「頭の片隅」の意味とは?類語、対義語や使い方、例文を紹介!
「頭の片隅」という言葉の意味をご存知でしょうか。
新聞や雑誌などで目にすることも多いこちらの言葉ですが、いったいどういう意味の言葉なのでしょうか。
また、使い方や類語、対義語はご存知でしょうか。
頭の片隅という言葉について学びましょう。
目次
- 「頭の片隅」の意味とは?
- 「頭の片隅」の類語
- 「頭の片隅」の言葉の使い方
- 「頭の片隅」を使った例文・短文・解釈
- 「頭の片隅」の英語
- 「頭の片隅」の対義語
「頭の片隅」の意味とは?
- 「頭の片隅」の意味
- 「頭の片隅」の読み方
「頭の片隅」の意味
頭の片隅という言葉の意味を辞書で引いてみると、辞書にこの言葉は乗っていません。
なので、この言葉は慣用句というわけではなく、二語からなる言葉であることがわかります。
頭という言葉と片隅という言葉をそれぞれ辞書で引いてみましょう。
頭という言葉の意味を辞書で引いてみると、辞書には以下のように書かれています。
- 動物の体の上端または前端の部分で、脳や目・耳・鼻などの重要な感覚器官のある部分。
- 脳の働き。思考力。考え。
次に片隅という言葉を辞書で引いてみると、以下のように書かれています。
- 中心から離れた所。すみっこ。
- 目立たない所。
これらから頭の片隅という言葉の意味を考えると、以下のようになります。
心の端っこ、目立たない部分。
「頭の片隅に置いておく」という言い方がよくされますが、これは「心の端っこに記憶しておく」という意味になりますね。
あまり重要でないことや緊急性の低いことを何とはなしに覚えておく、といったニュアンスです。
よって、重要な事柄についてこの言葉を用いることは止めておきましょう。
「頭の片隅」の読み方
読み方を確認しましょう。
これは「あたまのかたすみ」と読みます。
特に難しいことはありませんね。
「頭の片隅」の類語
頭の片隅という言葉の類語を学びましょう。
この言葉は「頭の片隅に入れておく」や「頭の片隅に置いておく」などの使われ方をするので、そのような意味の言葉をご紹介します。
ところで「隅」という字ですが、「角」とよく似た意味を持ちます。
この二つの字が表す意味の正確な違いをご存知でしょうか。
角という字も、隅という字も、ものが尖って突き出た部分のことを表します。
その部分を外側から見たときに「角」、内側から見たときに「隅」という言葉を用います。
部屋の端っこなどは内側から見ているので、隅という言葉を使うのが正しいということになります。
細かいことですが、正確に言葉を使い分けられるようにしておきたいですね。
- 心に留める
- 心掛ける
- 心に刻む、胸に刻む
心に留める
心に留めるという言葉は頭の片隅に入れておくという言葉の類語といえるでしょう。
「こころにとめる」または「こころにとどめる」と読みます。
いつも意識し、忘れないでおくという意味の言葉です。
頭の片隅に入れておくという言葉とは少しニュアンスが異なりますが、意味はよく似ています。
ところで「とめる」と読める漢字には止める、停める、留めると似たような言葉が3つありますが、これらの違いをご存知でしょうか。
止めるとは、今動いているものを動かないようにする、継続しているものを途絶えさせる、という意味を持ちます。
留めるとは、今は動いていないものを固定して離れないようにする、という意味を持ちます。
停めるとは、乗り物を一つの場所に固定する、という意味を持ちます。
乗り物限定の言葉で、これは分かりやすいですね。
心に留めるという言葉では「留める」という言葉が使われています。
頭の中に固定して動かないようにする、という意味なのですね。
心掛ける
心掛けるという言葉は頭の片隅に入れておくという言葉の類語と言えます。
いつも心に留めて忘れないようにし、いつもそれを目指して努力するという意味の言葉です。
努力をする、というニュアンスが含まれるところが異なる点です。
心に刻む、胸に刻む
この二つの言葉は頭の片隅に入れておくという言葉の類語と言えます。
どちらも、感動したことなどを記憶にしっかり留めるという意味の言葉です。
感動したことを、という部分が異なる部分ですね。
刻むという言葉ですが、これを「細かく切る」という意味だと思っている方がいるかもしれません。
この言葉には細かく切るという意味以外にも、物の形を彫り付ける、彫刻する、という意味があります。
その他にも筋状に切れ目を入れる、細かく区切るようにして継続していく、心の中にしっかり留める、刺青をする、などの意味があります。
「頭の片隅」の言葉の使い方
頭の片隅という言葉の使い方を学びましょう。
この言葉は物事を心の中の端っこ、目立たない部分に留めておくという意味なので、大して重要ではない物事に限定して使うべき言葉です。
相手がとても大切な話をしているのに、それを頭の片隅に入れておくなどと言ってしまうのはよくないでしょう。
この言葉が持つ意味をしっかり理解して、適切な場面で使えるようにしておきましょう。
「頭の片隅」を使った例文・短文・解釈
頭の片隅という言葉を使った例文を確認しましょう。
- 「頭の片隅」の例文1
- 「頭の片隅」の例文2
- 「頭の片隅」の例文3
「頭の片隅」の例文1
「このことを頭の片隅に置いて試験本番に臨んでください、と数学教師は稀に使える解法を紹介した」
必ずしも覚えておく必要はないけれど、覚えておくと有利になることについて頭の片隅に置くように勧められている例文です。
このように、絶対確実に覚える必要はない事柄について使いやすい言葉です。
「頭の片隅」の例文2
「頭の片隅に入れていた教養が、商談の場で思わぬ功を奏した」
何気なく覚えていた、すぐには役に立たない教養が思わぬ場面で役に立ったという例文です。
覚えていて損をする知識はないのかもしれません。
「頭の片隅」の例文3
「ふと香ってきた香水の香りが、頭の片隅に残っていた古い人の記憶を甦らせた」
記憶のどこかに薄っすらと残っていた記憶が、ふとしたきっかけで蘇ってきた様子を表した例文です。
意図して記憶した事柄でなくとも、頭の片隅という言葉を用いることが可能だとわかる例文です。
「頭の片隅」の英語
頭の片隅という言葉を英語で表現するにはどうすればよいのでしょうか。
今回は頭の片隅に入れておくという表現を英語で表すことについて考えてみます。
頭の片隅に入れておくと英語で言いたい場合は、“keep in mind”を使うとよいでしょう。
目的語によって以下の3つの形があります。
- “keep 〜 in mind”
- “keep in mind 〜”
- “keep in mind that 〜”
目的語が代名詞の場合は一番上の形を使うことになるでしょう。
この表現以外にも“remember”、“memorize”、“learn”など「覚えておく」という意味の英単語はありますが、今回は“keep in mind”という表現がぴったりですね。
「頭の片隅」の対義語
頭の片隅という言葉の対義語を学びましょう。
この言葉は心の端っこを表す言葉ですから、心の中心や本当の考えに関連した言葉を見ていきましょう。
- 本心
- 眉毛を読まれる
- 腸が見え透く
本心
「ほんしん」と読みます。
古い読み方では「ほんじん」です。
これは本当の心、真実の気持ちを表す言葉です。
また、本来あるべき正しい心、良心という意味もあります。
さらに、生まれ持った本来の性質も本心という言葉で表すことができます。
眉毛を読まれる
「まゆげをよまれる」と読む言葉です。
相手に本心を知られる、という意味を持ちます。
また、本心を見抜かれてばかにされる、という意味も含意します。
腸が見え透く
「ちょうがみえすく」と読む言葉です。
心の中がよく見えて、言動とは裏腹の本心がよくわかるという意味です。
内臓が透けて見えるとはなんともグロテスクな感じのする言葉ですね。
頭の片隅という言葉についてまとめました。
意味や用法、類語や対義語を学べたかと思います。
正確な意味を理解して、適切な場面で使えるようにしましょう。