「様式」の意味・読み方・類語【使い方や例文】
「様式」とは、「ある範囲の事物・事柄に共通している一定の方法・スタイル」や「ある時代の芸術作品・建築物を特徴づける表現形式」ということです。
「様式」の「意味・類語・言い換え・使い方・例文・英語・形式や書式との違い・表現様式」などについて、詳しく説明していきます。
目次
- 「様式」の意味とは?
- 「様式」の類語や言い換え・似た言葉
- 「様式」の言葉の使い方
- 「様式」を使った例文
- 「様式」の英語
- 「様式」と「形式」の違い
- 「様式」と「書式」の違い
- 「表現様式」の意味
「様式」の意味とは?
「様式」の意味は、「ある範囲の事物・事柄に共通している一定の方法・スタイル」や「ある時代の芸術作品・建築物・文学などを特徴づける表現形式」、「日々の習慣・ルールなどによって定められたやり方」などになります。
「様式」とは簡単に言えば「方法・類型・スタイル」のことであり、ある物事や時代、作品などを特徴づける一定のパターン(傾向)を持つスタイルや方法論のことを意味しているのです。
世界史・日本史の歴史の教科書では、「ある時代や流派の芸術作品・建築物・文学などを特徴づける表現形式」として、「飛鳥様式・コリント様式・ドーリア様式・バロック様式・ゴシック様式・ロココ様式」などさまざまな類型化された芸術・建築物の様式(型)が紹介されています。
一般的な「様式」の意味として、「日々の行動習慣や約束事で定められたやり方」があり、「生活様式・行動様式」という言葉で使われています。
- 「様式」の読み方
「様式」の読み方
「様式」の読み方は、「ようしき」になります。
「様式」の類語や言い換え・似た言葉
「様式」の類語や言い換え・似た言葉には、どのようなものがあるのでしょうか?「様式」の類語・言い換え・似た言葉について、分かりやすく解説していきます。
- 「形式」【けいしき】
- 「方法」【ほうほう】
- 「傾向」【けいこう】
「形式」【けいしき】
「様式」の類語・言い換えとして、「形式・スタイル」があります。
「様式」の言葉には「ある範囲の事物・事柄に共通している一定の方法・スタイル」があるため、「様式」の類語として「形式・スタイル」を上げることができます。
「形式」というのは「ある物事を行うときの一定のやり方」や「事務的な手続き・儀礼的な付き合い」のことを意味していて、「様式」と似た意味を持っています。
「スタイル」は「ある物事を特徴づける傾向や型」のことであり、「様式」の英語はそのまま「スタイル(style)」になります。
「方法」【ほうほう】
「様式」の類語・言い換えとして、「方法・やり方」があります。
「様式」は「ある範囲の物事に共通している一定の方法」や「ある時代の芸術作品・建築物を特徴づける表現のやり方」のことを意味しています。
つまり、「様式」とは「一定のパターン・傾向性を確認することができる方法・やり方」のことなのです。
「様式」という言葉は、ある物事・表現活動をどのようなパターン化されたやり方で行うのかという「方法・やり方」とほぼ同じ意味合いを持っています。
そのことから、「様式」の類語として、「方法・やり方」というシンプルな言葉を上げることができるのです。
「傾向」【けいこう】
「様式」の類語・似た言葉として、「パターン・傾向」があります。
「様式」とは「ある範囲の物事や表現活動に共通して確認することができる一定のパターン・傾向性」のことであり、ある物事・作品・建築物などの特徴を詳しく観察することによって「どの様式に分類されるのか」を知ることができます。
「パターン」とは、「ある特徴が繰り返し現れること・その物事を特徴づけている型」のことです。
「傾向」とは、「物事の特徴や態度などが特定の方向に偏っていること」です。
「様式」には一定の特徴の傾向が見られることから、「様式」に似た言葉として、「パターン・傾向」を指摘することができるのです。
「様式」の言葉の使い方
「様式」の言葉の使い方には、大きく分けて3通りの使い方があります。
1つ目は現代の一般的な口語(話し言葉)としても使われることが多い「ある範囲の書類・事物に共通している一定のスタイル・形式」に対して使うということです。
例えば、「確定申告の申請書類の様式」や「転居・引越しの届出の新様式」といった文章において、ある範囲の書類や物事に共通する一定のスタイル(形式)を意味する「様式」という言葉を使うことができます。
「様式」の言葉の使い方の2つ目は、「歴史的・芸術的にある時代の特徴を反映した表現形式」として使えるというものです。
例えば、「弥生土器の様式・古代ギリシアの建築のドーリア形式・近世ヨーロッパのロココ様式やゴシック様式」といった言葉において、「様式」という言葉を使用できます。
3つ目は「習慣・ルールなどによって定められたやり方」という一般的な意味で使うことができ、「生活様式・行動様式」といった使い方ができます。
「様式」を使った例文
「様式」を使った例文には、どのようなものがあるのでしょうか?「様式」を使った例文について紹介していきます。
- 「様式」の例文1
- 「様式」の例文2
- 「様式」の例文3
「様式」の例文1
各時代を特徴づける建築物の様式を調べることで、旅先の観光地で歴史的な建築物の様式を鑑賞する楽しみが増えてきます。
「様式」の例文2
法律で決められた所定の様式に従う形で、特例減税措置の申請書類を提出して下さい。
「様式」の例文3
毎日のように何気なく繰り返している動作・活動・生き方が、その人らしい個性的な生活様式を作り上げていくことになります。
「様式」の英語
「様式」の英語は、“a style”(芸術・建築などの類型的な特徴・形式)、“a form”(所定の形式・型)、“a way”(方法・やり方)、“a pattern”(一定の傾向・型)、“model”(型)などになります。
「様式美」は英語で、“stylistic beauty”で表現することができます。
“a Gothic style cathedral”(ゴシック様式の大聖堂)
“Look at the this form of legal documents. ”(法的書類の様式を見て下さい。)
“a fixed form”(一定の決まった様式)
“I like and enjoy the modern style of living. ”(私は現代の生活様式が好きで楽しんでいる。)
「様式」と「形式」の違い
「様式」と「形式」の違いは、「様式」の方がより抽象的かつ一般的な方法・スタイルを意味しているということです。
「形式」は「様式」と比較すると、「目に見える物事・書類・作品などの外形・型」を直接に指示する意味合いが強く、「形式」の方がより「具体的(物理的)・表層的・直接的・視覚的な特徴」を持っています。
例えば、「形式」には「見た目の型だけで内容を伴っていない」という意味合いがあり、「形式的な付き合い・形式だけのあいさつ」など交際の表層性(中身・心が伴っていないこと)を意味する言葉がありますが、「様式的な付き合い・様式だけのあいさつ」という言葉の使い方はありません。
「様式」と「書式」の違い
「様式」と「書式」の違いは、「書式」は「文書を作成する時の方法・ルール(決まりごと)」だけを意味していて、「様式」は「ある範囲の物事・作品に共通する一定の方法・やり方・特徴」を幅広く意味しているということです。
「様式」は「書式」や「形式」と比較すると抽象度が高くて応用範囲が広い型・方法の概念の言葉になっています。
そのため、「様式(スタイル)の意味・概念」には「書式+形式の意味・概念」も含まれているということになります。
「表現様式」の意味
「表現様式」の意味は、「絵画・彫刻・文学などの芸術作品」や「寺院・神社・宮殿・民家などの建築物」などの表現(制作)されたものに共通して見られる類型的な特徴・型(パターン)のことです。
「表現様式」は表現(制作)されたものに見られる類型的な特徴のことですが、コリント様式や飛鳥様式、油絵様式、ゴシック様式といった「表現様式の種類」は「時代・文化・民族・媒体(道具)・宗教や思想・価値観・経済水準」などによって直接的あるいは間接的に規定されています。
「様式」という言葉について徹底的に解説しましたが、様式には「ある範囲の事物・事柄に共通している一定の方法・スタイル」や「ある時代の芸術作品・建築物を特徴づける表現形式」などの意味があります。
様式の類語・言い換え・似た言葉としては「形式・スタイル」「方法・やり方」「パターン・傾向」などがあります。
「様式」という言葉について詳しく調べたい時は、この記事を参考にしてみて下さい。