「利害関係」の意味・読み方・類語【使い方や例文】
「利害関係」の意味や類語を紹介します。
さらに「利害関係」の使い方や、「利害関係」を使った例文を紹介して行きます。
目次
- 「利害関係」の意味とは?
- 「利害関係」の類語や言い換え・似た言葉
- 「利害関係」の言葉の使い方
- 「利害関係」を使った例文
- 「利害関係」の代表例
「利害関係」の意味とは?
「利害関係」という言葉を知っているでしょうか。
社会人として活動されている方は、ほとんどの場合、知っているのではないかと思います。
それくらい一般的に使われる事が多い言葉です。
会社やすべての仕事は「利害関係」がからんでくるため、いつの間にかこの言葉に親しんでいる人が多いでしょう。
一方で、学生時代の友人関係には「利害関係」がからんでいないケースが多いでしょう。
そのため「利害関係」を知らずに生きている人もいるでしょう。
そんな大人になったらすぐに知る事ができる「利害関係」の読み方と意味を、あらためて紹介して行きます。
- 「利害関係」の読み方
- 「利害関係」の意味
「利害関係」の読み方
「利害関係」は「りがいかんけい」と読みます。
「利害」は「りがい」、「関係」は「かんけい」と読みます。
特に難しい漢字は使われていませんので、読み間違う事が少ない言葉かもしれません。
「利害関係」の意味
「利害関係」という言葉には、どのような意味があるでしょうか。
まず「利害」には、利益と損害という意味があります。
「利益」は、もうけと言い換える事ができ、例えば商売をしている人なら、売り上げから必要経費を引いて残った金額の事を意味します。
「損害」は、取引で損をする事を言います。
そのため、「利害関係」には、このような利害がお互いに影響し合う関係という意味があります。
例えば、仕事上の取引相手は、利益と損害がおたがいに影響し合う関係と言えます。
結婚相手も、パートナーの収入、支出により、自分の家計に影響を受けるため、「利害関係」があると言えるでしょう。
このように、「利害関係」には、利益と損害が影響し合う関係という事ができます。
「利害関係」の類語や言い換え・似た言葉
次に「利害関係」の類語や、言い換えられるような似た意味の言葉を紹介します。
どの言葉と「利害関係」を言い換えられるのかを知ると、ボキャブラリーが増えて、会話が楽しくなるかもしれません。
- 「損得」【そんとく】
- 「一利一害」【いちりいちがい】
「損得」【そんとく】
「利害関係」の「利害」に似た言葉といえば、「損得」でしょう。
「損得」には、損失と利益という意味があります。
「損得抜きの関係」などという言葉があるように、「損得関係」というものがあります。
例えば、飲食店のママと、常連のお客さんは、一見仲が良い友達同士に見えますが、損得関係にあります。
たまにその関係が昇華して、「損得抜き」で遊びに行ったり、付き合ったりする事もあります。
あなたにも、「彼と一緒だと、美味しいご飯が無料で食べられる」という得があるから付き合っている人がいるかもしれません。
また彼女と仲が良いと、ライブ会場の良い席をもらえるという得があるから付き合っている人もいるかもしれません。
「一利一害」【いちりいちがい】
「一利一害」という言葉があります。
「利益と損害が相半ばする事」という意味があります。
簡単に言えば、利益と同時に損害もあり、その収支が遭っているような関係です。
「利害関係」と似た意味の言葉ですので、言い換える事ができる場面があるかもしれません。
「利害関係」の言葉の使い方
「利害関係」という言葉を、どのような場面で、どのように使えばいいでしょうか。
「利害関係」には、利益と損害が影響し合う関係という意味があります。
そこで、利益と損害が影響し合う関係にある人を見た時に、「利害関係」という言葉を使ってみましょう。
まず仕事がらみの人は、すべて「利害関係」があると考えていいでしょう。
同じ会社にいる社員、取引先の社員など、仕事を通じて出会う人はすべて、「利害関係」があります。
また家族や結婚相手、恋人にも「利害関係」があります。
誰かの家計が増えたり減ったりする事が、他の家族やパートナーの家計にも影響する事があるからです。
例えば、両親の経済力は、まともに子供の経済力に影響を与えます。
このように、仕事関係者や、家族や結婚相手と自分の関係などを、「利害関係」という言葉を使って表現してみましょう。
「利害関係」を使った例文
「利害関係」を使った例文を紹介して行きます。
様々な場面における、「利害関係」を使った例文を見て、この言葉の使い方を知りましょう。
- 例文1
- 例文2
例文1
ビジネスシーンにおける、「利害関係」を使った例文を紹介して行きます。
「わが社と、取引先のA社は、密接な『利害関係』にある。
A社の業績が悪化すると、我が社の業績にも悪影響が出るだろう」、「いくら仲がいいといっても、仕事仲間とは『利害関係』があるから、本当の友達にはなれない」などです。
とても気の合う友達になれても、仕事関係者である間は、親友の様にはなれないのが基本です。
実際に、取引が亡くなった途端に二度と会わなくなるような、「利害関係」のある友達は少なくないでしょう。
例文2
日常的な場面における、「利害関係」を使った例文を紹介して行きます。
「私たち兄弟は、一緒に親父の定食屋を継いで仕事をしているため、公私共に『利害関係』が全開という間柄だ。
そのため何度もケンカをしたが、結局、今でも仲良く仕事を続けている」、「彼女は、私の『自由な生き方が好き』と言ってくれた。
しかし、結婚したとたんに、『定職につかないとだめだよ』と言い始めた。
『利害関係』が生まれた途端に人が変わってしまった」などです。
「利害関係」が無い時は、相手の行動に何を言う必要もなかった人が、「利害関係」が生まれた途端に別人のように口出しする事があります。
これもまた人生模様と言えるでしょう。
「利害関係」の代表例
「利害関係」は利益と損害が絡む関係です。
実際に「利害関係」にある人達の関係とは、どのようなものがあるでしょうか。
- 「仕事仲間」
- 「友人」
- 「結婚相手」
「仕事仲間」
「利害関係」がある人と言えば、「仕事仲間」でしょう。
同じ職場の誰かが仕事で大きな成果を出せば、会社は業績を伸ばし、給料やボーナスがアップするかもしれません。
また同期の社員が活躍し過ぎてしまうと、出世争いから落ちこぼれてしまい、退職を余儀なくされる事もあります。
取引先の相手は、さらに「利害関係」の塊のような存在になります。
「友人」
「友人」は比較的、「利害関係」が少ないと言えます。
特に大学生まだの友人は、ほとんど「利害関係」がない、純粋に一緒にいて楽しいから集まっている友達と言えるでしょう。
社会人になった後の友人関係は、仕事と家族とのバランスを取りながら、いかにたがいに迷惑を掛けずに遊べるかが大切になります。
誰かがワガママな行動をしたら、他の友達に迷惑が掛かりますし、友人同士の経済格差が開くと、友達でいられなくなる事があります。
「結婚相手」
結婚相手は、完全に「利害関係」のあるふたりです。
パートナーの収入が、家計を良くも悪くもするからです。
またパートナーの家族も、経済的な問題を良くしたり悪くしたり、また夫婦生活を楽しくしたり、辛くしたりします。
こうして考えると、結婚はビジネス上の大きな契約のひとつではないかと思えるほどです。
「利害関係」の意味や使い方を見てきました。
「利害関係」があると、本当の友達になれないという面もあります。
しかし、大きな意味ではすべての人に利害関係があるとも言えますので、「利害関係」は黒か白かではなく、グラデーションの濃さの差と言えそうです。
今、「利害関係」のある友達ばかりに囲まれているという人は、いつか「利害関係」を超えるような素敵な関係になれると素敵です。