術作品を目の前にして、私は思わず涙を流した。
この例文における「情緒的」は、「人の心・心情を揺り動かす」や「人に感情的な味わいを引き起こす」といった意味になっています。
「情緒的な芸術作品」の衝撃で、私は半ば反射的に感動して落涙したのです。
「情緒的」の英語
「情緒的」の英語は、感情・情動を意味する名詞“emotion”の形容詞“emotional”や形容動詞“emotionally”になります。
「情緒的」の英語として、他にも“affective”、“affectional”などがあります。
“I consider affective bond is necessary. ”(私は情緒的な絆が必要だと考えます。)
“She had been an emotional problem. ”(彼女は情緒的な問題を抱えていた。)
“I leveraged an emotional connection in business. ”(私はビジネスで情緒的な関わりを利用した。)
「情緒的」を使った言葉と意味を解釈
「情緒的」を使った言葉とその意味を分かりやすく解釈していきます。
- 「情緒的な文章」
- 「情緒的価値」
- 「情緒的独立」
- 「情緒的健康」
「情緒的な文章」
「情緒的な文章」という言葉の意味は、論理的な筋道の通った文章ではなく、自分の感情・情緒・感じ方を中心にして書かれた文章という意味になります。
「情緒的な文章」は客観的視点に立った論理的な文章ではなくて、主観的な感情・感じ方をベースにした人の心に訴えかけようとする文章なのです。
「情緒的価値」
「情緒的価値」という言葉の意味は、「人の心・感情に対してポジティブな影響を与える価値」や「自分自身の感情・気持ちで感じることのできる価値」のことです。
「情緒的価値」は、「経済的価値」とは違って金額のような数字で比較することはできず、「その人がどのように感じているか・どんな感情を感じているか」によって価値が規定されます。
「情緒的独立」
「情緒的独立」という言葉の意味は、「他者に感情的に依存しなくても自分一人でやっていけること」や「精神的に自立していて他者に情緒的に甘えなくても大丈夫であること」です。
「情緒的独立」は「精神的自立」に近いニュアンスがありますが、情緒的に独立しているため、他者の反応によって心が乱れないことを示しています。
「情緒的健康」
「情緒的健康」という言葉の意味は、平たく言えば「メンタルヘルス(心の健康)」のことです。
「身体的健康」と「情緒的健康」を両立することで、人は本当の健康を手に入れることができますが、「情緒的健康」を維持増進していくためには「心が満たされる良好な人間関係」が必要になります。
「情緒的」と「論理的」の違い
「情緒的」と「論理的」の違いは、「情緒的」が人の人間らしい「感情・情緒・感性」を前提にしていることに対して、「論理的」の方は人の心・感情(感じ方)に左右されない「筋道の通った思考」「確実な知識に基づく定理・定義」を前提にしているということです。
「情緒的」とは「感情中心であること」であり、「論理的」とは「理屈中心(筋道重視)であること」なのです。
「情緒的な考え方」というのは、人それぞれの感情や感性を前提にした考え方なので、ある問題に対して「一つだけの正しい答え」があるわけではありません。
それに対して、「論理的な考え方」というのは、誰が考えても同じ一つの答えに行き着くことが多い「筋道の通った思考・正しいとされる知識や理屈」が前提になっているのです。
「情緒的」という言葉について徹底的に解説しましたが、情緒的には「人に味わいのある感情・感慨を抱かせること」や「感情の働き・趣きを前提にしていること」などの意味があります。
情緒的の類語・言い換え・似た言葉としては「感情的・情動的」「ロマンチック・情趣的」「センチメンタル・感傷的」などがあります。
「情緒的」という言葉について詳しく調べたい時は、この記事を参考にしてみて下さい。