「燎原の火」の意味とは?類語、使い方や例文を紹介!
日本語には、色々な種類の言葉が存在しています。
日常的に使っている言葉があれば、めったに聞くこともない四字熟語やことわざ、専門用語やカタカナ語と多岐に渡っています。
その中であまり聞いたことのない言葉を会話の中や文書の中に、さりげなく盛り込むことで、会話にインテリジェンス的な雰囲気を醸し出せることもあります。
そのようなことを望みたいのであれば、「燎原の火」という言葉をあなたのボキャブラリーの中に加えてみてはいかがでしょうか?
目次
- 「燎原の火」の意味とは?
- 「燎原の火」の類語や言い換え
- 「燎原の火」の使い方
- 「燎原の火」を使った例文と解釈
- 「燎原の火」の語源
- 「燎原」を使った言葉と意味を解釈
- 「燎原の火」の英語
「燎原の火」の意味とは?
「燎原の火」という言葉は、普段の会話だけでなく、ビジネスシーンの中でも、あまり使うことのない言葉かもしれません。
それだけに意味を理解できると、意外に便利な言葉だったりします。
「燎原の火」とは、「燃え広がって野原を焼く火」のことで、この意味が転じて、「勢いが盛んで防ぎ止められないもの」の例えとして使われることができます。
- 「燎原の火」の読み方
「燎原の火」の読み方
「燎原の火」の読み方は、「りょうげんのひ」となりますが、このように発音できる人は、中々少ないかもしれませんので、よく理解しておきたい言葉です。
「燎原の火」の類語や言い換え
凄まじい勢いを感じさせるニュアンスを持つ「燎原の火」を他の言葉で言い換えるなら、次のような言葉が類義語として挙げられると思います。
- 「怒涛のごとく」
- 「津波のように」
「怒涛のごとく」
「怒涛のごとく」という表現は、「燎原の火」よりはポピュラーな言葉でしょう。
この言葉の意味は、「激しく荒れる大波であるかのように、規模や勢いがものすごいさま」で「荒れ狂っている様子」を表しています。
「そのうちに敵軍は、援軍を加えて怒涛のごとく、襲いかかって来るだろう」
「怒涛のごとく突進してきた部隊だったがに、僅か100メートルほど手前で何とか進軍を止めることができた」
このようなケースで使われますが、このセリフだけでも、とてつもなく大きな波が襲いかかってくる印象があります。
「津波のように」
この表現もストレートに大きな力が押し寄せて来ることが理解できることでしょう。
誰もが分かるように、津波は単なる波とは異なり、大きなエネルギーを持っているので、ビルなどの建物をなぎ倒してしまいます。
それだけに「津波のように」という表現は、それだけで強大なパワーが近づいて来ることが分かりますね。
「燎原の火」の使い方
「原」を「燎(も)える」というような意味がある「燎原の火」は、草原を燃やし尽くす火に対して、消すことはおろか近づくこともできないという意味合いを持っているので、人の力では防ぐことができない現象が目の前に迫った時に使うことができます。
「燎原の火」を使った例文と解釈
大きな脅威が迫ってくるような「燎原の火」の例文を見て、使えるシーンの理解を深めていきましょう。
- 「燎原の火」の例文1
- 「燎原の火」の例文2
- 「燎原の火」の例文3
「燎原の火」の例文1
「今回の騒ぎは、燎原の火のように全国に広まっていった」
騒ぎにも色々な内容がありますが、よい意味でや悪い意味でも、多くの人の注目を浴びたなら、その騒ぎは一気に燃え広がることになりますね。
特にインターネット時代の昨今では、ブログ炎上が典型的な例ではないでしょうか?
「燎原の火」の例文2
「彼らが売り出してきた商品の勢いは、まさに燎原の火のようだ。しかし、私達は冷静に他の路線に注力していく方が賢い選択かもしれません」
ライバル会社が出してきた魅力的で革新的な新商品や、技術革新の波などに対して、このような使い方ができます。
「燎原の火」の例文3
「時代の流れなのか、今度の新しい斬新的なサービスの普及の勢いは、燎原の火のようだ。私達はさらに、あれを上回る手を考えなくてはならない」
ビジネスシーンでは、このように他社の猛攻を例える時に使えることが理解できます。
「燎原の火」の語源
「燎原」とは、「凄まじい火が一気に燃え広がること」を意味していますが、平原に火の手が上がると、一気に燃え広がることから、このような言葉が生まれてきたと考えられます。
「燎原」を使った言葉と意味を解釈
「燎原」自体に「火が猛烈な勢いで野原を焼くこと」や「火の燃え広がった野原」という意味があるのですが、この語句を含んだ言葉や、その意味も少し見ていくことにします。
- 「文化の燎原」
- 「運命の燎原」
- 「星火燎原」
「文化の燎原」
「文化の燎原に立ち昇る晩夏の影跡」
この言葉の裏には、新しい斬新な文化の広がりには、古い慣習や思想が寂しく取り残されいく物悲しい意味が託されているような感じを覚えます。
「運命の燎原」
何かに怒りの吐け口を見つけなければ収まらないや青春の火。
その火が運命の燎原を自分から焼いているのだ」
若いからこそ、純粋な怒りの念を持つことになります。
そのような怒りの業火がこのような例えで表現できるかもしれません。
「星火燎原」
「星火燎原」という言葉の中でも、「燎原」が使われています。
この四字熟語の意味は「些細なことでも放っておくと、大きな事故になること」ということを指しています。
「燎原の火」の英語
「燎原の火」の英語表現は、“a prairie fire”、“wildfire”という英訳になりますが、「燎原の火のように広まる」となると、“spread like wildfire”と言い換えることができます。
「燎原の火」という言葉は普段の中ではめったに使われることがない言葉ではありますが、その意味を知ると、仕事の場面で物事を比喩的に例えて使えるものなので、色々な場面で使ってみてはいかがでしょうか?