「止むを得ない」の意味・読み方・類語【使い方や例文】
「止むを得ない」の意味や類語を紹介します。
さらに「止むを得ない」の使い方や、「止むを得ない」を使った例文を紹介して行きます。
目次
- 「止むを得ない」の意味とは?
- 「止むを得ない」の類語や言い換え・似た言葉
- 「止むを得ない」の言葉の使い方
- 「止むを得ない」を使った例文
- 「止むを得ない理由」とは
「止むを得ない」の意味とは?
「止むを得ない」という言葉を知っているでしょうか。
社会人として活躍されている人の場合、ほとんどの方が「止むを得ない」という言葉の意味を知っているのではないでしょうか。
まさに今日、「止むを得ない」という言葉を使った人もいるかもしれません。
一方で、学生のみなさんや若い皆さんの中には、「止むを得ない」という言葉を使った事がなく、意味も知らないという人もいるでしょう。
しかし、社会に出れば確実に使う言葉ですので、早い段階で知っておきたい言葉でもあります。
そこで、誰でも知っておきたい言葉、「止むを得ない」という言葉の読み方や意味を紹介します。
- 「止むを得ない」の読み方
- 「止むを得ない」の意味
「止むを得ない」の読み方
「止むを得ない」は「やむをえない」と読みます。
「止む」は「やむ」と読み、「得ない」は「えない」と読みます。
「止む」を「とむ」などと言い間違えないように、「止むを得ない」は「やむをえない」読む事を覚えておきましょう。
「止むを得ない」の意味
「止むを得ない」にはどのような意味があるでしょうか。
「止むを得ない」の「止む」には、「止める」という意味があります。
「得ない」には「できない」という意味があります。
そのため「止むを得ない」という言葉の意味は、直訳すると「止める事ができない」という意味になります。
しかしほとんどの場合で、「止める事ができない」ではなく、そこから発展した「どうしようもない」「仕方がない」という意味で使われています。
「運動会を中止にするのも『止むを得ない』」という場合は、運動会を中止にするのも仕方がないという意味になります。
このように「止むを得ない」には、「どうしようもない、仕方ない」という意味があります。
「止むを得ない」の類語や言い換え・似た言葉
「止むを得ない」の類語や、言い換えられるような似た意味の言葉を紹介します。
どのような言葉と「止むを得ない」を言い換える事ができるかを知ると、ボキャブラリーが増えるでしょう。
- 「仕方がない」【しかたがない】
- 「やむない」【やむない】
- 「余儀ない」【よぎない】
「仕方がない」【しかたがない】
「止むを得ない」という言葉を、いちばん簡単で意味が通じやすい言葉に変換すると、「仕方がない」になります。
そもそも「止むを得ない」という言葉には、「仕方がない」という意味が含まれていますので、ほとんどの場面で言い換える事ができます。
「大雨が降ってきたから、中止するのも『仕方がない』」と、「大雨が降ったから中止にするのも『止むを得ない』」という文章は、ほとんど同じ意味になります。
「止むを得ない」という言い回しでは意味が通じない人に対しては、「仕方がない」という言葉を使うようにしましょう。
「やむない」【やむない】
「やむない」という言葉も、「止むを得ない」という言葉に似ています。
「やむない」にも「仕方がない」という意味があります。
「『やむなき』理由で、会議を中断する」という場合、仕方がないので会議を中断するという意味になります。
「やむない」も「止むを得ない」も、ビジネスシーンでは比較的頻繁に使う言葉ですので、これから社会に出る人は、これを機会に「やむない」という言い方を覚えておきましょう。
「余儀ない」【よぎない】
「余儀ない」には、「他に方法がない、仕方がない」という意味があります。
「『余儀ない』事情により、合コンを中止します」という場合、仕方がない事情があるため、合コンを中止にするという意味があります。
「止むを得ない」の言葉の使い方
「止むを得ない」という言葉を、どのような場面でどのように使えばいいでしょうか。
「止むを得ない」には、「どうしようもない、仕方ない」という意味があります。
そこで、「どうしようもない、仕方ない」と感じる場面で、「止むを得ない」という言葉を使ってみましょう。
例えば、旅行先で台風に見舞われて、飛行機が飛ばなかったので「止むを得ず」もう一泊した」という文章を作る事ができます。
また「止むを得ない」という言葉を使って、自分のミスや失態の言い訳をする事もあります。
「やむを得ず、午前の仕事をキャンセルしました」などという感じです。
なぜ「止むを得ない」のか、その理由を説明する必要がありますが、言い訳をする時の「やむを得ない」は、社会人なら頻繁に口に出す言葉です。
「止むを得ない」を使った例文
「止むを得ない」を使った例文を紹介して行きます。
様々な場面における、「止むを得ない」を使った例文を見る事で、「止むを得ない」という言葉の使い方が分かりやすくなるでしょう。
- 例文1
- 例文2
例文1
ビジネスシーンにおける、「止むを得ない」を使った例文を紹介して行きます。
「今日の飲み会ですが、『やむを得ない』理由があり、欠席したいと思います」、「彼が仕事をキャンセルしてきたのも、理由を聞けば『止むを得ない』」、「『止むを得ない』事情があり、プロジェクトチームを解散する」などです。
仕事の場面では、このように「止むを得ない」という言葉を比較的、頻繁に使います。
なぜ「止むを得ない」のかを説明する事もありますが、この言葉だけで事情を察してくれるケースもあります。
例文2
日常的な場面における、「止むを得ない」を使った例文を紹介して行きます。
「コンビニにお目当てのパンが売っていなかった。『やむを得ず』それほど好きではないパンを買った」、「アイドルのコンサートが『止むを得ない』理由で中止になった。残念でたまらない」、「デートをキャンセルされてしまった。彼女が言う『止むを得ない』理由とはなんだろう」などです。
「止むを得ない」と言われただけでは、納得できないケースもあります。
特に楽しみにしていたコンサートが中止になった時、デートがキャンセルされた時は、そのように思うのではないでしょうか。
「止むを得ない理由」とは
大切な用事などに遅れてしまった場合でも「止むを得ない理由」さえあれば、許してもらえる事があります。
そこで、周囲の人が納得する「止むを得ない理由」をいくつか紹介します。
- 「電車が遅延した」
- 「タイヤがパンクした」
- 「病気になった」
- 「異性にフラれた」
「電車が遅延した」
会社の始業時間に遅刻した時、取引先との打ち合わせに遅れた時、「電車が遅延した」と言えば許してもらえます。
「止むを得ない理由」の代表格と言えるでしょう。
「タイヤがパンクした」
自動車で通勤している人、仕事で自動車を使っている人は、「タイヤがパンクした」という理由を言えば、ほとんどの場合、許してもらう事ができるでしょう。
仕事の時間に遅れた場合も、プライベートの用事に遅れた場合でも、間違いなく許してもらえるはずです。
「病気になった」
「病気になった」という「止むを得ない理由」も、他の人が納得しやすい理由です。
健康第一という考えがありますので、「病気なら仕方がない」とみんなが納得してくれるでしょう。
「異性にフラれた」
「異性にフラれた」という「止むを得ない理由」も説得力があります。
特にひどい失恋の経験がある人なら、「それなら会社を休んでも仕方ない」と思ってくれるでしょう。
女性の場合は特に、周囲の理解を得る事ができるでしょう。
「止むを得ない」という言葉の意味や使い方を見てきました。
社会人になると使う機会がとても多くなりますので、ぜひ早い段階で使いこなせるようになりたい言葉です。
遅刻をした時、無断欠席をしてしまった時にも、「止むを得ない理由」があれば、許してもらう事ができるでしょう。