「つきましては」の意味・読み方・類語【使い方や例文】
「つきましては」とは、ビジネス文書で使われることが多い言葉で「〜に関しましては」や「そこで・それでは・そのため」などを意味しています。
「つきましては」の「意味・類語・言い換え・二つの使い方・英語・漢字・目上にも使えるか?・つきましてはとついてはの違い」などについて、詳しく説明していきます。
目次
- 「つきましては」の意味とは?
- 「つきましては」の類語や言い換え・似た言葉
- ビジネスにおける「つきましては」の使い方(接続詞編)
- ビジネスにおける「つきましては」の使い方(敬語編)
- 「つきましては」の英語
- 「つきましては」の漢字
- 「つきましては」は目上にも使える?
- 「つきましては」と「ついては」の違い
- 「つきましては」の例文
「つきましては」の意味とは?
「つきましては」という言葉は、ビジネスシーンやビジネス関連のスピーチで用いられることの多い丁寧な言葉です。
「つきましては」のシンプルな意味は、「この案件(このプロジェクト)につきましては」といった形で用いられる「〜に関してましては・〜については」という意味になります。
「つきましては」は一般に、「〜については」の丁寧な表現として理解することができます。
「つきましては」という言葉は、前半に話していた内容から次の内容に話が展開する時に使われることが多くなっています。
「何らかの話題の区切り」があった後に「つきましては」が来た時には、「相手方の依頼・勧誘・お願い」などの丁寧なニュアンスの言葉が続きやすくなっています。
「つきましては、今回の依頼についてよろしくご検討をお願いします」といった形で、依頼やお願いが為されることが多いのです。
「つきましては」のもう一つの意味として、「それでは・そこで・そのため・そのような事情で」という意味もあり、話題と話題(文章と文章)をつなぐ接続詞的な用法になっています。
「つきましては」の類語や言い換え・似た言葉
「つきましては」の類語や言い換え・似た言葉には、どのようなものがあるのでしょうか?「つきましては」の類語・言い換え・似た言葉について、分かりやすく解説していきます。
- 「〜に関しては・〜については」
- 「したがいまして・そのため」
- 「それでは・そこで」
「〜に関しては・〜については」
「つきましては」の類語・言い換えとして、「〜に関しては・〜については」があります。
「つきましては」という言葉は、「ついては」という言葉の丁寧語の敬語であり、シンプルに「〜については」という意味を持っています。
例えば、「この事業の問題点につきましては」という時には、「この事業の問題点については」という意味になるのです。
そのため、「つきましては」の類語として、「〜に関しては・〜については」を上げることができます。
「したがいまして・そのため」
「つきましては」の類語・似た言葉として、「したがいまして・そのため」があります。
「したがいまして」という言葉は、前半の話題や主張を受けてその内容に順接(同意)する接続詞になっています。
「そのため」も、前半の話題・内容が理由(事情)になっていることを示唆する接続詞として使われる言葉です。
「つきましては」という言葉には、前半の内容を受けて肯定的な流れで話を続けていく接続詞としての用法があります。
そのことから、「つきましては」に似た言葉として、「したがいまして・そのため」という接続詞を上げることができるのです。
「それでは・そこで」
「つきましては」の類語・言い換えとして、「それでは・そこで」があります。
前半の話題・内容を受けて、その話題とは別の次の内容につなげたい時に、「それでは・そこで」という接続詞を使用することができます。
「つきましては」という言葉にも、前半の文章を受けて後の文章につなげていく接続詞的用法があるので、「つきましては」は「それでは・そこで」という言葉に言い換えることができるのです。
ビジネスにおける「つきましては」の使い方(接続詞編)
ビジネスにおける「つきましては」の使い方として、「接続詞的な用法」があります。
「つきましては」は、前半の言葉(文章)の内容を受けて、次の話題・文章に話を移す時に、「接続詞と同じような役割」を果たしています。
接続詞的な用法の「つきましては」の意味は、「そこで・それでは・そのため・そのような事情で」という意味になります。
例えば、「弊社は12月29日にパーティーを開催する予定でございます。
つきましては、お忙しいこととは思いますがぜひ参加をご検討頂けると幸いです」といった使い方をすることができます。
「つきましては」を接続詞として使用する場合には、前半のある程度長い文章の内容を受けている場合が多いので、「つきましては」の前でいったん「改行」するようにすると読みやすいでしょう。
ビジネスにおける「つきましては」の使い方(敬語編)
ビジネスにおける「つきましては」の使い方として、「敬語的な用法」があります。
「つきましては」という言葉は特別にその言葉の成り立ちを意識しなければ、一般的な言葉に感じられますが、ビジネスシーンで使いやすい「丁寧語の敬語」として機能しています。
「つきましては」の原形は「〜について(〜に就いて)」という言葉ですが、「〜について」に「ますの丁寧語」を付け加えているので、「つきましては」はビジネスシーンのスピーチでもメールでも使える敬語になっているのです。
「先ほどの議題については」という言い方は敬語ではありませんが、「先ほどの議題につきましては」という言い方にすれば丁寧語の敬語として使うことができます。
「つきましては」の英語
「つきましては」の英語は、「〜に関しては・〜については」の意味では“about”、“regarding”になります。
「そこで・それでは」の意味では、“So〜”、“then〜”、“and then〜”、“Therefore〜”になります。
“Let us know about this project. ”(この案件に関しては弊社にお任せ下さい。)
“Therefore, I have been looking forward to working with you.” (つきましては、ご一緒に働けることを楽しみにしております。)
「つきましては」の漢字
「つきましては」の漢字表記は、「就きましては」になります。
「つきましては」と同じ意味を持つ原形である「ついては」も、「就いては」という漢字で書くことができます。
「ついては(就いては)」の丁寧語の助動詞「ます」を付け加えたのが、「つきましては(就きましては)」ですが、一般的に漢字表記は用いず平仮名で表記することが慣例になっています。
「就」という漢字には、「つきしたがう・その事に取りかかる」や「出来上がる・やり遂げる」などの意味があります。
「つきましては」は目上にも使える?
「つきましては」は「ついては」の丁寧語として使用されているため、ビジネスシーンのスピーチや文書(メール)において、目上の人にも同格(同輩)・目下の人にも使うことができます。
「つきましては」は接続詞的な用法でも話題を転換する用法でも、自然に「丁寧語の敬語」としてのニュアンスが備わっているので、非常に使い勝手の良い言葉になっています。
社長・上司・顧客(お客様)といった目上の人に対しても、「つきましては」という言葉は問題なく使用することができます。
今までの話題から別の話題へと転換する時、何らかのお願い事や依頼をするような時に、「つきましては」という丁寧語を接続詞のように使うことができます。
また「この案件につきましては」という形で、特定の物事・仕事・課題を指示することができるのです。
「つきましては」と「ついては」の違い
「つきましては」と「ついては」の間に意味の違いはなく、どちらも「〜に関しては・〜については」や「それでは・そういう事情で・そこで」といった意味合いを持っています。
ただし「つきましては」という言葉は、「ついては」という言葉の丁寧語の敬語になっているので、目上の人にも使いやすいという特徴があります。
ビジネスシーンにおいては相手方・相手企業に失礼がないように、「つきましては」という言葉を優先的に使いましょう。
「つきましては」の例文
「つきましては」の例文には、どのようなものがあるのでしょうか?「つきましては」の例文について紹介していきます。
- 「つきましては」の例文1
- 「つきましては」の例文2
- 「つきましては」の例文3
「つきましては」の例文1
現在、進捗が滞っている新規分野のプロジェクトにつきましては、もう一度適任の専門家を集めてから、継続するか中止するかの検討を慎重に進めて参りたいと思います。
「つきましては」の例文2
今回の事業に精力的だった社長が亡くなったこともあり、つきましてはこれからこの事業についてどうするかということを話し合う機会を設けさせて頂ければ幸いでございます。
「つきましては」の例文3
この度は、弊社の担当の不手際によって大変なご迷惑をおかけしました。
つきましては弊社から心ばかりのお詫びとお礼の気持ちを込めて、ささやかながら宴席を設けたいと考えておりますので、ぜひご参加下さいませ。
「つきましては」という言葉について徹底的に解説しましたが、「つきましては」には「〜に関しましては」や「そこで・それでは・そのため」などの意味があります。
「つきましては」の類語・言い換え・似た言葉としては「〜に関しては・〜については」「したがいまして・そのため」「それでは・そこで」などがあります。
「つきましては」という言葉について詳しく調べたい時は、この記事を参考にしてみて下さい。