「流動的」の意味・読み方・類語【使い方や例文】
「流動的」の意味や類語を紹介します。
さらに「流動的」の使い方や、「流動的」を使った例文を紹介して行きます。
目次
- 「流動的」の意味とは?
- 「流動的」の類語や言い換え・似た言葉
- 「流動的」の言葉の使い方
- 「流動的」を使った例文
- 「流動的」の対義語や反対語
「流動的」の意味とは?
「流動的」という言葉を見たことがあるでしょうか。
新聞やテレビのニュースなどで「流動的」という言葉を目にすることがあるかもしれません。
また「流動的」という言葉は、何となく知っているけれど、ハッキリした意味が分からない、そういう言葉かもしれません。
そこで「流動的」の読み方と意味を紹介します。
「流動的」の意味を知ると、新聞やテレビのニュースの内容が今よりも良く分かるようになるかもしれません。
- 「流動的」の読み方
- 「流動」の意味
- 「流動的」
「流動的」の読み方
「流動的」は「りゅうどうてき」と読みます。
難しい漢字は使われていませんので、読み間違いにくい言葉ではないでしょうか。
ただし、「るどうてき」などと読み間違える可能性もあります。
これを機会に「流動的」は「りゅうどうてき」と読むと覚えておきましょう。
「流動」の意味
「流動的」には、どのような意味があるでしょうか。
「流動的」の「流動」には、「流れ動く事」という意味があります。
例えば「流動食」という言葉があり、「固形食」の反対語のように使われます。
「流動食」は口から喉、胃へと食べ物が流れ動き、身体の調子が悪い人でも食べやすく作られた食事の事です。
また「川の中の水が『流動』する」など、流れ動く様子を言葉にする時に「流動」という言葉は使う事ができます。
「流動的」
「流動的」には、「たえず流れ動く様子」という意味があります。
そのため、「不安定で変化しやすい」「時々によって状況が変化する」という意味もあります。
例えば「政局が流動的」という場合は、政治が不安定で変化しやすい、政局が状況に応じてどんどん変化するという意味になります。
物事が固定されず、絶えず動いているという状況は「流動的」と表現するのがぴったりの状況です。
このように「流動的」には、「たえず流れ動き、不安定で変化しやすい様子」という意味があります。
「流動的」の類語や言い換え・似た言葉
「流動的」の類語や、言い換えられるような似た意味の言葉を紹介します。
どのような言葉と「流動的」を言い換える事ができるでしょうか。
- 「不確定」【ふかくてい】
- 「不安定」【ふあんてい】
- 「不透明」【ふとうめい】
「不確定」【ふかくてい】
「流動的」と同じような意味を持つ言葉に、「不確定」があります。
「不確定」は確定していない様子、はっきりと決まっていない様子を意味する言葉です。
「不確定要素」という定型句もあります。
例えば「会議の予定が不確定」という場合は、会議の予定がはっきりと決まっていない様子を意味します。
将来の予想がつきにくいという意味で、「流動的」と「不確定」は似た意味があると考えられます。
「不安定」【ふあんてい】
「不安定」は、安定していない、状態や状況が一定でない様子を言葉にしたものです。
例えば「気持ちが不安定」という場合は、時には明るかったり、時には暗かったりと、気持ちが一定ではない様子を表しています。
「流動的」が表現する状況も、安定的ではありません。
その意味で「不安定」と「流動的」は似た意味の言葉と言えそうです。
「不安定」は、「天気が不安定」「車の調子が不安定」など、様々な場面で使える言葉ですので、言葉の意味を覚えておきましょう。
「不透明」【ふとうめい】
「不透明」は「透明でない」という意味があります。
例えば、くもりガラスは「不透明」と言えるでしょう。
また、状況や成り行きがはっきりしない時も、「不透明」と表現する事ができます。
「明日の会議の行方は不透明だ」という場合は、会議がどのように進展して行くのかが見通せないという意味になります。
将来の様子が見通せないのは「流動的」な場合も同様なので、似た意味の言葉と言えるでしょう。
「流動的」の言葉の使い方
「流動的」という言葉をどのような場面で使えば良いのでしょうか。
「流動的」の使い方の基本ルールを紹介します。
- 「流動的」な旅行のメンバー
- 「流動的」ではない旅行のメンバー
「流動的」な旅行のメンバー
「流動的」には「たえず流れ動き、不安定で変化しやすい様子」という意味がありますから、このような状況を見た時に、「流動的」と表現するようにしましょう。
例えば旅行に行くメンバーは「流動的」かもしれません。
半年後に友達同士で一緒にハワイに行こうという企画を立てたとしても、実際に半年後に一週間前後の休みを取ってハワイに行ける人が何人いるかは分かりません。
半年後の仕事の忙しさや経済状況、プライベートの忙しさは、現時点では予想できないからです。
そのため、「ハワイ旅行に行くメンバーは『流動的』」という事になります。
「流動的」ではない旅行のメンバー
ただし、旅行のメンバーがいつでも「流動的」かといえば、そうとも言えません。
例えば定年後に友達同士が旅行を企画した場合は、半年後も状況に変化が起こりにくいでしょう。
仕事はしていませんし、年金生活を送っているため、経済状況も変化しにくいからです。
専業主婦同士が平日の一泊二日の旅行を計画した場合も、状況の変化が起こりにくく、「流動的」とは呼べないかもしれません。
一方で忙しい部署の忘年会は、例え数時間後であっても誰が参加できるかが分からない「流動的」な状況かもしれません。
このように将来の予測が難しい、不安定で変化しやすい様子が見られた時に、「流動的」という言葉を使って表現しましょう。
「流動的」を使った例文
「流動的」を使った例文を紹介します。
「流動的」を使った例文をいくつか見る事で、「流動的」という言葉の使い方が、具体的に見えてくるかもしれません。
- 例文1
- 例文2
例文1
ビジネスシーンにおける「流動的」を使った例文を紹介します。
「このプロジェクトの経費がどの程度かかるかは、『流動的』だ。
原材料の価格が安定していないからだ」、「プロジェクトチームのメンバーは、『流動的』に変化していく。
役に立てなければ、どんどんチームから外していくから覚悟しろ」、「この部署の仕事は『流動的』すぎて、変化について行くのが大変だ」などです。
市場や取引先の相手は、日々変化して行くものですから、仕事が「流動的」になるのは仕方がないのかもしれません。
例文2
その他の場面での「流動的」を使った例文を紹介します。
「振り返れば、高校時代の友達は『流動的』で、ずっと仲が良かった友達は思い浮かばない」、「私のお小遣いは、親の経済状況によって変化する『流動的』お小遣いだ」、「私が応援しているアイドルグループは、とても『流動的』だ。
初期メンバーがすでに一人しか残っていないほどだ」などです。
「流動的」だと落ち着きませんが、逆に言えばいつも新鮮でいられるという事です。
「流動的」な状態には、メリットもデメリットもあるようです。
「流動的」の対義語や反対語
「流動的」の対義語といえば「固定的」という事になります。
「固定的」には、「物事の位置や内容が動かない様子」という意味があります。
例えばプロ野球のシーズン中に、レギュラーメンバーが変わらず、打順も守備位置も同じ場合は、内容に変化がないため「固定的メンバー」と呼ばれる事になります。
一方でオーダーが発表されるまで、打順も守備位置も予想できないようなチームのメンバーは「流動的メンバー」と呼ぶ事ができます。
将来を予測しても、それほど大きな変化が起こらないと考えられる場合は「固定的」と言えます。
このように「固定的」という言葉は、「流動的」の対義語とも言える言葉です。
「流動的」の意味や使い方を見てきました。
「流動的」という言葉を知ると、そのような状況がいくつも思い浮かぶでしょう。
新しく覚えた言葉で、様々なシーンを切り取ってみましょう。