「胸算用」の意味・読み方・類語【使い方や例文】
「胸算用」とは、「心の中で見積もりを立てること・心の中でそろばんを弾くこと」や「実際に物事を行う前に、頭の中で大まかに計算すること」です。
「胸算用」の「意味・類語・言い換え・使い方・例文と解釈・英語・胸算用を使った言葉・胸算用と皮算用の違い」などについて、詳しく説明していきます。
目次
- 「胸算用」の意味とは?
- 「胸算用」の類語や言い換え・似た言葉
- 「胸算用」の言葉の使い方
- 「胸算用」を使った例文や短文(解釈)
- 「胸算用」の英語
- 「胸算用」と「皮算用」の違い
- 「胸算用」を使った言葉と意味を解釈
「胸算用」の意味とは?
「胸算用」の意味は、「心の中で見積もりを立てること・心の中でそろばんを弾いて損得を計算すること」や「実際に事を行う前に、頭の中で大まかに利害・成否を計算すること」になります。
「胸算用」というのは「現実の行動・人間関係+実際のビジネス」が始まる前の段階において、その結果を心中で予測して利益・損失・成功・失敗などを見積もることを意味しています。
「胸算用」という言葉は、「心の中の計算・見積もり」や「頭の中のシミュレーション(予行演習・試行)」を意味しています。
実際の行動や仕事が始まる前から、心の中(頭の中)で計算したり想像したりシミュレーション(予行演習)したりすることを「胸算用」というのです。
- 「胸算用」の読み方
「胸算用」の読み方
「胸算用」の読み方は、「むなざんよう」になります。
「胸算用」の他の読み方として「むなさんよう」や「むねさんよう」もありますが、一般的には「むなざんよう」と読まれています。
「胸算用」の類語や言い換え・似た言葉
「胸算用」の類語や言い換え・似た言葉には、どのようなものがあるのでしょうか?「胸算用」の類語・言い換え・似た言葉について分かりやすく解説していきます。
- 「胸勘定」【むねかんじょう】
- 「目算」【もくさん】
- 「胸積り」【むなづもり】
「胸勘定」【むねかんじょう】
「胸算用」の類語・言い換えとして、「胸勘定(むねかんじょう)・懐勘定(ふところかんじょう)」があります。
「胸勘定」という言葉の意味は、「心の中(頭の中)で計算をすること」になります。
「懐勘定」という言葉は、「自分の所持金・費用(これから必要なお金)などを頭の中で計算すること」を意味しています。
「胸算用」は「これからの物事について、心の中で見積もり・計算をすること」を意味しているので、「胸算用」は「胸勘定・懐勘定」という言葉で言い換えることができるのです。
「目算」【もくさん】
「胸算用」の類語・似た言葉として、「心算(しんさん)・目算(もくさん)」があります。
「心算」という言葉は、心の中で事前に計画したり予測したりしていることを意味しています。
「目算」という言葉は、「目で見て数量の見当をつけたり、大まかな計算をしたりすること」や「将来に対する予測に基づく計画」を意味しています。
「胸算用」という言葉は、「心の中で計算・見積もりをすること」を意味しているので、「胸算用」の類語として「心算・目算」を上げることができます。
「胸積り」【むなづもり】
「胸算用」の類語・言い換えとして、「胸積り(むなづもり)」があります。
「胸積り」とは「将来の物事について心の中で推測したり計算したりすること」であり、「胸積り」は「胸算用」とほぼ同じ意味を持つ言葉として解釈されています。
そのため、「胸算用」という言葉は「胸積り」という言葉でそのまま言い換えることができるのです。
「胸算用」の言葉の使い方
「胸算用」の言葉の使い方は、実際の仕事や活動に取り掛かる前に、結果がどうなるか見積もりをしている時に使うというものです。
「胸算用」という言葉は、「これから起こる出来事について、心の中(頭の中)で計算・予測をする時」に使用することができます。
例えば、アパレルショップがこれからの歳末セールで売上を予測して見積もりをする時に、「アパレルショップの店長が歳末セールの胸算用をしている」という使い方をすることができます。
一般的に、金銭・数量が関わる物事や活動について事前に見積もり(心の中の計算)をする場合に、「胸算用」という言葉を使用します。
「胸算用」を使った例文や短文(解釈)
「胸算用」を使った例文・短文を紹介して、その意味を分かりやすく解釈していきます。
- 「胸算用」の例文1
- 「胸算用」の例文2
- 「胸算用」の例文3
「胸算用」の例文1
「ビジネスは、胸算用だけで成功するかどうかの判断をすることはできない」
この例文における「胸算用」の意味は、ビジネス(仕事)における成功と失敗の予測・見積もりのことを意味しています。
ビジネスというものは実際にスタートアップしてみないとどうなるか分からない部分が多く、事前の胸算用の計算だけでは十分な将来予測をすることはできないのです。
「胸算用」の例文2
「私の胸算用では、今年の夏は猛暑でアイスクリームの売上が急上昇するはずである」
この例文における「胸算用」の意味は、猛暑の夏にアイスクリームの売上が急激に上昇するはずという見積もり(売上数字の予測)のことを意味しています。
暑ければアイスクリームが売れるはずという単純な合理的推測に基づく売上予測になっています。
「胸算用」の例文3
「都合の良い未来の胸算用が外れた時に、どのように対処するかということを考えておかなければならない」
この例文における「胸算用」の意味は、まだ確定していない未来に対する予測・シミュレーションのことを意味しています。
「未来の重要な出来事(損得・利害に関する事柄)」に対する心の中の計算が外れた時に、どう対応するかを考えておいた方が良いという内容になっています。
「胸算用」の英語
「胸算用」の英語は、“chest calculation”や“to calculate mentally”、“the act of making a calculation in one's mind”、“making a rough estimate in one's head”、“mental estimate”などになります。
“Mental estimate may be out. ”(胸算用は外れることもある。)
“He is making a rough estimate about new business in his head.” (彼は新規ビジネスについて大まかな胸算用をしている。)
「胸算用」と「皮算用」の違い
「胸算用」と「皮算用(かわざんよう)」の違いは、「胸算用」というのは「心の中で計算・見積もり・推測をすること」ですが、「皮算用」というのは「手に入るかどうか分からないものについて、すでに手に入ったと仮定してあれこれ何に使うか計算すること」を意味しています。
「胸算用」という言葉は「心の中での中立的な計算・見積もり」のことを意味しています。
しかし、「捕らぬ狸の皮算用(とらぬたぬきのかわざんよう)」のことわざから来ている「皮算用」の方は、「狸の皮をすでに手に入れたつもりになって計算している=すでに利益や特典を手に入れたつもりになってそれをどうするか都合よく考えている」という違いがあります。
「皮算用」の方が「胸算用」よりも、「ご都合主義の計算・推測」になっていて、最終的な結果でガッカリするリスクが高くなっています。
「胸算用」を使った言葉と意味を解釈
「胸算用」を使った言葉とその意味を分かりやすく解釈していきます。
- 「利益の胸算用」
- 「計画の胸算用」
「利益の胸算用」
「利益の胸算用」という言葉の意味は、これからの仕事状況やビジネスの進展によって、どれくらいの利益が得られるのかを心の中で見積もって計算することです。
まだ実際の仕事やビジネスに着手していない段階において、心の中で利益の見積もりをすることを「利益の胸算用」と呼んでいるのです。
「計画の胸算用」
「計画の胸算用」という言葉の意味は、これから先の未来で計画していることの内容や目標をシミュレーションして想像・予測することを意味しています。
まだ実際にはスタートしていない計画が成功するかどうか、その計画がどれくらい予定通りに進むのかといったことについて、事前に想像してあれこれ考えることを「計画の胸算用」というのです。
「胸算用」という言葉について徹底的に解説しましたが、胸算用には「心の中で見積もりを立てること・心の中でそろばんを弾いて状況を見積もること」や「実際に物事に取り掛かる前に、頭の中で大まかに利害・成否などを計算すること」の意味があります。
「胸算用」の類語・言い換え・似た言葉としては、「胸勘定・懐勘定」「心算・目算」「胸積り」などがあります。
「胸算用」という言葉について詳しく調べたい時は、この記事を参考にしてみて下さい。