「異常をきたす」の意味・「きたす」の漢字・類語【使い方や例文】
「異常をきたす」の意味や類語を紹介します。
さらに「異常をきたす」の使い方や「異常をきたす」を使った例文を紹介して行きます。
目次
- 「異常をきたす」の意味とは?
- 「異常をきたす」の類語や同義語
- 「異常をきたす」の言葉の使い方
- 「異常をきたす」を使った例文
- 「異常をきたす」を使った言葉と意味を解釈
「異常をきたす」の意味とは?
「異常をきたす」という言葉を知っているでしょうか。
テレビのニュースやネットニュースなどを通じて、「異常をきたす」という言葉を目にした事がある人もいるでしょう。
または「異常をきたす」という現象が、自分や周囲に起きているという人もいるかもしれません。
一方で、「異常をきたす」という言葉を目にするのが、今回初めてで、意味もまるで分からないという人もいるかもしれません。
そこで「異常をきたす」という言葉の読み方や意味を紹介して行きます。
- 「異常をきたす」の読み方
- 「異常をきたす」の意味
「異常をきたす」の読み方
「異常をきたす」は「いじょうをきたす」と読みます。
「異常」は「いじょう」と読みますが、それほど難しい漢字が使われていませんので、読める人の方が多いかもしれません。
「異常をきたす」の意味
「異常をきたす」にはどのような意味があるでしょうか。
「異常をきたす」には、「通常と異なる悪い状況が生じる事」、さらに「異常な状況を発生させる事」という意味があります。
「きたす」は「来す」という漢字を使います。
そのため「異常をきたす」には、異常な状態が「来る」と言う意味になります。
どこか受け身な感じで、「異常が来る」という感じが、「異常をきたす」という言葉にあります。
このように「異常をきたす」には、「通常と異なる悪い状況が生じる事」という意味があります。
「異常をきたす」の類語や同義語
「異常をきたす」の類語や、似た意味の言葉を紹介します。
「異常をきたす」と言い換えられるような似た意味の言葉には、どのようなものがあるでしょうか。
- 「おかしくなる」【おかしくなる】
- 「プッツンする」【ぷっつんする】
- 「歯車が狂う」【はぐるまがくるう】
「おかしくなる」【おかしくなる】
「異常をきたす」を簡単な言葉にするならば、「おかしくなる」がふさわしいかもしれません。
「おかしくなる」には、普通じゃなくなるという意味があります。
「異常をきたす」と言い換える事ができる、似た意味のある言葉です。
「頭がおかしくなる」「体の調子がおかしくなる」など、様々な事が普通じゃなくなった時に使う事ができる便利な言葉です。
「プッツンする」【ぷっつんする】
少し古い表現ですが、「プッツンする」という言葉があります。
頭の線が一本切れてしまうような感じが「プッツン」で、精神に異常をきたすという意味があります。
また切れる、堪忍袋の緒が切れて、異常に怒るような事も、「プッツンする」という言葉で表現する事ができます。
「精神に異常をきたす」と「プッツンする」は言い換える事ができるような似た意味の言葉です。
「歯車が狂う」【はぐるまがくるう】
「歯車が狂う」にはどこかに食い違いが生じて、物事が順調に進まなくなるという意味があります。
「歯車が狂う」という言葉を使う時は、それまでは物事が「順調だった」という点が重要になります。
機械仕掛けの腕時計は、たくさんの歯車が正確に動く事で正常な状態を維持しています。
しかしちょっと歯車が狂ってしまっただけで、正確な時を刻む事ができなくなってしまいます。
仕事や恋愛関係も、いつの間にか「歯車が狂い」、順調だった仕事や恋愛関係がおかしくなってしまう事があります。
腕時計のように、修理に出す事ができないのが悩ましいものです。
「異常をきたす」の言葉の使い方
「異常をきたす」という言葉は、どのような場面で、どのように使えばいいでしょうか。
「異常をきたす」には、「通常と異なる状況が生じる事」という意味があります。
また「異常をきたす」という言葉を使う時は、「悪い状況が生じる」というネガティブな事柄に限定されます。
正常だった体の部位や、機械の調子、自然環境などの、あらゆるものに悪い状況が生じた時に、「異常をきたす」という言葉を使いましょう。
例えば「視覚に異常をきたす」という場合は、目の調子がおかしくなったという意味がありますし、「車の足回りに異常をきたす」という場合は、自動車のタイヤ周りがおかしくなったという意味があります。
このように、誰かの体調や精神状態が、通常と異なる悪い状態になった時、使用している機械の調子がおかしくなった時などに、「異常をきたす」という言葉を使ってみましょう。
「異常をきたす」を使った例文
「異常をきたす」を使った例文を紹介します。
様々な場面における、「異常をきたす」を使った例文を見ながら、「異常をきたす」の使い方をより深く理解しましょう。
- 例文1
- 例文2
例文1
ビジネスシーンにおける「異常をきたす」を使った例文を紹介します。
「長年使用していた通勤用のバッグに『異常をきたした』。そこに穴が空いてしまったので、もう使えそうにない」、「仕事用のパソコンに『異常をきたした』ため、仕事をいったん中断する事にした。パソコンなしでは仕事にならないので、修理が済むまで休むしかない」、「同じ部署の社員の心が『異常をきたす』という出来事が起きた。ストレスの多い社会では、他人事とは思えない」などです。
デスクワークをする人にとって、パソコンは必需品ですので、壊れてしまったら本当に困ります。
パソコンに『異常をきたす』前に、定期的にメンテナンスをしましょう。
例文2
恋愛の場面における「異常をきたす」を使った例文を紹介します。
「彼女にフラれてしまって、精神的に『異常をきたす』感じだった。しばらく夜も眠れずに苦しんだが、最近ようやく熟睡できるようになった」、「一時は『異常をきたす』ほど心配した彼の病気が、最近全快した。これ以上嬉しい事はない」、「デート中に、運転している車に『異常をきたした』ため、高速道路の路肩に止めた。楽しいデートが台無しになってしまうかと思ったが、修理の車を待つ間、楽しい会話ができた」などです。
恋愛は精神面の負担が大きいため、人によっては「異常をきたす」ような場面が多くなるかもしれません。
「異常をきたす」を使った言葉と意味を解釈
最後に「異常をきたす」を使った言葉と、その意味を紹介します。
定型句とも言えるような頻繁に使う言い回しですので、言葉の意味を知っておきましょう。
- 「精神に異常をきたす」
- 「生態系に異常をきたす」
「精神に異常をきたす」
「異常をきたす」という言葉を使う時は、「精神に異常をきたす」という言葉というほど、「異常をきたす」の代名詞といえるような言い回しです。
様々な出来事がきっかけで、「精神に異常をきたす」人は少なくありません。
ミステリー小説やホラー小説の登場人物は、度重なる恐怖により、「精神に異常をきたす」事があります。
また、現代社会に生きる人々は、ストレスフルな毎日を送る中で、じわじわと「精神に異常をきたす」傾向があります。
ストレス解消法を学ぶなど、心の不調を放置しないような手だてが大切になります。
「生態系に異常をきたす」
「生態系に異常をきたす」という言葉も良く使います。
温暖化ガスの影響などで、温暖化が進み、「生態系に異常をきたす」というニュースを見る事があると思います。
また、外来生物が池や湖に流される事で、「生態系に異常をきたす」事は、最近注目されている問題点です。
温暖化はともかく、ペットの外来生物を池や湖などに放たないような気持ちを持つ事が大切でしょう。
「異常をきたす」の意味や使い方を見てきました。
今にも身の回りの様々なものが「異常をきたす」かもしれません。
しかし特に「精神に異常をきたす」のには、注意が必要です。
仕事が忙しすぎるのを言い訳にして、自分を追い込みすぎると「精神に異常をきたす」可能性があります。
健康第一という発想で、「精神に異常をきたす」のを避けるようにしましょう。