「目を見張る」の意味・読み方・類語【使い方や例文】
人は、驚いたり、感動したりすると、思わず身を乗り出すことがありますね。
また、それ以外に手を強く握りしめてブルブルと震えたり、涙を浮かべてしまうこともあります。
それだけ心の動きが身体の動きに直結していることがあります。
そのような動作を表す言葉の中に、「目を見張る」という言葉があることをご存知でしょうか?
「目を見張る」ということを使っている場面に出くわしたり聞いたことがあるかもしれませんが、詳しい意味や使い方が分わからないという人も少なくないでしょう。
ここでは、この「目を見張る」について説明をしていきたいと思っています。
目次
- 「目を見張る」の意味とは?
- 「目を見張る」の類語や言い換え・似た言葉
- 「目を見張る」の言葉の使い方
- 「目を見張る」を使った例文
- 「目を見張る」の英語
- 「目を見張る」の語源や由来
- 「目を見張る」の対義語
- 「目を見張る」を使った言葉と意味を解釈
「目を見張る」の意味とは?
「目を見張る」とは、使われている文字の通りに「目を大きく見開いて驚いたり感心したりすること」を言っています。
「目を見張るものがある」「目を見張るほど素晴らしさ」などといったような表現をしますが、特に驚いた時によく使われている表現です。
ただ、表現の仕方の違いによって、若干ニュアンスが少しずつ変わってくることもある表現でもある興味深い言葉です。
- 「目を見張る」の読み方
「目を見張る」の読み方
「目を見張る」とは、「めをみはる」と読みますが、特別な発音の仕方をするわけではありませんので、難しくはないと思います。
「目を見張る」の類語や言い換え・似た言葉
「目を大きく開くほどに感動する」という意味を持っている「目を見張る」は、他に次のような類義語があります。
- 「目を奪われる」
- 「目を丸くする」
- 「想像を超える」
- 「息を呑む」
「目を奪われる」
「目を奪われる」と言うと、「彼女のあまりのセクシーな姿に目を奪われてしまった」
このような使い方がありますが、相手を見ている目が他のことに気付かないくらいに集中してしまう意味合いがありますね。
「目を丸くする」
「目を丸くする」には、「驚いて目を見張ること」や「感動すること」などの意味があり、「初めて訪れたアルプスの山々の壮大さに少年は目を丸くした」
このような場合に使われています。
この時の少年の目は丸くなっていると同時に爛々と輝いているかもしれません。
また、「呆気に取られる」という意味も含まれており、予想外の出来事に出くわした時にも使われていますね。
「想像を超える」
「想像を越える」とは、「自分の常識では考えられないようなことに出会って驚くこと」という意味があります。
「初めて訪れたヒマラヤの大きさは、私の想像を超えていた」
自分が思っていた以上に大きな出来事に心から震えて感動しているさまが、見て取れます。
「息を呑む」
「息を呑む」も心の動きを表しており、感動して息が留まるような仕草になってしまうことです。
「娘のウエディングドレス姿は、息を呑む美しさだった」
長年、大切に育ててきた娘の晴れ姿を見て、とても感動する両親なのでしょうか。
「目を見張る」の言葉の使い方
「目を見張るものがある」を使うと場合は、驚きや感動を他の人に伝えるようなニュアンスがありますが、「一見に値する」や「見るべき価値がある」という意味を持っています。
「目を見張るほどの」という表現になると、これまでに見たりしたものと比べて、その変化に驚いているニュアンスも持っており、「目を見張るほどの成長ぶり」といったように子供や若い人の成長度合いに驚く時にも使われています。
「目を見張るばかりだ」という言い方もありますが、「本当に驚いて感心している」姿を思い浮かべます。
「目を見張る」を使った例文
では、「目を見張る」を使った例文を見ていくことで、具体的な活用シーンを理解しておきましょう。
- 「目を見張る」の例文1
- 「目を見張る」の例文2
- 「目を見張る」の例文3
「目を見張る」の例文1
「子供の成長の早さには目を見張るばかりだ」
子供が大きく成長するさまを例える時には、「目を見張る」を使うケースがよくあります。
特に幼児が進級・進学する頃の成長スピードはすさまじく、毎日見ている親でも感動するほどではないかと思います。
「目を見張る」の例文2
「素人同然から始めた野球も、半年経つと、目を見張るばかりの上達ぶりなのです」
スポーツでも、このような言い方、例え方をすることが多いですね。
しかも、これまで全く経験のなかった人が熱心に練習して上達したとなると、その成長ぶりには、大きな驚きがあります。
「目を見張る」の例文3
「この数年間のA国の経済成長には目を見張るものがある」
「目を見張る」対象は、必ずしも人だけではありません。
A国のように国や組織、団体の発展ぶり、成長ぶりを「目を見張る」で言い表すこともあります。
発展途上国の進化・発展のスピードが速ければ速いほど、その時の状況を「目を見張る」で例えることができます。
「目を見張る」の英語
「目を見張る」を英語で例えるなら、“open one's eyes wide”や“with one's eyes wide open”、“wide‐eyed”、“with wide eyes”という形で言い表すことができます。
「目を見張る」の語源や由来
「目を見張る」の語源を考えたみると、決して難しいことはないような気がします。と言うのも、人が感動したり、驚いた時は、目が大きく開いていくからです。
集中する時にも、「目をカッと見開いて」というような表現で例えることもあることから、「目を見張る」は、自然と人の動作から発生してきた言葉なのかもしれません。
「目を見張る」の対義語
「大きく感動してしまう」ことを意味している「目を見張る」の反対の意味を持っている対義語としては、次のようなものが挙げられます。
- 「取るに足りない」
- 「お粗末な」
- 「くだらない」
「取るに足りない」
「取るに足りない」とは、「話題として取り上げる価値がない」あるいは「議論に値しない」、「つまらない」、「些細な」、といった意味がある表現です。
「あいつは取るに足りない人間だよ」
こんなふうに言われた相手は、「大した価値のないタイプの人間」ということになるでしょう。
ちょっと辛いことなので、このように言われないように、常に自分を高めておく必要があるかもしれませんしね。
「お粗末な」
「お粗末な」には、下等で低級であるとして、冷やかしや謙遜、自嘲などの気持ちをこめていう言葉です。
「値段の割にはお粗末なメニューだったね」
「我ながらお粗末な話だ」
対象とするものによっては、謙遜的に使えたり、冷やかしの意味が出てくる興味深い言い方です。
「くだらない」
「くだらない」とは、「問題にするだけの内容や価値がない」という意味があり、前項ほ「取るに足りない」、「つまらない」と同じシチュエーションで使える言葉です。
「目を見張る」を使った言葉と意味を解釈
では、「目を見張る」を使った言葉をもう少し見ていくことにしましょう。
- 「目を見張るほどに神々しい」
- 「目を見張るほどの美形」
「目を見張るほどに神々しい」
「はっと目を見張るほど神々しいような顔つきになった男の子でした」
幼い子供の成長ぶりには、「目を見張るもの」がありますが、この例文のように、とても凛々しい男子の顔が、とても眩しく神々しいのです。
子供の顔から青年の顔付きに変化したいく姿が、見る人の心を動かしているのかもしれません。
「目を見張るほどの美形」
「彼は目を見張るほどの美形なの」
世の中には、「完全人間」と思えるほどに「美形」の人が存在していますが、見ているだけで心を奪われてしまいそうですね。
「目を見張る」という言葉は、実に色々な場面で使えるものかもしれません。
心の動きの中で、感動することはとても素晴らしいことですが、時として、どのような言葉で表現すればいいのか迷うことがあります。
しかし、「目を見張る」という言葉を使うことによって、この言葉を聞く人も何となく、自分の言いたいことが伝わっていくような気がするのです。