「稀代」の意味・読み方・類語【使い方や例文】
「稀代」の意味や類語を紹介します。
さらに「稀代」の使い方や、「稀代」を使った例文を紹介します。
目次
- 「稀代」の意味とは?
- 「稀代」の類語や同義語
- 「稀代」の言葉の使い方
- 「稀代」を使った例文
- 「稀代」を使った言葉と意味を解釈
「稀代」の意味とは?
「稀代」という言葉を聞いた事があるでしょうか。
「稀代の○○」という使い方を良くします。
スポーツ中継などを見ていると、耳にする機会が多いかもしれません。
場合によっては、「稀代の○○」と呼ばれているという、ものすごい才能を持った方もいるかもしれません。
そんな言われたら誉れなイメージがある「稀代」ですが、この言葉を聞いた事がないという方も多いと思います。
そこで、「稀代」の読み方と意味を紹介して行きます。
- 「稀代」読み方
- 「稀代」の意味
「稀代」読み方
「稀代」は「きだい」と読みます。
「稀代」は、「きよ」などと読み間違えないように注意しましょう。
「稀代」の「稀」は、「まれ」という意味がありますので、合わせて覚えておきましょう。
「稀代」の意味
「稀代」にはどのような意味があるのでしょうか。
「稀代」は、「世にも稀である」という意味があります。
世の中に滅多に登場しないような、貴重な存在、とても珍しい存在が、「稀代」と呼ばれます。
例えば、「稀代の名優」という場合は、世の中に滅多に登場しないような名優という意味になりますし、「稀代のペテン師」という場合は、人類史上、これほどのペテン師はいなかった…という感じの意味になります。
「稀代」の類語や同義語
「稀代」の類語や同義語を見て行きましょう。
「稀代」と言い換えられるような言葉には、どのようなものがあるでしょうか。
- 「前代未聞」【ぜんだいみもん】
- 「不世出」【ふせいしゅつ】
- 「空前絶後」【くうぜんぜつご】
「前代未聞」【ぜんだいみもん】
「前代未聞」には、「まだ聞いたことが無い事」という意味があります。
生きている間に、聞いたことが無いような珍しい出来事や、画期的な出来事、悲惨な出来事などは、「前代未聞の出来事」と呼ばれます。
「稀代」と同じように、とても珍しく稀な事を意味します。
また「稀代」は主に人の事を指すのに対して、「前代未聞」は出来事に対して使われる事が多い言葉です。
「前代未聞の珍事」や、「前代未聞の大記録」などで、これまで聞いたことが無いような出来事に「前代未聞」という言葉を使ってみましょう。
「不世出」【ふせいしゅつ】
言葉の意味は、「めったに世の中に現れないような事」という意味があります。
「稀代」とほとんど同じ意味ですが、「不世出」は、優れたものに対してだけ使うという特徴があります。
「不世出の大打者」とか、「不世出の芸術」など、ポジティブな意味で、めったに世の中に現れないような人や作品などを、「不世出」と称します。
「空前絶後」【くうぜんぜつご】
「空前絶後」という言葉も、「稀代」に良く似ている言葉と言えます。
「空前絶後」には、過去にも未来にもありえないような事という意味があります。
これ以上ないくらい、珍しい出来事で、過去の記録にもなく、さらに今後このような珍しい出来事は決して起こらないだろうと言う時に、「空前絶後」という言葉を使います。
「稀代」の言葉の使い方
「稀代」はどのようなタイミングで使えばいいでしょうか。
そこで「稀代」という言葉の基本的な使い方を紹介します。
- 世にも稀な人を見た時
- ネガティブでもリスペクトがある
世にも稀な人を見た時
「稀代」には、世にも稀な、とても珍しい存在という意味があります。
また「稀代の○○」という使い方をする事が多くなっています。
テレビやニュースを見ている時、あるいは、自分が生活している身の回りで、「この人は滅多にいない人だ」と感じる人がいたら、「稀代の○○」と呼んでみましょう。
とはいえ、「稀代」という称号を付けるには、身の回りにいる人では物足りないという事があるかもしれません。
そこで、やや大げさな意味で「稀代」という称号を与える事もできます。
例えば優秀な新卒社員が入ってきたら、「世にも珍しいくらい優秀」ではないかもしれませんが、「稀代の新卒社員」などと言って、職場を盛りあげる事ができるかもしれません。
ネガティブでもリスペクトがある
また「稀代の○○」は、ペテン師のように、ネガティブな人に対しても使います。
ただし「稀代」という言葉がつくと、ネガティブな要素があっても、リスペクト感が出ます。
「稀代のペテン師」は、世にも稀なくらい巧妙に人をだましたペテン師という事です。
ペテン師という仕事はリスペクトできないかもしれませんが、歴史上に残るようなペテンの才能は賞賛されているイメージになります。
また「稀代の遅刻魔」という場合は、リスペクトよりも、「よくそんなに遅刻ができるね」という「あきれ」感が含まれています。
「稀代」を使った例文
「稀代」という言葉を使った例文を見て行きましょう。
様々な場面における、「稀代」を使った例文を見て、「稀代」の使い方のコツを覚えましょう。
- 例文1
- 例文2
例文1
ビジネスシーンにおける「稀代」を使った例文を紹介します。
「彼はこの会社を創業した、『稀代』の企業家だ。
この会社以外にも、世界中に会社を持っている」、「私たちの会社には、『稀代』の詐欺師に騙されたという、暗い過去があります。
今後はあのような出来事が起こらないように、社員一同注意しましょう」、「総務部に、『稀代』の美女が配属されたと話題になっている。
どんなに綺麗な女性なのか、今からワクワクしている」という感じです。
「稀代」の美女というフレーズは、男性社員にとって、とてもワクワクするフレーズではないでしょうか。
会社に行くのが急に楽しくなるかもしれません。
例文2
日常生活における「稀代」を使った例文を紹介します。
「テレビを観てたら、『稀代』の結婚詐欺師のドキュメンタリー番組が放送されていた。
あんなに上手に女性と付き合えるなんてうらやましい」、「日本に『稀代』のゴルファーと呼ばれる、世界的名選手がやってきた。
彼が参戦する試合がテレビ中継されるのが今から楽しみだ」などです。
「稀代の○○」を特集したドキュメンタリー番組を見ると、滅多に登場しないような特殊な才能を持っている事を感じます。
「稀代」を使った言葉と意味を解釈
最後に「稀代」を使った言葉の意味を解釈して行きます。
定型句のように頻繁に使われる言葉ですので、意味を覚えておきましょう。
- 「稀代の英雄」
- 「稀代の新人」
- 「稀代のヒール」
「稀代の英雄」
「稀代の英雄」という言い回しがあります。
「めったに登場しないような英雄」という意味があります。
例えば大災害などで、人の命が失われそうになった時に、命を救うような大活躍をした英雄は「稀代の英雄」と言われます。
また戦争中のヒーローなども、「稀代の英雄」と称される事があります。
「稀代の新人」
「稀代の新人」は、ビジネスシーンやスポーツ界などで、頻繁に使われる言葉です。
新人はどのくらい伸びるか分からないため、伸びしろを含めて「稀代の新人」という評価をしやすい面があります。
「稀代のヒール」
「稀代のヒール」は、政治の世界やプロレスの世界などで使われる事があります。
「ヒール」ではあるものの、不世出な存在として、ある種のリスペクトを受けているような人が、「稀代のヒール」と呼ばれます。
実際にプロレスの世界では、ヒールなのに、ベビーフェイスよりも尊敬を集めている選手も少なくありません。
悪役と善玉という役割を超えて、魅力的な存在は、「稀代のヒール」と呼ばれます。
「稀代」という言葉の意味や使い方を見てきました。
みなさんも、「稀代の○○」と呼ばれるような存在になれるよう、今から頑張りましょう。