「得手不得手」の意味・読み方・類語【使い方や例文】
人には色々な人がいますが、それぞれの個性を持っており興味深いものを感じることがあります。
運動が得意な人や、歌が上手な人も入れば、料理や音楽、芸術に秀でている人など、実に様々です。
ここで面白いことは、運動が誰よりも得意な人でも勉強になると、からっきしダメだったり、料理が得意な女性でも掃除・洗濯を全くできないという人がいったようなことがあることです。
このような人達を見ていると、「得手不得手」という言葉が思い浮かんでくるのです。
皆さんは「得手不得手」という言葉をご存知でしょうか?
この言葉は日常的に使われているような気もするのですが、周囲に意識していると、意外や意外、そんなに頻繁に使われている感じがしない言葉かもしれません。
ここでは、この「得手不得手」について見ていきたいと思います。
目次
- 「得手不得手」の意味とは?
- 「得手不得手」の類語
- 「得手不得手」の言葉の使い方
- 「得手不得手」を使った例文や短文・意味
- 「得手不得手」の英語
- 「得手不得手」の対義語
- 「不得手」と「不得意」の違い
- 「得手不得手」を使った言葉と意味を解釈
「得手不得手」の意味とは?
「得手不得手」の意味は、「得意とすることがらと不得意なことがら」や「上手くできる自信のあるものとそうでないもの」という意味があります。
人には特異な分野もあれば苦手な分野もあるということになります。
小学校や中学時代の時に、スポーツ万能の男子がいて、女の子にモテていたクラスメートが、勉強になると全く成績が良くなかったという人がいたかもしれません。
そのような人を見ると、この「得手不得手」という言葉が当てはまるのです。
- 「得手不得手」の読み方
「得手不得手」の読み方
「得手不得手」は「えてふえて」と読むことになり、「とくしゅふとくしゅ」とはなりませんので注意してください。
「得手不得手」の類語
「上手くできる自信のあるものとそうでないもの」という意味がある「得手不得手」の類義語としては、どのような言葉があるでしょうか?
似たような意味を持つ言葉としては、「得意不得意」という言葉がありますが、「得意不得意」は類義語というよりは、全く同じ意味を持つ同義語として理解していいかと思います。
この言葉は文章が少し堅苦しい場合や、高い年代の方々との会話の中で「得手不得手」を使うことがふさわしいと思いますが、20代の人達との会話の中では、「得意不得意」の方が使いやすいかもしれません。
「得手不得手」と「得意不得意」は、全く同じ意味であっても、使い方に若干違いがある程度でしょうか。
「得手不得手」の言葉の使い方
では、「得手不得手」の言葉の使う場面は、自分の友人や知人が得意な分野と苦手な分野の差がはっきりしている時などで使うことになるでしょう。
「得手不得手」を使った例文や短文・意味
では、「得手不得手」の言葉の使い方を例文形式で見ていきたいと思います。
- 「得手不得手」の例文1
- 「得手不得手」の例文2
- 「得手不得手」の例文3
「得手不得手」の例文1
「生来人間には得手不得手という物があるということを、あの人に出会った時に深く再認識させられたのです」
あまりに芸達者な人ばかり見ていると、「人はどこまで進化していくのだろう?」ふと思うかもしれません。
しかし、ある時、素晴らしい人でも、苦手な分野があることを見てしまうと、「得手不得手」というものがあることを、改めて認識することになるでしょう。
でも、その方が、人間に魅力があっていいのではないかと思います。
「得手不得手」の例文2
「私は学問はひととおり修めているつもりだったが、人間、だった誰しも得手不得手というものもある」
どんなに優秀な成績を収めた首席の人でも、苦手なものがあるはずです。
総合1位になっている人も1つの専門分野においては、2位だったりさらに低い成績だったりするここともあるでしょう。
それくらいに、1人の人間の中にも、「得手不得手」があるのです。
「得手不得手」の例文3
「人にはそれぞれ得手不得手があるし、持って生まれた身体の特徴は仕方がない」
得意な分野もあれば、苦手なこともあるという人が決しておかしなことではありません。
まして、人は身体的特徴もバラバラで、その人固有の特徴を持っています。
ただ、背が低いからといって、自分を嘆いたり、コンプレックスに感じる必要はありません。
「得手不得手」の英語
「得手不得手」を英語にすると、“strong and weak points”、“likes and dislikes”、“strengths and weaknesses”など言うことができます。
「得手不得手」の対義語
「得手不得手」の対義語としては、「万能」という言葉がふさわしいと思われます。
「万能」には、「全てに効き目があること」や「何にでも役立つこと」あるいは「全てに優れていること」、「何でもできること」という意味があります。
人は、「得手不得手」というものがあるのですが、中には万能と呼ばれる人もいますね。
「不得手」と「不得意」の違い
「不得手」とは、「得意ではない」や「不得意である」という意味がありますが、その他に、「たしなまない」や「好きではない」といったような意味も持っています。
例えば、「私は運動全般が不得手なんです」「不得手な焼酎をすすめられて泣きたくなったのです」といった使い方をします。
一方の「不得意」とは、不得手と同じで「得意ではない」という意味になります。
不得手よりも日常的によく用いられる言葉ですが、「不得手」とは異なり「好きではない」という意味はありません。
そのために「好きなのに不得意、」、「好きではないし不得意」という2パターンが考えられます。
両方とも「苦手」に置き換えても意味が通じますが、気の合わない苦手な相手となると、人を対象にして表現をする場合には、「不得手」や「不得意」ではなく、「苦手」を使うことが一般的かもしれません。
このように、基本的は「不得手」と「不得意」は同じなのです。
「得手不得手」を使った言葉と意味を解釈
では、「得手不得手」を使った言葉を見ていくことにしましょう。
- 「得手不得手が激しい」
- 「得手不得手を知る」
「得手不得手が激しい」
「得手不得手が激しい」とは、得意な分野と苦手な分野のレベルや程度の差がかなり大きく差がありすぎるということになるでしょう。
数学が得意で学年トップなのに、英語となると最下位の成績である人や、運動でも野球は全国大会で勝ったチームのエースをやっていた人でも、水泳になると、全く泳ぐことができずに、金づちという人がいます。
このように、得意なことと苦手なことのレベルにすごく大きなギャップがあることを指しています。
しかし、そんな人の方が結構、可愛かったりします。
「得手不得手を知る」
「得手不得手を知る」とは、「得意な分野と苦手な分野を理解する」という意味から「強み弱みを理解する」といったような意味があります。
物事の強いことを理解すると同時に弱いことを理解することも、非常に大切なことです。
これが、自分のことであったなら、得意な分野や強い分野のことについては、しっかりと伸ばしていけばいいですし、弱い分野も克服することに力をいれていくということも必要なので、「得手不得手を知る」はとてもいいことなのです。
人は長い人生の中で、色々な場面に出くしていきますが、その場面、場面で苦労することも少なくありません。
特に、出くわした場面が自分の苦手なことであったなら、そこから逃げ出しくたくなるはずです。
しかし、その大きな壁を乗り越えてこそ大きく成長していくのです。
人には、「得手不得手」と得意なこと苦手なことがありますが、苦手なことから目を背けてしまい、自分の特異なことばかりに熱中していてはいけません。
得意な分野にさらに磨きをかけることも大切なことですが、苦手な分野も克服するようなチャレンジ精神を常に持っておきたいものです。