「爪痕を残す」の意味・読み方【使い方や例文】
「爪痕を残す」の意味や類語を紹介します。
さらに「爪痕を残す」の使い方や、「爪痕を残す」を使った例文を紹介して行きます。
目次
- 「爪痕を残す」の意味とは?
- 「爪痕を残す」を良い意味で使う
- 「爪痕を残す」の言葉の使い方
- 「爪痕を残す」を使った例文
- 「爪痕を残す」を使った言葉と意味を解釈
「爪痕を残す」の意味とは?
「爪痕を残す」という言葉を耳にした事があるでしょうか。
「爪痕」というかなりインパクトのある言葉が使われていますので、一度見ると記憶に残りやすい言葉かもしれません。
台風などのニュースを見ると、「爪痕を残す」という言葉を耳にする機会が多いと思います。
一方であまりニュースを見ない人は、「爪痕を残す」という言葉を目にする機会が少ないかもしれません。
しかし「爪痕を残す」という言葉は、誰もが知っておきたい言葉のひとつです。
そこで、ニュースを正しく読み解くために必要な言葉、「爪痕を残す」の読み方と意味を紹介します。
- 「爪痕を残す」の読み方
- 「爪痕を残す」の意味
「爪痕を残す」の読み方
「爪痕を残す」は「つめあとをのこす」と読みます。
「爪痕」は「つめあと」と読みますが、難しい漢字ですので、知っていないと読むのが難しいかもしれません。
また「爪痕」は「そうこん」と読む事もありますので、二つの読み方がある事を知っておきましょう。
「爪痕を残す」の意味
「爪痕を残す」には、どのような意味があるでしょうか。
「爪痕」は、ネコやライオン、猛獣などが、引っ掻いた跡という意味があります。
みなさんも、ライオンなどの猛獣が、草食動物の体などを引っ掻いた跡を見た事があるのではないでしょうか。
「爪痕を残す」には、草食動物の体などにできてしまった爪の跡のように、「甚大な被害」という意味があります。
例えば大きな災害が遭った時、その災害が過ぎ去った後に、その爪痕が残る事になります。
台風が過ぎ去った後には、電線が折れて停電になったエリアがあり、山が崩れて押しつぶされた家屋の姿があります。
このような、多大の被害をもたらす事を「爪痕を残す」という言葉で表現します。
「爪痕を残す」を良い意味で使う
「爪痕を残す」には、「多大の被害をもたらす事」という意味があります。
猛獣の爪痕をイメージすれば、その意味が理解しやすいのではないでしょうか。
しかし、「爪痕を残す」が良い意味で使われる事もあります。
- スポーツ選手が使う「爪痕を残す」
- お笑い芸人が使う「爪痕を残す」
スポーツ選手が使う「爪痕を残す」
「爪痕を残す」という言葉は、スポーツ選手などの間で違う意味で使われる事があります。
例えば、サッカーの決勝戦の舞台で、参加チームの選手が「爪痕を残す」という発言をする事があります。
またオリンピックに参加する選手が「爪痕を残す」という発言をする事もあります。
優勝候補の選手は「優勝します」「金メダルを取ります」と宣言するのに対し、力が及ばないと感じている側が、このような発言をする事があります。
この言葉の裏には、「優勝はできないかもしれないが、自分がその舞台に参加した証を残したい」という気持ちが透けて見えます。
お笑い芸人が使う「爪痕を残す」
スポーツ選手の場合、特に格闘技の場合は、「負けても爪痕を残す」という言葉は、意味が通じやすいと思います。
一方で、お笑い芸人が漫才コンクールの舞台に立つ意気ごみとして「爪痕を残す」という言葉を使う事があります。
この場合の「爪痕を残す」には「インパクトを残す」という意味が含まれていると考えられます。
お笑い芸人は、例え炎上したとしても目立ったもの勝ちという風潮がありますので、「爪痕を残す」事が大切だったりします。
最近はアイドルが表舞台に立った時にも、悪目立ちでもいいので「爪痕を残す」行為をする傾向があります。
本来はネガティブな意味の「爪痕を残す」という言葉が、徐々にポジティブな意味で使われる事が多くなっているという事を知っておきましょう。
「爪痕を残す」の言葉の使い方
「爪痕を残す」という言葉は、どのような場面で、どのように使えばいいでしょうか。
基本的に、「爪痕を残す」はネガティブな場面で使われますので、天災や誰かのひどい行為により、多大の被害をもたらすという意味で使います。
一方で最近はスポーツ選手やお笑い芸人、アイドルなどが、「インパクトを残す」という意味で、「爪痕を残す」という言葉を使うケースがあります。
どちらの場面でも「爪痕を残す」という言葉を使えるようにしておきましょう。
ただし、会社などのオフィシャルな場所では、「爪痕を残す」という言葉を使う時は、ネガティブなケースに限るようにしましょう。
年配の方は、「爪痕を残す」という言葉に、ポジティブな意味が生まれているという事を知らないケースがあるからです。
使い方に気を付けながら、「爪痕を残す」という言葉を使っていきましょう。
「爪痕を残す」を使った例文
続いて「爪痕を残す」を使った例文を紹介します。
様々な場面における、「爪痕を残す」を使った例文を見て行きましょう。
- 例文1
- 例文2
例文1
天災が起こった場面における「爪痕を残す」を使った例文を紹介します。
「大地震が『爪痕を残した』地域は、今も停電が続いています。
まともな生活に戻れる日はいつ来るのでしょうか」、「大型の台風が、○○エリアに『爪痕を残し』ました。
体育館で避難生活を送っている人の精神状態が心配です」などです。
天災と「爪痕を残す」という言葉はセットのように使われます。
例文2
スポーツ選手がポジティブな意味で使う「爪痕を残す」を使った例文を紹介します。
「ボクシングのタイトルマッチに臨むチャレンジャーは、勝てるかどうかは別として『爪痕は残す』と発言した。
100戦以上無敗のチャンピオンに対してどのような戦いを挑むのだろう」、「オリンピックに参加できるのですから、ただ参加するだけでなく、『爪痕を残す』事を目標にします」などです。
人々の記憶に残るような戦いをしたいという意味で、スポーツ選手は「爪痕を残す」という言葉を使う事があります。
「爪痕を残す」を使った言葉と意味を解釈
最後に「爪痕を残す」を使った言葉と、意味を紹介します。
定型句のように頻繁に使われる言葉ですので、言葉と意味を覚えておきましょう。
- 「地域に爪痕を残す」
- 「人生に爪痕を残す」
- 「舞台に爪痕を残す」
「地域に爪痕を残す」
大型の台風が過ぎた後、その地域一帯に「爪痕が残り」ます。
土砂崩れしてしまった山、橋が崩落してしまった川、道路が断絶し、袋小路になってしまっている集落などです。
このような地域の情報を伝える時に、「大型の台風が、被災した地域に爪痕を残しました」と表現します。
「爪痕を残す」は、災害が過ぎた後に使われる事が最も多いため、「地域に爪痕を残す」という言葉も頻繁に使われます。
「人生に爪痕を残す」
ひどい男性と付き合った女性は、別れた後も後遺症に苦しむ事があります。
例えば付き合っていた男性に暴力を振るわれた女性は、他の男性とふたりきりになると殴られるような気持ちがして、逃げ出してしまいたくなります。
結果的に男性とまともに付き合う事ができなくなってしまいます。
このような場合、「以前付き合っていた男性が、女性の人生に爪痕を残す」という表現になります。
「舞台に爪痕を残す」
お笑い芸人が、売れるかどうかを決するような重要な舞台に立つ時に、その意気込みとして、「舞台に爪痕を残す」という発言をします。
「インパクトを残す」「芸人人生の集大成を見せる」という意味があります。
「爪痕を残す」という言葉の意味や使い方を見てきました。
「爪痕を残す」という言葉は、基本的にネガティブな意味で使う事を覚えておきましょう。
基本を押さえた上で、ポジティブな意味で「爪痕を残す」という言葉を使う事も知っておきましょう。